新チーム始動 府立を振り返る/練習取材
高村潤監督
「(試合の山場は準決勝だったように感じましたが)あとがなくなってから榊原がいいところで勝ってくれた。稲村は強いのに、よくやってくれた。原田も続いて、大石につなげてくれた。今年は大石が最後にいるので、つなごうとする意識を持っていた。だから準決勝は今季を象徴する試合だった。(高村監督就任から連覇を果たしたが)全国の優勝旗が2本になった。これには選手の力が不可欠だったし、みんなが同じ方向を向いてやって来た結果だと思う。(今季について)秋になってから、メンバーをどうするか迷った。昨年に4年生の主力が3人抜けてどうなるかと思ったけど、大石をはじめ、スポーツ推薦で入った2人も入りいいチームになった。(閉会式前の集合で涙を流されていたが)OBが相次いで亡くなっていて、どうしても優勝の報告をしたかった。心の中に絶対に誓っていた。学生や周りの支えてくれた方々全員で勝ち取った優勝だと思う。(追われる立場でしたが)他大にもマークされている中で油断できなかった中で優勝できた。(大石主将について)大石が指揮を取ってから明確な目標をもって、明治は小粒になったけどやってくれた。素直な性格だけど、自分の考えと違っていれば、こう思うと言う、信念も持っていた。1人しかいない中で支えがなくて、仲間がいないなかでよくやってくれた。試合では絶対的な信頼があった。回せばなんとかなると思っていたので、大将からは動かさなかったし、それが明治の拳法だと思った」
大貫洋平(文3=東海大相模)
「昨年も優勝していたから、今年も絶対に優勝しなくてはいけないというプレッシャーがあった。だから優勝できてうれしい気持ちももちろんあったけど、落ち着いたときにはほっとしたというのが感想。結果が出て、1年間やってきたことが間違っていなかったとわかって安心した。昨年まではがむしゃらに先輩の背を追いかけて頑張っていたけど、今年は上級生になって、いろいろ考えるポイントも増えていた。準決勝の関大戦は手強かったけど、選手として7人であそこに並んでいて、負ける気がしなかった。1勝3敗になってもチームの雰囲気は全然悪くならなくて、何の根拠も無いけれどいけるんじゃないかと思って焦りが無かった。ドローで大石主将に回せば絶対に取ってくれるという安心感もあったからひやひやしなかった。今回はチームで勝ったという感じ。今年の最初は一人一人に強くなりたいという意識はあったけど、強い個人が集まっているだけといった感じだった。10月の東日本で早稲田に負けて3位になって、それを機に練習の雰囲気も変わっていった。だんだん勝ちたいという気持ちも強くなっていって、新人戦で結果がでたから変えてきたことは間違いじゃないんだとみんな確信したと思う。このままいけば府立も優勝できるなと。新人戦前後は練習も良い雰囲気だった。自分自身としては、普段は拳で取ることが多かったが、当日を振り返ると拳で取ったのは一本だけ。あとは組みや蹴りになっていて、ああいった大舞台で自分が得意としていない部分でも取れたというのは良い収穫になった。なぜ拳以外も出すことができたのか考えてたら、やはり3年生として苦しい試合こそ自分らがポイントを挙げないといけないし、形にこだわらずというのが大きかった。7人制のチーム戦だから勢いづくりがとても大事。技よりも気持ちで勝とうという部分が多くて、ああいった結果になったと思う。あの日は調子の良い悪いを超えたものがあった。(大石主将は)練習には厳しい人だった。4年生は1人で独特の雰囲気があったし、考えていることとか思っていることとか100%後輩には伝わっていないと思う。それをどうにか理解しようと頑張ってやってきた。年の前半はみんな戸惑っていて、食い違いがあったりもした。でも府立の前頃には思っていることを話してくださるようになって、自分らも話せるようになった。主将の大石先輩が思っていることを副将である自分と榊原が後輩に伝えるという流れが後半になってやっとできていた。あとはすごく後輩を見てくれているなというのを感じた。4年生が1人しかいないというのも最後のほうは意識しなくなっていた。すごく良いキャプテンだったと思う。来年は4年生が多くなるから全員で引っ張ろうという意識が強い。人数が多いというのを逆に生かしていかないとだめだと思う。練習中も練習外も一人一人がしっかり意識を持ってチームをまとめていきたい。連覇となると他の大学からも研究されてくると思う。抜けるのが大石主将だけで来年もほとんど同じメンバーで戦うというのは、可能性があるとも言えるけど、同じ強さでいったら負ける。特別有利だとは思っていないから、もっと引き締めていかないと、という気持ちが大きい。技術体力はもちろんとして、優勝しているチームはチーム力があるとおもうからしっかりまとめていきたい」
榊原亮(法3=大阪桐蔭)
