最高峰の大会で初戦敗退/全日本選手権

2013.12.25
五輪メダリストの吉田沙保里や伊調馨(ともにALSOK)なども出場する、レスリングの国内最高峰の大会、天皇杯全日本選手権に藤山徳馬(営2=池田)と杉山雄介(商2=花咲徳栄)の2人が挑んだ。ともに初戦敗退だったが、手応えは対照的なものとなった。

 22日に挑んだのは96㎏級の藤山。初めてつかんだ全日本選手権の舞台だ。初戦の相手は全日本大学選手権の決勝で敗れた山本(日大)。いきなりのリベンジマッチとなったが「体が軽かった」と、学生王者の山本に果敢に攻め込む。しかし、実力では上の山本にバックを取られ次々と得点を奪われた。失点の許されない状況で山本のタックルを食らい足を取られた藤山だが、そこで成長を見せた。足を取られた厳しい体勢から、素早い動きで山本のバックをうまく取り2ポイントを奪った。結局2―10で山本には敗れたが「2点取れてよかった」と全日本大学選手権からの成長を喜んだ。しかし敗者復活戦での相手に「左からのがぶりについていけなかった」と敗戦を喫し、課題も見つかった。全日本での経験を糧に、これからどのような成長を見せられるか。藤山はさらなる高みを目指す。

 一方、3回目の全日本選手権挑戦となった杉山は初戦敗退を喫し悔しい結果となった。前回の全日本選手権である明治杯ではベスト8に入り、今回はそれ以上を目標に挑んだ。第1ピリオド1分過ぎ、相手のバックを取り杉山が得点を奪う。さらにその直後、立て続けにポイントを奪い4―0とリードした。しかしこのポイントに対して相手がチャレンジを要求。結局これが認められ、2―0となった。杉山は「試合が中断して休めたので良かった」というが、ここから流れが変わり相手に連続でポイントを奪われた。第1ピリオドを2―7で終えると、迎えた第2ピリオドに「やられたことのない技がきた」とフォール負け。試合後は「最低ベスト8だと思っていた」と悔しさをあらわにした。

 今回の全日本選手権では2人ともが初戦敗退に終わったが、2人はまだ2年生。さらなる成長が期待される。これからの明大レスリング部をけん引する2人から今後も目が離せない。
[本永雅敬]

試合後のコメント
藤山

「試合前は緊張でガチガチだったが、試合に入ると意外とリラックスできた。体も動いていた。(初戦の)山本は、アップぐらいの感じできたと思うが、それでも2点取れてよかった。敗者復活戦では左でのがぶりについていけなかった。監督からは頭と尻が上がってしまうところを指摘された。足を取りにいくときは斜めから入る癖があってつぶされやすいので、今後は低く真っすぐに入れるようにしていきたい。また来季に向けて得意技を持てるようにしていく」

杉山
「ベスト8が目標だったので…。(全日本の大会は)3回目なので慣れてきた。今回は緊張はしなかったが、減量がきつかった。(チャレンジによる中断は)気にならなかったが、最後に慣れていない技にやられた。今までやられたことがない技だった。今後は体力面を強化していきたい。しっかり走り込んでいく」