(1)エースの意思を受け継ぐ2人 クロスカントリー・荒木、西田
<2年目のリベンジへ 荒木智史>
昨年のインカレの思い出は「リレーに尽きる」という荒木。メンバーには残り1枠を懸け、本番と同じコースで3年生とタイムレースを行い選出された。杉沼聖平(平25政経卒)、三浦史敬(平25営卒)とは同じ県出身だけに一緒に走りたいという気持ちは強く、選出された喜びは大きかった。しかし、本番では本来の実力を出し切れずに終わってしまう。苦手な1走や焦りもあり、前半からペースを上げすぎてしまったことが失敗の要因。「こんなんじゃないのに」と悔しい思いだけが残るレースとなってしまった。
今年はリレーで失敗したクラシカルを強化している。腕だけで押すダブルポールという練習を増やし、腕の使い方を工夫した。高校時代の先生から「クラシカルが上手くなったな」と言われるなど成果は着実に出てきている。また、同期の西田の存在も大きい。実力的に上の西田と切磋琢磨することで、いい刺激も受けている。インカレでは持ち前のテンポのいい走りで、去年の雪辱を果たしたい。
<チームをけん引するエース 西田大地>
入賞の期待が懸かるのはエースの西田だ。12月に行われた全日本学生チャンピオン大会では、3種目すべてで明大トップの順位。自慢の体力と脚力でインカレでのポイント獲得を狙う。今年はウエイトの強化に力を入れている。これまでの自分の走りは「足の力だけに頼っていた」ことが多かったため足の疲労度が大きかった。しかし、腕の力を強化し意識的に使うことによって、推進力の向上を図っている。また、一定時間内に同じ足の動作を繰り返すピッチを遅く一定にすることにも気を使っている。ピッチを一定にすることができれば疲労度が軽減し、レース終盤での粘りが出るなど自分のフォーム改造にも余念がない。
1年目のインカレは苦い思い出に終わった。試合前の板の調整に失敗し、自分の力を出し切ることが出来なかった。板の調整は、クロスカントリーの競技において重要な役割を占めている。下りでのスピード、平地での足をこぐ回数に大きな違いが出てくる。実力が同じ程度の選手であれば、間違いなく板のコンディションが良い方が勝利する。今年は同じミスは繰り返さない。2年目のインカレは不完全燃焼ではなく、完全燃焼の走りを見せる。
絶対的エースだった杉沼と三浦が抜けたクロスカントリーチーム。明大にとって精神的にも、実力的にも柱であった2人の穴は大きい。しかし、総合優勝に向けクロスカントリーチームの活躍は欠かせない。残ったメンバーを中心に、インカレでは意地の走りを見せつける。
◆荒木智史 あらきさとし 営2 新庄北高出 168cm・57kg
◆西田大地 にしだだいち 政経2 おといねっぷ美術工芸高出 174cm・63kg
[四ツ谷健太]
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