国士大に勝利 ベスト8へ駒進める/全日本大学選手権

国士大に勝利 ベスト8へ駒進める/全日本大学選手権
 今季1部昇格を決め勢いのある国士大との試合となったインカレ2回戦。序盤から好スタートを切り、優位に試合を進めた。第3クォーター途中に一時2点差まで詰められるが目健人(政経4=京北)の3Pシュートなどで流れを取り戻す。最後にはファールゲームを仕掛けられたが80―67で勝利し、ベスト4を懸けた筑波大との対戦を決めた。

 スターターは安藤誓哉(情コミ3=明成)、田中成也(文4=高志)、中東泰斗(文3=光泉)、目、西川貴之(情コミ4=東海大附四)。

 目が嫌な流れを止めた。国士大の流れが続いた第3クォーター。相手エース高橋を止められず、2点差となったところで目が3Pシュートを沈め相手を突き放した。「ずっと不調だったが、ギャンブルだと思ってスターターにした」という塚本ヘッドコーチの起用に、4本の3Pシュートを含む14得点で目が応えた。最近の練習試合では「4、5試合やって(3Pシュートが)1本も入っていない」(塚本清彦ヘッドコーチ)と不調が続いた目。前日の練習でもまぐれで入ったようなシュートしかなく「知花さんに『シュートを打てないなら何のためにチームにいるのか』ということを言われて自分なりに考えた」(目)と2部練となった前日も居残り練習。「シュートが入らなくても声出しとかならできる」(目)と切り替えて試合へ臨んだ。

 試合開始から波に乗った。先制こそ許したものの不調の目、西川の2人が3Pシュートを幸先よく決め効率よく加点。途中出場の伊澤実孝(政経2=愛知産大工)はこの日も短いプレータイムながら二桁得点を記録。存在感を見せた。しかし国士大は入れ替え戦で早大を破り1部昇格を決めた勢いのあるチーム。この試合でも勢いに乗せると手がつけられない。特に相手のエース高橋に自在なプレーで得点を量産された。「(国士大は)今年1部に昇格して、下の代は来年以降あたるから明治を見たくなくなるような試合を」(田中)と臨んだが最後まで競った試合に。それでも最終クォーターはファールゲームを仕掛けてくる相手に対し安藤が6本のフリースローを沈め勝負を決めた。

果敢にゴールを狙う森山
果敢にゴールを狙う森山

 この勝利でベスト8入りを果たした。次戦以降はいずれも強豪校との試合が予想されるが、まずはベスト4を懸けた筑波大との試合となる。長身選手を多くそろえる筑波大は、武藤、村越の2人がインカレで調子を上げている。激しい試合が予想されるが「しっかりやることをやれば勝てる」と田中は強気を見せている。

[松井嚴一郎]

試合後のコメント
塚本ヘッドコーチ

「八ヶ岳とかでいろいろなトレーニングをやってきて変な達成感を持ってしまっていた。それで空回りしてしまう部分とかもあった。そういうこともあったので昨日の練習は2部練でしっかり落とし込んでやった。目は4、5試合やって1本も入ってなくて使わないつもりだったけどギャンブルで使ってみた。そしたら思ったより良くて速い段階で変えづらくなってしまった。国士大は乗せると強い。エースの原を抑えられていたので追い上げられてもやられる気というのはしなかった。彼を乗せてしまうと怖いというのは分かっていたのでそれは良かった。高橋ではなく彼が当たっていたら早くタイムアウトを取っていた。今が絶好調というのは良くない。昨年も青学大にやられているしここから筑波大、青学大に余裕を残したいところ。筑波大との試合に関しては試合はどう転ぶかわからない。森山が良くなったのがいい。川内ももっと早く使いたいが早大戦で骨折しているので難しい。目も良くて西川も3P入るようになった。明日は本来の力を出したい」


「最近ずっと入ってなくて昨日の練習でも駄目で塚さん(塚本ヘッドコーチ)にちょっと怒られて明日は使わないというようなことを言われていた。そしたら今日のミーティングでスターターだと言われた。知花さんにも『しっかりシュートを打てなかったら何のためにチームにいるんだ』みたいなことを言われて、昨日の練習の後も1年生に付き合ってもらってシュート練をやったりした。シュートが入らなくても後ろで声を出したり自分の役割っていうのはあると思った。今日は良かったけどディフェンスで悪かったところもあったりしたのでまだまだ。第4クォーターには作ってもらった中でのシュートを外してしまった。第3クォーターは相手ボールからだったので乗せないようにやろうという話はしてたけど22番(原)を警戒していた中で14番にやられてしまった。(速攻のレイアップを外したシーンは)力が入らなくて飛んだ瞬間にやばいと思った。外したのは恥ずかしかった。(フリースローのリバウンドで好プレーを見せたが)いつもは入らない伊澤がそれまでの2本を決めていたので、次は入らないと思っていたら本当に入らなかった。筑波大戦は昨年の専大戦のように言われたことをしっかりやっていく」

田中
「(国士大は)1部に昇格して下の代が来年以降やることになるので明治のことをみたくなくなるようにしろと言われていた。その中で22番と14番を警戒していて14番はドライブをさせるなといたがシュートが当たっていてやられた。ただリーグ戦でこういう経験は何度もしているので慌てることはなかったし、1ゴール差になっても全然問題なかった。(2本バスカンを決めたが)フリースローは力みすぎて外してしまった。自分はドライブのところとかで体を張れるのが持ち味。シューターは他にも西川とか目がいる。(相手のリバウンドが強かったが)手の使い方がうまかった。何回かファールアピールをしたけどとってもらえなかった。筑波大戦はセンター2人がしっかりとボックスアウトをしてガード陣がしっかり抑えることが大事。しっかりやれば勝てると思う」

田中は体を張ったプレーを見せた
田中は体を張ったプレーを見せた

西川
「調子は悪くはない。本当はインサイドでもっとやりたかった。でも今日はたまたま3Pのところでノーマークになって空いたら打とうと思っていたので打ったら結果入った感じです。(国士大は)入替戦勝って勢いのあるチーム。原くんとか一人一人がとてもうまくて簡単にはいかないと思っていた。だからディフェンスから一つ一つ、特に一対一はしっかり意識してやっていこうと考えていた。最初は自分たちの流れだったが途中離せるところで離せなくて3点差まで詰められてしまった。離せるときにディフェンスを切らさずにやっていけたらもっと良かったと思う。筑波とはリーグ戦でもやっているので、相手の調子の上がり下がりというのはわかっている。それでも笹山と武藤のコンビはとても強力。坂東も3Pが入ったらこわいのでしっかりミーティングして意識してやっていく」

安藤
「(今日の試合について)出だしは良かったけれど、詰められてからあたふたしてしまった。第2クォーターの終わりのターンオーバーから流れが変わってしまった。(個人について)今日はシュートが入らなかった。もうちょっと自分でいけるところがあったと思うけど、目さんと西川さんの調子が良かったので、ボールをそっちに回した。でも、もう少し自分が行けばよかった。これは自分の悪いところだと思う。自分が攻めるのと、周りのバランスが良くなれば東海や青学ともやりあえる。常に攻撃を意識したい。いまは自分の中で一番意識しているのがフリースローで、成功率が100%なので続けていきたい。明日の筑波はリベンジ。リーグ戦では(1勝1敗だったが)2敗したものと思っているので、借りを返したい」