
金井が2位入賞、年間王者へ近づく/行田第1ラウンド
「理想の走りだった」。金井は試合後、満足気な顔で語った。ゴール間際で佐々木(早大)に粘られるもスプリント勝負で優位に立ち2着でゴールテープを切った。
学生チャンピオンとしてRCSトップを走り続ける金井はライバルたちにマークされ続けた。金井を狙うべく、現在RCS第3位の佐々木、第4位の高木(立大)は終始金井の後についた。それを逆手に取り「2人を泳がして足を使わせた」(金井)と逆境をものにしレースをけん引した。
「優勝を狙いたかった」と金井。7周目で黒瀬(中大)が向かい風を強く感じる箇所でアタックを仕掛け、集団の前方へ飛び出した。「あそこまで差が開いたら厳しいと思った」(金井)とそこからは2位狙いに定めた。優勝とはならなかったが、小林のアシストによりゴールスプリントで捲り(まくり)フィニッシュ。今回のレースは金井にとって理想に近いものとなった。
完璧なアシストを果たした。金井のリーダージャージーを死守するために今回小林はアシストに回った。佐々木と高木を徹底的にマークし金井を支え続けた。「小林のアシストが心強かった」と金井がストレスなく走れたと語るように小林の走りが奏功。小林も「最後の直線でアシストできたので大満足」とRCS最終戦へ向け幸先のいい走りとなった。「最後はスプリント勝負で狙った」(小林)と金井に続き3位となり表彰台に上がった。「来年は第1戦から優勝を狙ってチャンピオンジャージーも最初から最後まで着たい」(小林)と金井に続きリーダージャージーを着るべく意気込んだ。

ゴール間際でライバルと競う金井と小林
また一歩年間王者に近づいた。今大会の結果により金井はさらにポイント数を稼ぎ、総合優勝へと着実に歩みを進めた。しかし「1、2位になりたかった」。金井と小林は互いに口をそろえ悔しさをにじませた。あと3戦を残し金井は不動の1位を走り続けている。「何としてでもリーダージャージーは守り神宮で優勝したい」(金井)と気合十分だ。
[橋本杏菜]
試合後のコメント
金井
「完全に小林といいチームプレーができたので来年の神宮、インカレに向けていい感じで走れた。本当に今日のレースは理想的だった。来年のインカレも本当にいいものができると今日の走りからだけでも見えたと思う。小林のアシストが心強かった。小林に後ろを任せていたのでそんなにストレスなく走れた。各戦の上位、2、3位を徹底的にマークした。集団がどんな形になるのかと思ったが、向かい風のところでペースが落ちるのでそこで何回かアタックを掛けた。案の定高木と佐々木は後ろについてくるので自分はあまり足を使わないで2人を泳がして足を使わせた。1位の黒瀬と差が開いてあそこまで開いたらもう厳しいと思ったので2位を絶対に取ろうと思っていた。1、2位が理想だったがあの集団の中で2、3位になれたので次は1、2位を狙いたい。今日は中央が動いていてやっぱりチームプレーは見習うところがある。ジャージーのプレッシャーがすごいので普通だったらシーズンオフに入っている選手が多くいると思うが、そんなに気を抜かずにでも張りつめすぎないでインカレに向けても調節しながら練習している。(最終戦に向けて)小林には神宮に出てもらおうと思っているので今日みたいな展開で1位、2位を取ったら完璧にかっこよく勝てるのでそれを狙うために練習する。あと3戦だが勝てる自信は十分ある。明大から2年連続で取るのは確実なものとして次を小林に引き継げるように頑張りたいと思う。今確実にクラス1で走れているのは小林なので小林に引き継いでもらおうと思っている」
帖地森(営2=北桑田)
「風が強いコースとテクニカルだったので、とりあえず前の方に待機してもがけたらと意識していた。今回明治の選手が4人いるということで自分も1位を狙っていたが、その中の誰かが1位に行けたらと思いながら走っていた。(4人全員が2年生だが)負けたくないというのは2年生同士なのであった。1年間ずっとケガをしていてロードの試合はまだ今年3、4試合目なので、来年に向けてどう仕上げていくかという感じの試合だった。試合というよりは自分がちゃんとロードを走れるようになっただけで今はいい感じ。クラス2は日大が多く、強い先輩もいたので一応マークという形ではしていた。でもレース展開では日大が全然前に出てこなくて結構強そうな選手の後ろについたりするということを自分の中ではイメージしながら走っていた。クラス1には絶対に大学にいるうちに上がろうと思っていて1年生がいるのもそうだし自分は2年生なので悔しい。絶対クラス1に上がりたい。(最終戦に向けて)どのクラスに出るかは分からないが最終戦でも1着を狙っていこうと思っている」
小林
「最後はスプリント勝負で狙った。金井さんといい具合に前に出られてコーナーを曲がって最後の直線でアシストできたので大満足。とりあえず早稲田の佐々木さんと立教の高木さんをマークした。佐々木さんと高木さんは逃げる脚質なのでそれをつぶしていく感じで走った。最初は少し足が無くなったが金井さんが前に出てくれたので良かった。自分はやっぱり金井さんのサポートなので金井さんの動きを見つつ逃げもつぶしつつで、スプリント勝負だったら自分がアシストしようと思って走った。ポイント的にはそんなに影響は無かったが、中央の黒瀬さんが逃げてしまった。やっぱり金井さんと1、2位取るのが理想。(風が強かったが)横風も向かい風もあるので横風の時に並んで走っているとあおられて接触とか少し危なかった。冬場でオフの期間になってしまうが、地元で乗り込んでコンディションを整えてしっかりと走れるようにしたい。またアシストできたらと思う。アシストしつつ自分も2、3位には入りたい。自分はどちらかというとクライマーなので、平坦より登りや下りがあった方が得意。平坦のコースはそんなに得意ではないがなんとか食らいついている。冬場もクリテリウムが多いのでこの冬でどうにか平坦のコースを克服してしっかりと勝てるようになりたい。来年は第1戦から優勝を狙ってチャンピオンジャージーも最初から最後まで着たい」

圧巻のスプリントでゴールした金井

アシストに徹底した小林

クラス2で完走した帖地
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