法大に大勝! 初戦のリベンジ果たし、5位/関東学生秋季1部リーグ戦

2013.11.25
 秋季リーグ戦を5位で終えた。予選リーグ全敗と苦しい状況から気持ちを切り替え、順位決定戦予選で秋季リーグ戦初白星。そして今回の5~6位決定戦では6―1と大勝。初戦で惜しくも敗れた慶大に雪辱し、4年生の引退に花を添えた。

 「4年生を勝たせてあげたかった」(大嶋雄飛・文2=今市)という気持ちがチームに勢いをもたらした。試合開始直後、毛利康平主将(法4=飯能南)が右サイドからサークル内にいた安部雄貴(商3=横田)にパス。「合わせるだけだった」(安部)というように見事なパスを受け正面から先制点を決めた。勢いをつけた明大はFWから一線のディフェンスを徹底し、相手にプレッシャーをかける。中盤にPC(ペナルティーコーナー)を取られる場面も見られたがGKの國友督仁(政経1=丹生)が好セーブを見せ、1―0で前半を折り返す。

 後半も明大の勢いは止まらない。後半4分、ドリブルでサークルインした大嶋からパス受けた松尾賢治(政経4=岐阜総合学園)がゴール手前で再び大嶋に球を戻すと、大嶋がそのまま追加点を決める。すると後半12分、この日1回目のPCを獲得。1回は弾かれたものの、跳ね返った球を安部が押し込み3点目とした。続けて18分には岩井宏将(営2=岐阜総合学園)がシューティングサークルライン右45度からロングシュートを決め4点目。さらに25分には山本圭佑(法2=名古屋国際)がこぼれ球を押し込む。最後に法大に得点を許す場面も見られたが、残り1分のところで獲得したPCを松尾が決め6―1。今年度最終戦を勝利で飾った。

 最後に4年生が輝いた。毛利主将は先制点をアシスト。また最終戦にしてようやくケガから復帰しピッチに立った立原怜(法4=今市)は「昔から得意な形で、サークルまで切り込める自信があった」というプレーで最後のPCを獲得。これを松尾が決めると、勝利の瞬間を4年生5人がグラウンドの上で共にし、喜びを分かち合った。秋季リーグ戦は5位と去年の成績を超えることはできなかった。しかし「全国1位が目標」(安部)と4年生の気持ちをしっかり受け継いだ下級生たちはすでに来年を見据えている。

[吉川真澄

試合後のコメント
宮田知監督

「4年生は最後だし、勝利の瞬間グラウンドに立たせようということをテーマにモチベーションを持った。その通りのゲームプラン。ずっとリードしたままいけた。この時期になって、立原なんかはほとんど試合に出ていなかったけど、ケガが治ってプレーができるようになった。絶対みんなで立原を勝利の瞬間グラウンドに立たせようと決めていた。3年生以下もそのムードを分かっていた。グラウンドでの練習を見ても動きがよかったので、法大と当たっても3ー0以上のゲームができると思っていた。形もうちがやるべき、球をきちっと回して相手を崩し切る、それができていたので、その経験を持ったことは大切なこと。ただ、ここで点差だけを見て有頂天になっているとまた足元をすくわれる。今回の山本にしても長身の選手で、個別にノルマを与えるのはあれなんだけど、走り込みのメニューを与えて、試合も良くできていた。そういうことが自主的にできてくれば、フィジカルがベースにあって基本プレー、構成をイメージする頭というのは明治の伝統の中にあるのでどことやっても負けなくなる。今まではどこと当たってもそこそこのゲームはできるけど、最後に緩んでその先に行けなかった。やはりどれだけ勝ち切るかが問題。来年は期待できるかなと。そういう目標を期待だけじゃなしにしっかりやっていきたい。この秋の結果というのは我々に責任がある。もう少し他に取り組ませておくことがあったのではなかろうかという思いもある。指導者としてのチェックや欠けていたかなと。ただ、今回のようなゲームができるのは良かったかなと。来年のキャプテンは安部。バイスは岡崎と柏木。FWに安部、MFに柏木、DFに岡崎で誰がキャプテンをやってもいいんだけど、一番チーム引っ張るイメージやハートを持っているのは安部。本人もそういう意識を持っている。やってくれると思います。4年生は僕が監督として迎えた初めての学生だし、リーグ戦での優勝を経験をさせてあげたかったけど、そこは申し訳ない。でも、最後までやり通したのは心からご苦労さまと思う。来年は春のリーグ戦から優勝しがないという覚悟で取り組みたい」

