筑波大に逆転勝利! ベスト4決める/全日本大学選手権

筑波大に逆転勝利! ベスト4決める/全日本大学選手権
 筑波大に逆転勝利を収めた。筑波大のインとアウト両方を駆使した攻撃に苦戦し第1クォーターだけで16点ビハインド。しかしそこから明大らしいディフェンスで立て直して猛追し、第3クォーターで逆転する。そのまま69―63で逃げ切った明大はベスト4を決め、明日30日は青学大と昨年と同じ準決勝の舞台に立つ。

 スターターは安藤誓哉(情コミ3=明成)、田中成也(文4=高志)、中東泰斗(文3=光泉)、目健人(政経4=京北)、西川貴之(情コミ4=東海大附四)。

 見事な逆転劇を見せた。明大の17点ビハインドで始まった第3クォーター。国士大戦に引き続きこの日も3Pシュート4本と目の活躍がチームを救った。開始直後目が「チームがつくってくれたフリーの形」(目)から、そして今度は反対の右サイドからと立て続けに3Pシュートを沈める。さらには西川も3Pシュートを決めると、目のバスケットカウント、中東の速攻とディフェンスからの強気な攻撃で明大が流れをつかみ息を吹き返す。そして残り2分40秒、中東のジャンプシュートで1点差まで詰め寄ると笹山(筑波大)にこの日4本目の3Pシュートを返されるが、第3クォーター残り6秒西川のフリースローでついに逆転。続く最終クォーターでは武藤、村越(ともに筑波大)が意地を見せ再び勝ち越しを狙ってくるが残り24秒、田中の3Pシュートが決まるとそのまま追随は許さず69―63、明大がベスト4を決めた。

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激しいディフェンスで武藤を抑えた

 「国士にできてお前たちにできないわけがない」(塚本清彦ヘッドコーチ)。前日の国士大戦では約20点あった開きを2点差にまで戻された。今日はその反対。村越、武藤がインサイドプレーを見せれば、笹山が3Pシュートと中と外両方からの攻撃に筑波大に大量リードを許した。気付けば点差は最大22点。そこで流れを変えたのはやはり明大の武器であるディフェンスだった。要所ではダブルチーム、トリプルチームを織り交ぜた強い守りを見せ、そこから攻撃へとつなぐ。2年かけてつくられたディフェンスが今日もまたチームに流れを呼び寄せた。

 30日、準決勝の相手は青学大。昨年のインカレ準決勝でも当たり、ダブルスコアで大敗を喫した相手だ。インカレから調子を上げている目や西川ら4年生、そして今日武藤(筑波大)を抑えたインサイド陣がどこまでに対応できるかに期待が懸かる。とにかく「明治らしくディフェンスから」(目)。昨年の借りを返すべく悲願の決勝進出を懸けた戦いに挑む。

[吉川真澄]

試合後のコメント
塚本ヘッドコーチ

「前半ナーバスになることはなかった。リーグ戦一戦目は皆川がいたので武藤君を抑えられた。2戦目は最初離された。スタートのインサイドを西川、健人でやってというのと同じになった。ただこちらがアジャストしきれなかったのが前半の笹山君。5分の5で19点は素晴らしい。安藤が一生懸命ついていてもあれだけやれてしまう。あれだけついていても入れられるくらいのゾーンに入っていた。20点ついてもコーチとしては落ち着いていた。向こうがメンバーチェンジをしたところがチャンスだった。17点差で終われたのでハーフタイムにまず落ち着かせた。そこで今までやってきたことは嘘をつかないから信じろと言った。やってきたのはディフェンス。もう一回ディフェンスから立て直すと言った。8.5点ずつにして1クォーターずつ返していこうということだったが、選手が僕の予想をはるかに超えてくれて第3クォーターに逆転してくれたのですごくよかった」