「試合前は他大より内容の濃い、厳しい練習をしてきたと思う。だから、自信はあった。優勝したときは厳しかったけどやってきて良かったなと思った。素直にうれしい。前の2試合では動きが悪くて準決勝ではやばいと思うかなと思ったけれど自信はあった。やっぱりプレッシャーのかかる場面だったけれど負ける気もしなかった。その結果勝てて、自信を持ってやったらいけると感じた。あそこで勝てたからチームの雰囲気も良くなったと思う。秋の東日本で負けたときはチームにまとまりがなかった。そこから大石主将も厳しくなって全員が個人でしっかり勝つことを意識するようになった。練習も厳しくなるにつれてチーム力が深まって、1つになれたと思う。大石主将は練習中、すごく厳しいけどそれ以外のところではすごく優しい人。やっぱり最高のキャプテンだったと思う。今の3年生は優しい人が多い。でもそれではだめだと思う。大石主将に学んだことを活かして厳しくしていこうと思う。メンバーもほとんど変わらないから練習メニューも変わらない。厳しい練習をしてチームが1つになれたら3連覇も絶対できると思っている。練習が甘かったりしたらできないと思っている。練習次第で結果も変わってくる。負けられないし本気でやっていく。1年生もよくやっている。まずメンバー入りするだけでも成長できる。原田だったら関西大戦で自分と同じでかなりプレッシャーがあった中で勝てたことは期待できるなと思う。玉置も伸びしろもまだまだあるし、動きが遅いところもあるけれど練習してどんどん伸ばしていこうかなと思う。自分たちが安定して勝って、1年生を安心させてあげられるようにやらないといけない。そこから1年生も強くなってくれればいい。まずは全国選抜の連覇を目指してやっていきたい。その後は、やっぱり府立3連覇を目指して体調管理だったりケガをしないようにやっていく。練習で団結力を高めて府立までには今年みたいに1つになる。府立と全国選抜は絶対に逃せないけど、取れるタイトルは取っていくつもりでやっていく」
栁口憲太(商3=長崎西)
「優勝はすごくうれしいけど、新チームになってうかうかしていられない。大石主将が抜けた穴は大きいし、自分自身もっと引き締めていかないとと感じている。今年は自分も勝って優勝だったのでそれが一番大きかった。やってきたことが報われたなと。絶対勝たなくてはいけなかったので安心してほっとしたというのもあった。ケガはまだ万全ではなかったが、試合に出たいという気持ちでカバーした。出るからには勝たなくてはいけないし、プレッシャーはあったけど気持ちが高ぶっていてわからなかった。当日の調子は良くて、相手に一本も取られなかったのは大きいと思う。自分は上級生で、下級生に少しでも楽をしてもらおうと思った。決勝で面突きが初めて決まったのは本当に練習してきた甲斐があった。昨年から打撃というのを課題に挙げていたので、少し克服できたのかなと自信にもなった。勝因は団結力。うちは推薦も少ないし選手層は薄いと思うが、出るメンバー一人一人が自分の役割を果たした。立命大で黒星を付けずに乗っていって、関大戦では1勝3敗から逆転して、ああいったところでチームが一つになっていたなと感じる。初戦はまだ硬いというのはあったけど立命大戦あたりから気持ちが入ってきた。引き分けたメンバーも必死になって引き分けて、なんとしても黒星を付けないという気持ちが出ていた。一般生というプレッシャーはすごくあった。正直、昨年までは推薦のメンバーに任せればいいやという気持ちがあったが、今年は上級生だし、監督にもポイントゲッターと言われて、推薦に頼ってばかりではいけないな、という気持ちになった。個人の希望だが、来年は推薦だけではなくて一般入部の子も活躍するチームにしたい。そうすれば推薦もやる気がでるだろうし、チーム力が上がると思う。エースに頼るんではなく、全員で一つ一つの勝ちを拾っていく。大石主将は試合で確実に一つ勝ってくれる選手だし、練習中の存在も大きい。抜けることでどうしても緩んでしまうと思うので、自分たちがしっかりしないといけないと思う。」
石田圭吾(文2=大商大堺)
「今回の府立優勝は本当に心からうれしい。正直、先輩や後輩にとても迷惑をかけたと思っている。先鋒(せんぽう)といって団体戦では、流れを作る1番重要な順番だと思う。期待されているのはとても自分自身わかっていた。だが、引き分けが多く勝ち切ることができなかったことは自分自身役目を果たすことができず、悔いが残る。今回の大会は選手だけでなく、マネージャーやOB先輩、試合に出られない人が一団となったからこそ勝ち取れた府立優勝だと思う。とりあえず、キャプテンの大石先輩には、本当に感謝の気持ちでいっぱい。4年生1人なのに、チームをまとめ指導していただいたり、とても尊敬できる先輩だった。1年間を通してとても充実した練習ができた。しんどい練習をするだけでなく、技術の向上や、得意技を増やしたりできた一年間だったと思う。キャプテンが一生懸命練習メニュー等考えてくれたからだと思っている。チーム的に個々に一本の取り方や試合を楽に勝てる方法等学べたと思う。最初は全然チームにまとまりが感じられなかったが、練習や試合を重ねるうちに、チームワークができてきたと感じている。今年1年しっかり頑張れたと思う。来年度は、上級生になるのでもちろん負けられないし、後輩が多くなる分尊敬されるような先輩になれるよう努力していく。1年から言っているように府立4連覇は絶対する。強いて言うなら全試合優勝できるよう、日々練習に励み、精進していく」
