残り6秒からの逆転劇! 拓大に競り勝ち3回戦進出/天皇杯・全日本総合選手権
3Pシュートを決め笑顔でベンチに戻る安藤
持ち前の勝負強さを見せた。明大がファールゲームに持ち込むと、藤井(拓大)がフリースローを2本落としチャンスが訪れる。80―82の残り6.6秒でタイムアウトを取った明大は「泰斗(中東)か自分が行くと決めた」(安藤)と最後のオフェンスを安藤と中東に託す。安藤のスローインを5秒オーバータイムぎりぎりで中東が受け取ると、拓大はすかさずダブルチームを仕掛ける。しかし中東は「自分に寄ってきて誓哉(安藤)が空いた」と一瞬のスキを逃さず、安藤へとボールが渡る。安藤は左45度から迷うことなく3Pシュートを放つと、ボールはリングに吸い込まれ逆転に成功。残り2.8秒を残したものの、最後は目健人(政経4=京北)が岩田(拓大)のスローインをカットし、試合終了のブザーが鳴り響いた。
劇的な勝利に「気持ちよかった」と安藤は興奮気味に最後のプレーを振り返った。藤井のフリースローの際にも「最後にチャンスが来る気がしていた」と声を張り上げてチームを鼓舞した。2年生の時から多くのピンチを救ってきた安藤の勝負強さが今日の試合を決めた。また、この試合22得点7リバウンド7アシストとインカレから好調を維持しているのが中東だ。「どれだけノーマークで打てるかという練習が生きている」と言うように、難しい体勢からのシュートが以前よりも減っている。
内外で得点を重ねた中東
中東の言う練習は数字としても表れている。この試合での明大の3Pシュート成功率は56.3%を記録。83点中54点が3Pシュートによる得点だ。もはや3Pシュートは明大の代名詞と言ってもいいだろう。しかし、もうひとつの持ち味は出せなかった。「チームのことをやる時間があまりなかった」と塚本清彦ヘッドコーチが言うように、ディフェンスが機能しなかった。ハイスコアでゲームが展開され、特に大垣(拓大)には36得点を許した。「明日はもっとディフェンスをしっかりやりたい」(安藤)。明日はNBLのつくばロボッツとの対戦となる。2m超の外国人選手を擁する相手に3Pシュートとディフェンスの2つの持ち味を出せるか。昨年青学大が果たしたプロを倒して大学勢ベスト8入りを、今年は明大が目指す。
関連記事
RELATED ENTRIES