小池文彦コーチ
「プラン通りのゲーム展開だった。秋の初戦で0―2で敗れた時の単独ドリブルの止め方、ディフェンスの仕方を注意した。その通りにやってくれた。前半もちゃんとFWはサークルインして早い時間帯に1点取れてその1点を守って折り返せた。後半はうちのペースで点を早めに取って、PCを取って、優位に攻撃しようという展開ができた。インカレが終わって後の試合というのはどうしてもモチベーションが下がってくる。でも何とか4年生に残りの2戦、勝たせてあげようと全員で3年生以下も取り組んできた結果が出たと思う。本当に4年生が最後に有終の美を飾れて良かった。毛利中心にここまで練習をしてきてくれた。最後こういう風に大差で、本当にうちのゲームが出来た。松尾を始め、毛利の最初のセンタリング。それに加え3年生以下も一生懸命やってくれた。立原怜も最後ピッチに立てた。ケガでずっとベンチ入りができなかったんだけど最後になんとか4年生が全員ピッチに立って終わろうと。そして3年生以下も本当に一生懸命やってくれて、その結果が今日のいいゲームにつながったと思う。来年は今年よりもいいチームになると思う。それにはやっぱり今の3年生以下がしっかりチームをつくって、練習をやることが必要。そうすれば今年以上の結果を春から狙えるチームになると思う。あとはPCの精度やDFの守り方をしっかり練習していきたい。今年は結果が出ていないというのがちょっと。今日みたいに強い明治が見せられれば必ず優勝を勝ち取れた。その辺は監督始めコーチも考えながらやっていく。それには今の3年生以下が厳しい走り込みに耐えることが重要になってくる。ここからはまた鍛錬期に入っていく。地道にやってほしい。まずは走り込みで下半身の強化、あとは筋肉トレーニング。4年生には本当にちょっとの差で負けることもあったが4年間一生懸命にやってくれて本当にありがとうという気持ちでいっぱい。あとはそれを下級生がつないで来年優勝できるようにチームをつくっていきたい」

毛利主将
「気持ちのいい勝ち方ができた。今までの3年間でリーグ戦の最終戦は負けたことがなかったので、これで4連続。僕たちがしっかり前に出て行くことができたので、後輩たちにもこれでつながる内容だったと思う。主将としてやってきて難しいことが多かった。辞めたかった時期もあったが最後までやってみるとやって良かったなというのと、同期後輩たち恵まれたおかげで乗り切ることができた。最後まで続けてこれたのはホッケーが好きだから。この4年間でうれしかったことは1年生の時にインカレの準々決勝で全日本選手権の出場権が決まる試合で、得点をとれたとき。悔しかったのは今年のインカレの朝日大戦。僕たちが1年生のときに連れて行ってもらった全日本に自分たちが4年生になって連れて行ってやれなかった。今日は周りもいい動きで自分もやりたいようにできた。そういった意味では楽しくできた。大学生活では辛いこともあったと思うけど、少しは相談できる仲間もできた。そういったことを糧にしながら社会でやっていきたい。本当にあとは練習量と気持ちだけ。素材はいいものを持っているので優勝できるかどうか、リーグ戦、インカレの結果を自分たちの手でどちらにも転ばせられるようになってきたので、できればいい方に転がってほしいと僕たちは思う」

市橋大輝(営4=岐阜各務野)
「今日は僕ら4年生が最後ということで、下級生がいつも以上に頑張ってくれたのでこっちも4年生としての意地でシュートを多く打てた。その結果、いつもよりも決定力が上がってこの結果になったと思う。僕は点は決められなかったがこの結果には満足しています、正直僕は今年1年何もしていないです。下級生の不満を聞いたりメンタル的なことしかできなかった。あまり自分では副キャプテンとしては良くなかったと思っている。下級生には反面教師みたいにして成長してくれたらなと思っていた。2年生までは気持ちを高めてやる気が出ていた。でも3、4年生で上級生として教える立場になって自分の向上よりも下級生の向上を意識してしまって自分の技術を磨けなくなかった。そこが残念なとこではあるんですけど自分のできる戦術とかが下級生につなげていけたら大きいなと思う。今は4年生が5人と少なく3年生以下がたくさん試合に出ていたので来年は今年よりもだいぶ安定したチームになると思う。3年生には残り1年間自分たちが悔いのないようにやりきったという気持ちで全部の試合は追われるようにしてほしい。2年生以下は新1年生にいろいろと教えながらもっと自分たちの技術なりを向上させていけたら優勝に近づけると思うのでそこを頑張ってほしい」