玉置裕也(文1=大商大堺)
「大石主将もいて、新人戦の時より大船に乗った感じで落ち着いて戦えた。優勝の実感は今でも感じる。昨年、自分は見てるだけだったので、いざ出てみると応援もすごいし雰囲気に圧力かけられて精神的にもやられた。決勝の相手が高校時代に一緒に合宿していた同級生で、試合稽古でも五分五分な感じだった。同大と他大との試合結果を見てみたら全部その選手が勝っていて、1年でポイントゲッターになっていたので当たる前は緊張した。自分の前に3勝を決めてくれていたので安心して戦えたけど、一本で終わってしまったから二本で優勝を決めたかったという気持ちが大きい。まだ自分としては詰めが甘いと思った。前期には無かったけど、一人一人ではなくてみんなで一つになって集まって勝つという意識ができてから、少しずつだけど練習も高ぶっていけた。チームが一つになったというのが一番の勝因だと思う。府立では大石主将が勝っても下もカバーしないと勝てないと思った。練習も一致団結してやってたら全然違うな、と実感した。プレッシャーもだいぶあった。立命大との試合では自分の後に出る先輩方が、負けたらやばいという緊張感を持ったら堅くなってしまうと思ったので、しっかり自分が勝たなくてはいけないところで勝てて良かった。でも関大戦では同じことをして二本取られてしまった。同じ負け方をするとチームに影響が出ると監督にも言われ、後からビデオを見ても反省する点がたくさん見つかったので3連覇に向けて練習をしないといけないと思った。初戦は初めてだったので緊張したけど、立命大戦あたりから自分のリズムがつくれてきて、今までやってきたことを出し切れた。東日本だけの試合は選手も応援も少ないけど、府立は関西も含めて応援団とかもいるし、親や高校の同級生とかも近いから見に来ていて、人が多かった。見られているという感じで雰囲気が全然違った。一試合一試合が重く感じた。来年以降はオンとオフの切り替えがしっかりできるようなチームにしたい。練習では厳しく、オフの時は仲良く楽しむのが理想。いいところは伸ばしていって、悪いところは無くしていって、今年より来年、再来年の方が良い明大拳法部にしていきたいと思う。個人的には大事な場面で勝てないこともあったので、次は1回戦から決勝戦まで全部出て全勝できるような選手になりたい」
原田優介(法1=朝倉)
「勝てるのか不安だったし、関西の大学はどのくらい強いかなとか、自分は出られるのかなとか不安があったけれどやっぱり勝ててうれしい。大事な試合から出させてもらええてうれしかった。府立のメンバーに入ることが1年生のうちの目標だった。準決勝では負けられない場面で回ってきてプレッシャーもあったけれど大石主将が『緊張してないか』とか笑顔で話しかけてくれた。逆にその笑顔がこれで最後になるかもしれないと思うとつらかった。でも、負けないようにやろう、スキがあったら攻めていくことを意識した。時間もなくなってきたら相手も焦ってくる。そこをいい感じに決められた。今まで大事な試合で勝てていなくてチームに貢献できていなかったからようやく貢献できたのかなと思えてほっとした。準決勝で勝てた後は一人で泣いていた。優勝した瞬間は明治はやっぱり強いんだなと思った。自分も一皮むけたと思う。最後に大石主将に華を持たせられたから良かった。やっていて楽しかった。大石主将は練習中恐かったけれど、実は優しい先輩。個人的な話もしてくれたし、技術的にもお手本になった。その府立の準決勝のもう終わってしまうかもしれない場面でも笑顔で話しかけてくれるところもすごいと思った。目標にできるいいキャプテンだった。秋の東日本で負けたときは全員がやばいと思った。練習もより厳しくなってチーム全体が引き締まった。あそこでチームが変わったと思うし、勝つことはいいことだけど、負けから学ぶことはたくさんあると思った。これからは大石主将が抜けた穴を埋められるような選手になってポイントゲッターになれるようにやっていきたい」
[拳法部担当一同]
試合当日の記事はこちら↓↓
http://www.meispo.net/news.php?news_id=7070
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