(48th Period)関東大学リーグ戦事後インタビュー  佐藤光、上野滉太

―佐藤光―

――秋季リーグを振り返って
佐藤光:
一次リーグは全然思い通りに明治ペースで進められずに、気付いたら終わっていた感じで、一次リーグ終わってから立て直して二次に臨もうとなったのですが、結局中央に勝ち切れず波に乗れない試合が続いて、東洋には勝てましたが結局この前の法政戦(17日)も勝ち切れなかったです。夏のスピード感や決定力という所がまだ出し切れていないというのが現状という感じですね。

――出し切れない要因は
佐藤光:
気持ちの問題が一番大きいと思いますが、やはり波があったりムラがあったりして…。今がまさにその状態。練習で良くても試合で駄目だったり、そういう部分が結構多くありました。何人かが気持ちの入ったプレーをしていても、そうでもない選手がいたりとか、全員が一点の重みや勝ちに対する意欲というのが少なかったり、練習の時から一点の重みを大切にしなかったことが、試合になって大事な時に得点につながらなかったり。数少ないチャンスを決め切れず、逆に向こうがチャンスの時に守り切れずに点数を入れられたり、そういう部分につながっていると思います。試合なので何があるか分からないですが、中央はコンスタントに勝ち切っていて自分たちのホッケーを徹底できています。やっぱりどの試合でもやるべきことは変わっていません。そういう部分では明治は、夏良かったのに秋勝ち切れていないということは、自分たちの力を出し切れていない意味だと思うので、練習を改善するしかないので練習に問題があるのかなとは思いました。夏を知っている分、秋になって焦っていて、こんなはずじゃないとスタッフも思っていると思いますし、自分たちが一番分かっていると思います。
 
――練習の様子はいかがですか
佐藤光:
負けた後の週初めの練習は集中できていたり、4年生が言うことで危機感を覚えたりして全員が集中して取り組めています。ただ、どんどん試合に近づくにつれて疲れもたまってくるかと思うのですが、そこで毎回の練習が100パーセントでできているかといえばそうでもないです。強いチームというのは個々の意識の高さとか、上が言わなくても自分で集中力を切らさずに考えてやると思うので、そういう部分では統率できていない、強いチームになり切れていない原因があるのかと思います。

――プレーに関して具体的な課題は
佐藤光:
一番は試合で点数が取れていないので、決定力の部分ですね。DFに関して言えば、コーナーの1対1の競り合いに負けているというのと、球出しが遅くなってスピードのある攻撃ができていないのもDFの責任であると思いますし、FWの足が止まった状態になってしますので、そういう部分ではDFもFWも両方連動し切れていないというのがあると思います。

――セットを固定せずに試合を進めたことはプラスになりましたか
佐藤光:
この前の法政戦(17日)に関しては、佑輔(高橋・政経3=武修館)を入れて2得点できたので、そういう部分では好調な選手をいいセットに入れてそこは成功だったと思います。ただセットが変わっていい日もあれば悪い日もありました。なかなか勝ち切れていないのでセットもどんどん変えて、いい方向に持っていこうとしたのですが、毎試合調子がいい選手を使ってベストコンディションで臨めるようにしているので、どのセットが調子がいいとか、そういうのはないので、自然と全員のレベルが上がってくれば誰が入っても変わらないと思うので、セットがころころ変わるということはそうなっていないのが現状だと思います。失点をしないというのがベースになってくると思うので、失点をしないセットを組むのが一番だと思いますし、5人の連動性につなげていきたいです。

――DFについて
佐藤光:
セットはほとんど変わっていないので、コミュニケーションを取れて落ち着いてブレイクアウトやパス出しがしっかりとできてきていいと思うのですが、攻められた時やピンチの時にパックに集中してしまってぐちゃぐちゃになったりとか、そういう部分もあるので2人が助け合ってやっていくことが大事かなと思います。

――チームの状態はいかがですか
佐藤光:
悪くはないですし、雰囲気もいいです。寮生活も変わりないですが、プレーだったら反則が多くなったりした時にベンチではマイナスの声をやめよう、と言っています。ですが、結局反則から失点して、いらいらがたまってきたときにそういう声が聞こえてきたりだとかも見受けられます。全体が一体感というか集中し切れていない部分はあります。頭が真っ白になっている選手もいるという感じ。自分で自分の首を絞めている感じはありますね。どれだけチームのために徹せられるかが勝敗を握ってくると思います。反則は秋もずっと課題なので、大切になってくると思います。

――長丁場のリーグ戦はいかがでしたか
佐藤光:
自分は風邪を1カ月引いていたので、コンディションは駄目駄目でしたね。朝練習して、向こうで陸トレなどして、それが終わったら学校や自主練で変わらないので普通だと思います。金曜日くらいになると少しは疲労がたまってくるのも分かりますが、1時間半くらいなので集中できないと駄目ですね。

――インカレに向けて意気込みをお願いします
佐藤光:
4年生最後ですし、自分の地元帯広なので、昔からお世話になってきた親であったり知り合いもたくさんいると思うので、いいプレーをして地元の小中学生とかの見本になるようなプレーをして、最後は優勝してみんなで喜びたいと思います。

