近大に快勝 序盤でペースつかむ/全日本学生選手権

2013.11.24
 序盤の猛攻が勝利につながった。近大ボールから始まった前半は、最初のシュートを荻原良太(営4=駿台甲府)がナイスセーブで拒んだ。そのまま速攻につなげ、池田稔(農2=藤代紫水)がシュートを決めた。その勢いに乗り、開始10分で9―1と大差をつけた。「セットがうまくできていた」(松本勇監督)と、コートプレーヤーの連係も良く、確実に得点。一気に試合の主導権を握った。ただ、その後は失速。ノーマークシュートのミスなどから徐々にリズムを崩し、前半を終えた時点で5点差。あまり差を広げられず、後半に入っても得点を取り合う展開に。それでも、あまり流れの良くない中、池辺大貴(政経4=藤代紫水)のロングシュートなどで得点を重ね、相手ペースには持ち込ませなかった。また下級生も途中から多く出場。経験を積むとともに勝利に貢献した。最終的に7点差まで離し、勝利を収めた。

 これで日体大への挑戦権を得た。「決めるところは決め、守るところは守るというのが少しはできていたと思う」(松本監督)と試合を振り返るとともに「今日の試合での課題はノーマークシュート」と、注文も付けた。24日の試合はインカレ最大のヤマ場である日体大戦。スピードを生かした相手の攻撃に備え「早打ちは厳禁」(松本監督)と、明大はセットでの得点を着実に狙いにいく。秋季リーグ戦では1点差まで詰め寄る場面を見せるなど奮闘した。初戦で出た課題を見直し「自分たちのハンドボール」で日体大から勝利を奪う。

[保屋松彩佳]

試合後のコメント
松本監督

「この2カ月間、練習試合などで良いときと悪いときの波があった。ペースをつかむためにも、自分たちの意図をしっかり持って試合に臨もうと言っていた。今日の試合は決めるところは決め、守るところは守るというのが少しはできていたと思う。早打ちは厳禁と話していたが、セットもうまくできていた。もっとこのイメージを定着させたい。今日の試合での課題はノーマークシュート。今日は相手が弱かったから勝てたけど、このままでは明日は絶対に勝てない。(リーグ戦が終わってからの2カ月間は)土日は練習試合などで、ゲームを多くこなしてきた。試合のリズム、ペースを意識するため。今日の試合もそうだけど、ミスが出るとペースがつかめなくなる。ディフェンスでもどこまで付いていくかなどの判断が悪い。そのようなところが課題。明日の日体大戦はとにかく早打ちしないこと。速い展開の試合になったら確実に負ける。パッシングも昔に比べて少し伸びたので、手が挙がるギリギリくらいまでセットで攻めないと。ディフェンスでは休まず、速攻も走って、セットで落ち着く。これでペースがつかめる。リーグ戦はディフェンスが低すぎてやられてしまったので、高いディフェンスを意識してやらなければいけない。あとは今日の良いところがどれだけ出るかだと思う。近大戦は、攻めは良かった。吉野も取れていたし。池辺と堤由貴(営3=洛北)が取れても、その2人が駄目になった途端崩れるようなチームではダ駄目。全体で取れるようにしないと。そういう面で、今日の吉野の活躍は良かったと思う。ディフェンスの帰りも重要。いくらセットを頑張っても、帰れなかったら駄目。勝利へのカギは自分たちのハンドボールをすること。戻りは技術ではなく意識の問題なので、明日はそこを意識して頑張ってほしい」