松尾
「試合中は走馬灯のように4年間が思い出された。自分が4年間頑張ってきたことが間違いではなかったと分かった試合だった。同期とはケンカすることもあった。しかし、最終的には勝つという目標に向かってこれた。そういう意味ではいい同期だった。試合前から4年生全員で点を決めたいという気持ちがあった。立原が何とかケガから復帰して出場してくれて点を取るきっかけとなり、本当に最高な形で試合を終わることができた。4年間はあっという間だったというのが率直な答え。長いようでもう引退かという感じで、濃かった。自分は一人だけU―21日本代表に連れて行ってもらっていただいて、そこで自分のスキルであるとかメンタルの面でいかにまだまだなのかということを思い知って、人として成長できた。この4年間で学んだことは社会に出てからも必ず活かせる機会があると思う。それが間違いではないと信じてやっていきたい。そして、どんな形であれ、これからもホッケーに関わっていきたい」

櫻井大地(文4=飯能南)
「今日は楽しかった。4年間負け続ける時期も多々あってそういう時は苦しかったが、そういう時にこそみんなで頑張れたことが一番いい思い出。同期とは和気あいあいで楽しかった。部活動で社会に出るだけでは得られないような精神力や色々な方に恵まれて、いい宝物を得た。最後の得点は4年生が取ったもので、同期としてうれしい。後輩たちには頑張ってという一言に尽きる」

立原
「久しぶりの試合だった。ずっと出ていなかった。昨年の6月に左肩の手術をして、今年の2月にはほとんど現役は無理というように言われていた。そこから頑張って少しでも試合に出られた。流石に以前のようには動けなかったけど、みんなが先制点を取ってリードしてくれたので、緊張しないでゲームに出られて、一番は楽しかった。無理なリハビリでも試合に間に合うようにリハビリの先生が調整してくれた。最後のPC獲得は昔から得意な形で、サークルまで切り込める自信があった。あとは柏木がいい形でパスを出してくれたのが大きい。4年間は正直言ってつらいことの方が多かった。それでも最後にこうして終えられたことは、やってきて良かったと思う。これから社会人になるが、この経験は社会でもきっと生かせると思う。監督コーチの方にはありがとうございましたという気持ちでいっぱい。僕らよりも後輩たちの代の方が優勝を狙えると思うので、優勝してほしい」

安部
「今日は比較的早い時間に点を取ることができたのでそれでチームの流れも良くて、後半もすごい点が入ったので最初に点を取れたのが一番大きいかなと思う。毛利さんのボールがすごい良くて合わせるだけだったんですけど決めることができて良かった。PCはずっと練習していたパターン。練習通りに決めるだけでした。岡崎が良いボールを出してくれたのでこれも合わせるだけだった。4年生かすごい仲良くしてくれて、同じ寮に住んでいるので家族というか、本当にありがとうございましたという気持ち。来年は全国1位が目標。その中でホッケーの技術だけではなく、私生活の面もスキルアップしていかないと優勝にはつながらないかなと思う。みんなの意識が高くないと優勝できないと思うので一人一人の意識改革に取り組む。そして全体の意識を高めていって優勝につなげていけたらいいと思います」

大嶋
「最高でした。4年生とこれまでやってきて、恩返ししたい気持ちが強かった。4年生を勝たせてあげたかったし、松尾さんと今までやってきて、アシストしてもらうことで、これからは僕らが引っ張っていくという気持ちがついたかなと。来年は上級生になるので、チームを引っ張っていける選手になりたい。僕が重要なところで点を決められるような、プレー面でも練習でも雄貴さん(安部)とチームを引っ張っていけるようにしたい。立原さんや松尾さんにはすごくお世話になってきて感謝の気持ちでいっぱい。4年生の気持ちを僕らがしっかり受け継いで優勝という、今年の4年生に味わわせてあげられなかった場所へ行きたい」

國友
「今日はPCを抑えられたのが大きかった。1本目で相手が崩れて慶二さんが止めたのを自分がアゲインにしてしまった。それでもし決められてしまっていたらだいぶ流れが悪くなっていたと思う。全体的に攻められる部分は少なかった。リーグ戦で0は初めてなのでほっとしています。今年はまだ結局全試合通して一回も満足したプレーがなかった。失点もSO(シュートアウト)とかを止め切れないことが多かった。DFをうまく動かせなくてフリーで打たせたり、逆サイドががら空きでつなげられて決められたりというのも多かった。自分がしっかり指示を出さなきゃいけない。来シーズンこそ自分満足のいくプレーがしたい。来年はインカレも王座も春も秋も全部優勝する」