――ありがとうございました。

◆佐藤光 さとうひかる 文4 白樺学園高出 168cm・70kg

―上野滉―


――リーグ戦を振り返って
上野滉:
何と言えばいいのかな…。反則が多かったですね。昨年は昨年で、自分たちで首を締めた結果になったと言いましたが、そこは今年も何ら変わらなかったです。そこら辺に関して成長はありませんでした。

――自身の結果については
上野滉:
全く納得はしていません。15ゴール決めて得点王争いはしましたけど、アシストは多くないです。15ゴールしか決めていません。客観的に見れば1試合1得点のペースで決めていることにはなりますが、4年生のFW、柱として1試合1点でしか決めれないというのは実力不足です。ビデオで振り返っても、決めれるシーンはまだまだありました。東洋戦でもハットトリックを決めれなかったこと、法政戦では無得点ということが詰めの甘さです。コンディション調整はやってきましたが、ピークをそこに持って行けなかったことも反省です。1試合2点取れていれば30点取れていたわけですし、もっと絶対的なプレーヤーにならないといけないなと思いました。

――リーグ前半戦では、追い付かれて引き分けという試合も目立ちましたが
上野滉:
詰めが甘かったです。早稲田戦では3点取ってリードしている中で、もう1点取りにいくことができなかった。また、2点差に詰められて少しふわふわと浮足立ってしまいました。完全に自分たちのミスです。

――個人はもちろん、チームレベルでのやり切ることへの意識づけは
上野滉:
それはもちろんありました。スタッフを含め、4年生を中心に言ってきました。チームが下級生中心で若いということが原因の一つにあると思います。

――若さが仇になったことは
上野滉:
若いということでフレッシュさがあって、ガツガツして元気もいいということはメリットだと思います。でも反面、試合の流れだとか、どうしても経験値が浅い部分があります。感情を出し過ぎてしまったり、うまく流れが読めないなどのデメリットは大きいです。そこをカバーするのが3、4年生なのですが、明治もそこまで多く出ていないのが現状です。それでもやれるかどうかが、今後勝っていく上では重要だと思います。

――中大が最終節を残して優勝しましたが、明大との差は
上野滉:
意識の格差、それしかないと思います。中大は1セット目であったら得点を取って、2セット目は4年生も多く粘り強くプレーして、3セット目はシンプルにやってとにかく失点をしないホッケーを徹底していました。各セットごとに役割があって、チームの色も全体に浸透していて、意識のムラというのが少なかったと思います。波が少ないと強いです。やっていることが見ていて面白いか面白くないかは別として、選手としてやっている以上勝つことが一番の目的です。勝つことを徹底的に突き詰めていった結果、中央は優勝できたのかなと思います。

――明大には意識のムラがあったと
上野滉:
完全に差がありました。言われることは簡単ですし、言われて「はい」と受け流すのも個人の勝手だとは思います。ただ、一番は自分で気付ける人が少なかったことが大きいのでは。反則にしろ何にしろ、中央の選手たちは自分自身で気付いていることもそうですし、チームでやるべきことを明確にできていたと思います。明治はただばくぜんとやっているだけでしたね。

――それを修正しようという取り組みは
上野滉:
もちろん、練習で注意したりミーティングで話し合ったり、各セットでコミュニケーションと取ったり…。アクションはスタッフ含めこちらから掛けました。ただ、どれだけ働き掛けようと、それをやるかやらないかは言われる側の意識の問題です。どこまでいこうと、こっちには促すことしかできません。変わってくれた子、というのは本当に少ないと思います。

――最終的には個人の気持ち次第ということで
上野滉:
そうですね。ずっと言っていたことですが、意識というのは練習でも試合でも出てしまいます。

――今年はセットも固定できなかったように思えましたが
上野滉:
藤井さん(匡智監督)が練習を見て判断しているのもありますし、試合をやってみて点が取れない失点してしまうなという不安要素も出てきます。やっていて何かあれば考えとかは伝えますけど、藤井さんは何十年もやられている方なのでそこは言われた通りにやるだけです。

――どの選手と組んでも、それなりの結果が残せたということは
上野滉:
まあ、ある意味それはありますね。柔軟にできるというという捉え方はできます。ころころ変わることで安定感がと言う人もいますけど、出たら100%の力でやるのみです。
特に問題はなかったですね。

――最後に、インカレはどのように戦っていきたいですか
上野滉:
インカレはトーナメントになるので、負けたら終わりです。モチベーションだとかやる気を一々落としている場合ではありません。1戦必勝するだけです。12月はU―20で1年生5人(上野峻、川村、工藤、松金、高木)と、ユニバーシアードで光(佐藤)と晃介(大津・法2=日光明峰)が20日間ぐらい抜けてしまうので、残ったメンバーはもう一度体作りをして臨みたいですね。残った組がどれだけ死ぬ気でやれるかで結果は左右されると思います。

――ありがとうございました。

◆上野滉太 うえのこうた 政経4 北海高出 167cm・65kg

[高村洋輔・長堀笙乃]