
早大にリベンジ果たせず 順大との3位決定戦へ/全日本大学選手権
第1セット、相手のスパイクがアウトになるなど13―9と一歩リードして試合が進む。しかし18―16の場面から相手のサーブにより状況は一転。「速攻を多く使おうと思った」(新貴裕・営4=石川県工)が、相手の強烈なサーブで崩され、思うような攻撃をさせてもらえない。スパイクもわずかにアウトになるなど「3本目をどうしても決めきれ」(佐藤拓真・政経4=山形南)ずに5連続失点。逆転されると、そのまま23―25でこのセットを失う。
明大らしさを出せなかった。第2セットも七里(早大)のサーブで6連続失点と、序盤から7―12と差をつけられてしまう。その後は持ち直し、拮抗(きっこう)した展開を見せるが、後半にかけてつなぎの部分でのミスやスパイクがアウトになるなど、ミスがさらなるミスを呼んだ。このセットを22―25で落とし、あとが無くなった。
一矢報いたい第3セットだったが、鎌田将人(法4=城山)、竹内雅人(政経3=羽黒)の攻撃がブロックされて2―5と苦しいスタートとなる。中盤には佐藤、鎌田のブロックで3連続得点など徐々に点差を詰めていき、大塚陸主将(政経4=日本航空)の時間差や飯塚渉太(政経4=相馬)のレフトからの攻撃などあらん限りの反撃を見せる。しかしあと一歩が及ばなかった。最後は杉本のレフトからのスパイクが無情にも相手ブロックに掛かった。選手たちは頭を抱え、コートに立ち尽くした。
秋季リーグ戦の雪辱を果たすことはできず、目標だった「日本一」への道も閉ざされた。しかし「幸運にも3位決定戦があるから、そこで勝って1つでもランクを上げることしか考えていない」(佐藤)と気持ちは順大戦へ向く。明日が今年のチームで臨む最後の試合となる。大塚からは「明日最後だし楽しくやろう」との声掛け。チーム一丸となり、選手自身の、そして観客の記憶に残るようなプレーを魅せる。今年1年作り上げてきた明大のつなぎのバレーを最大限に発揮すれば、順大の高いブロックを越えてメダルに手が届くはずだ。
[板橋洋子]
試合後のコメント
大塚
「悔しい。ここまで来て日本一を取りに行こうとなった時に、会場の雰囲気だったり、準決勝の雰囲気にのまれた部分があって、そういう意味では日本一を取り切れるチームになり切れていなかったのかなと感じました。ここで4年生が泣いていたら終わりだから切り替えて明日頑張ります」
新
「何で負けたのか考えられないです。どんな攻撃を使おうかとかは何も考えていない。速攻は多く使おうと思ったけど、ちょっとずつキャッチが崩れていって使えなくなって、サイドからの攻撃を増やしたけれどブロックが2枚しっかり付いてしまったとやってて感じた。苦しかった。前のリーグみたいな感じ。やりたいことを何もできずに終わってしまった。自分がやってて思うのは、攻める気持ちが足りなかった。向こうはサーブがいいのでサーブで攻められて、崩れてしまってサイドアウトが取れなかった。点差が開くのを抑えなきゃいけなかった。サーブで攻められれば良かったけれど駄目でした。今日負けて明日もあるというのは変な気持ちがする。今日は感覚がなかったというのはある。緊張は自分としてはなかった。センターコートで、ちょっとまぶしいなっていうくらい。感覚がちょっとだけなかったかな。最後は勝ちたいですね。それだけ。どう切り替えていくか分からない。切り替えられるかと言うときつい。開き直れればいいです。終わったことなので仕方ないです。明日は暴れます。最後なので。優勝はなくなったのでセッター賞取りに行きます。考えられるのは早稲田のセッターか自分かなので」
鎌田
「悔しいです。今日のことは明日振り返って、まずは順大戦に向けてしっかりとやりたいなと思います」
佐藤
「悔しいの一言です。いいプレーも悔やまれるプレーもあるけれど、日本一を目指せるのもこのチームでやるのも今だけだと思って、ムードメイクを頑張ったけれど一歩及ばなかったです。会場に慣れてないというか、普段はないミスをしてしまったりしてしまった。レシーブや2段トスは割とつながっていたけれど、3本目をどうしても決めきれなかったりフォローができなかったりしたのが差だと思う。センターコートはやっぱりスペシャルな感じでした。途中からはあそこでやれるのが幸せだと思っていた。みんな緊張で固かったけどしっかり自覚していて、逆に緊張しないほうがおかしいし、それをちゃんと受け入れて、お互いの顔を見てやっていこうと声掛けをした。試合前は決勝に行こうと、それだけですね。最後負けたときはただただ悔しかったけど、幸運にも3位決定戦があるから、そこで勝って1つでもランクを上げることしか考えていないです。しっかり休んでコンディションつくって、順天のビデオを見て対策をして、あとはやるかやらないかの気持ちかなと思うので。最後、陸からも明日が最後だし楽しくやろうという言葉があったので、今日よりはみんな少し肩の力を抜いてやれるかなと思う。チームに尽くして、チームが結果が出せればいいので、とにかくメダルを取って、後輩の記憶に残るゲームをして、明治の新世代にいいバトンを渡すのが役目だと思うので頑張ります」
武田友和(文4=日向学院)
「仕方がないです。明日勝てばいいので、楽しく明治らしくしっかり戦って終われればと思います」
杉本
「決勝行けなかったのが残念です。明治は昨日天井の低いサブコートでやっていて、早稲田はずっとメインコートを使っていて、それもあってうまく動けなかったのかな。言い訳みたいになってしまうけれど。特設コートでやってて、うまく体が動かせなかったというのは悔いが残る。調子は少なくとも昨日の龍谷大戦までは悪くなかったけれど、専大戦ほど良くもなく、中途半端な感じだった。自分の役割もあったけれど打開できず、駄目でした。試合前はいつも通り声も出していて、雰囲気もよくアップできていたけれど、いざ試合になると静かになってしまって、気持ちで負けてるところもあった。試合前は良かったけれど、それをうまくゲームの中で引き付けられなかったのは反省すべき点かなと思う。明大のつなぎもできていた部分もあったけれどまだまだで、もうあと1つくらい足りない。もっと多くして、早大に粘り勝つことを目指した。けれどどちらかというと早大の方ができていて、自分たちができていなかったというイメージです。向こうのほうが雰囲気も良かったし、自分たちの打つスパイクも身体にあてて、体はどうなってもボールだけは維持して、ちゃんと返してくる。そこが試合の決定的な違いだったと思う。明日に切り替えるだけです。自分たちが置かれている立場は明日に向けての3位決定戦だけだから、この状況の中でベストを目指すだけ。昨日よりも時間はあるので必ず今日の反省をみんなでして、体のケアをしっかりやる。いつものルーティンを使って自分たちのベストなプレーをする。優勝こそが最後を飾る1番のいい結果だと思うけれど、やっぱり3、4位の間のメダルの有無は大きい。せめて色のメダルを取って、4年生にとって最後の思い出にできればと思う。そのために勝ちにいく。取り切ります」
瀧野頼太(政経2=創造学園)
「日本一を目標にしてきたけど足りないのが分かった。自分はまだ2年あるからこの経験をしっかり今後に生かせていけたらいいと思います。内容的にはこっちのミスで自滅してしまった。リードしてもミスを出してしまって、最終的には向こうの勢いにやられてしまった。秋と本当に一緒ですね。そこが敗因だと思います。明日があるのでまずは勝って、いい形でこの1年間終わらせたいと思います」
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