「第3クォーターで自分がスリー2本決めたが、そのあと成也とか西川とか同じ4年生がどんどん攻めてくれた。4年生が力になったのがすごい嬉しい。自分たちが何もやらずに終わりたくなかった。ハーフタイムに入ってからも第3クォーターが始まってからも西川と成也がもっと積極的に打っていこうと声を掛けてくれた。周りの4年生に助けられた。さすがに20点開いたときはここまで入るか、と焦った。でも塚さんが『一気にいく必要はないから一つ一つやっていこう』と声をかけてくださった。リーグの時も全部塚さんのことを信じてやって結果が出ているので今回も塚さんを信じてやれば大丈夫だと思ってやった。リーグ終わってから拓大、白鴎、早稲田と試合をやって、そこで5、6本スリーを打っても1本も入っていなかった。昨日の国士大戦からやっと入ってきて安心している。それでまたやってやるっていう気も湧いてくる。明日明後日はアフターショットやノーマークのシュートは落とせない試合になってくる。(明日の青学大戦は)去年とは別の結果にしたい。去年のインカレで40点くらい差をつけられているので成長したところを見せたい。明日は自分らしく明治らしくディフェンスからやっていく」

田中
「積極的に攻めようとは思っていたが3Pシュートじゃないなと考えていた。3Pシュートは健人も西川もいる。自分にはドライブとかタフショットとか泥臭いプレーがある。(最後の3Pシュートを決めて)何も覚えてない。勝ててほっとした。(苦しい試合だったが)明治らしいといえば明治らしい試合じゃないですかね。後半の追い上げは最初から出来ればいいけどそれができないのが今のチームの課題。国士大に昨日あれだけ追い上げられて、国士大があれだけできるなら自分たちもできるだろうというのはあった。明日は大きいのが3人きたら自分はスタートじゃないと思うけど青学大に対して苦手意識はない。チームとしてやってきたことを見て欲しい」

西川
「防げるようなミスで失点してしまって筑波大にリズムをつかまれてしまった。20点開いたがしっかりディフェンスをやっていればチャンスはあると思っていたし最後まで粘って後半失点を抑えてやれた。今までやってきたことは後半だせたと思う。最初一気に開けられてしまったのでちょっとやばいかなとも思ったけど何度もああいう試合はやったことがあるので絶対追い付けるだろうと信じていた。最近インサイドプレーができていないので初戦とかはそこを意識していたが全然だめで昨日、今日とシュートの調子が上がってきているので良かったと思う。今日は意地で決めた。うちは3Pシュートがみんな入るのはいいけどどうしても外だけになってしまうときがある。それを極力少なくしたいなというのはあった。ファールもらえればフリースローでつなげるし、インサイドでできればオフェンスも安定してくる。(村越は)リバウンドとか合わせとかうまくていやらしいプレーヤーなのでできれば退場させたいと思っていた。前半から修正できたのは成長。塚本さんからはディフェンスのことしか言われなくて後半の立ち上がりは流れも変わるので引っくり返すならそこしかないと話していた。ベスト4のチームは絶対に強い。最初から今日みたいにならないように。まだ相手が決まってないけど青学大とあたるとしたら、昨年の青学大との試合で僕らのインカレは実質終わっているのでリベンジできるように持ってる力を出しきりたい。天傑も戻ってきてリーグ戦のときみたいに点差あけて勝てるかはわからないけど青学大もフルメンバーなのでタフな試合になると思う。自分たちができることをやるしかないので借りを返せるように頑張る」

″3Pシュートを決め、目は感情を爆発させた<"align=left
3Pシュートを決め、目は感情を爆発させた
″中東もシュートを決め、ガッツポーズを見せる<"align=left
中東もシュートを決め、ガッツポーズを見せる
″勝負を決める3Pシュートを沈め、田中は吠えた<"align=left
勝負を決める3Pシュートを沈め、田中は吠えた

″田中の3Pシュートで応援席も勝利を確信した<"align=left
田中の3Pシュートで応援席も勝利を確信した