高橋がリーグ戦今季初得点を決めるも、法大に完敗/関東大学リーグ戦

 リーグ戦2位の明大は、同4位の法大に2―4で敗れ、通算成績を8勝3敗2分の勝ち点26とし、同3位に順位を落とした。
 明大は第1ピリオドで2点を決められると、法大から一度もリードを奪えずに完敗。FW高橋佑輔(政経3=武修館)が2得点を決める活躍を見せたが、流れを変えることはできなかった。2位以上に与えられる全日本選手権の出場権を獲得するには、最終戦での勝利が絶対条件となる。

 最後に力尽きた。3-2で迎えた第3ピリオド残り1分、明大はタイムアウトを要求した。「ゴールに向かう意識をチームで再確認した。落ち着いて、1点を取りに行こう」(DF佐藤光主将・文4=白樺学園)。GKをフィールドプレーヤーに変え、6人全員で相手ゴールに攻め込んだ。しかし、跳ね返ったパックに反応し、抜け出した小原(法大)が放ったシュートは、無人のゴールへと突き刺さった。観客席からは大きなため息。そして、選手たちはスティックをリンクに叩き付け、悔しさを隠し切れなかった。

 1点が遠かった。明大は、法大を上回る52本ものシュートを放ち、相手ゴールを何度も襲った。第2ピリオド2分06秒、相手の反則により、明大が2人多い場面を作ったが「FWの決定力がなかった。チャンスで決められなかった」(FW上野滉太・政経4=北海)と同点に追い付けない。3-2で迎えた第3ピリオド中盤でも、FW川村一希(商1=北海道清水)が上野滉からのパスを受け、キーパーと1対1の場面だったが、決めきれなかった。「攻撃が淡泊になってしまった。ゴールも単発なものが多かった」(上野滉)。一方で、法大は少ないチャンスを生かし、明大が反則で1人少ないキルプレーのときに追加点。終了間際でも着実に得点を決められてしまった。

 「練習から集中力がなく、調子が良くなかった。試合でも自分たちの足が動いていなかった」(佐藤光)。今日の試合では、攻めた後の自陣への戻りが遅かった。さらには「選手同士の距離感が遠かった」(上野滉)と、法大に比べてセカンドパックを拾えず、主導権を握れなかった。それでも、高橋が2得点の活躍を見せた。佐藤光は「ゴールに向かう姿勢を見せてくれたのは良かったと思う」とチームにとっては大きな収穫になったはずだ。

 全日本選手権へ出場権を獲得するには、最終戦での勝利が必要になってくる。最終戦の相手となる早大とは、1次リーグで引き分けている。上野滉は「勝ちにいかないといけない。リーグ戦2位が懸っている」。リーグ戦の課題である立ち上がりでの失点、決定力不足の改善が勝利への近道となってくるだろう。「最終戦はチーム一丸となって、死にもの狂いで戦います」と佐藤光。明大の意地を見せ、笑顔で全日本選手権の切符を手にしたい。

[加藤拓哉]

試合後のコメント
佐藤光

「今日の試合は負けられない1戦でしたが、自分たちの足が動かず、法大の攻撃に圧倒されてしまいました。今週は、練習のときから集中力がなく、調子が上がりませんでした。そして、練習から気持ちが入ってなかったせいで、今日の試合でもシュートを打つときに気持ちが入ってなかったり、枠に入ってなかったりなど練習での気持ちの持ち方がそのまま試合に出てしまいました。今日の法大とは、リーグ戦初戦で対戦しましたが、その時は法大のミスに助けられたり、明治には夏の大会の勢いがあったので何とか勝てました。しかし、今日は試合全体を通して、リバウンドを拾えなかったり、ゴール前に厚みがありませんでした。特に、第1ピリオド、第2ピリオドでセカンドパックを奪えず、相手には数少ないチャンスの中で決められてしまいました。一方で、明治はチャンスがいくつもある中でなかなか決めきれませんでした。なので、得点した直後はいい流れで試合を進められましたが、終始試合の主導権を握れなかった原因だと思います。今回は反則が少なかったのですが、コーナーでの競り合いや1対1の強さなどの部分で課題が残りました。それでも、今日から復帰した高橋が2得点を決めて、ゴールに向かう姿勢を見せてくれたのはチームにとって収穫になったと思います。来週はリーグ戦最終戦で、勝てば全日本選手権の出場権を獲得できます。次の試合は、チーム一丸となって、死に物狂いで戦っていきたいです」

上野滉
「動きが悪かったです。今日はFWの得点力がなかったので、ビデオなどを見て分析しなければならないが、おのおののセットの距離感が離れていたと思います。攻撃も淡泊でゴールが単発になってしまったので、真ん中からミドルドライブさせたり、もっとコンスタントに攻めるべきでした。今日の法大戦は負けても勝っても全日本出ることにつながらないとどれくらいの部員が知っていたか分からないが、やるからには明治として、試合に掛かる重みは同じです。勝たなければいけない試合でした。高橋の前線に絡んでくるプレーはさすがだったし、復帰してあそこまで結果出すのは頼もしいです。ただ、1回だけではたまたまになるので、コンスタントに結果を出してほしいです。また、4年生がチームを引っ張っていかないといけないと思います。上位セットは後輩が多いので、数少ない上級生がそういう意味では今日自分がもっと得点に絡みたかったです。チームとしては大事な試合は意識も高くなるが、それを越えるとふっと気持ちが漏れてしまいます。4年生が声を掛けたり、スタッフが声を掛けたりしないといけないと思います。やってはいるがおのおのの調整もあるので、チームとして同じベクトルを向かせられなかった4年生の責任です。これで修正できなかったら口だけになってしまうので、試合に出ている4年生でいい方向に持って行きたいです。早大戦では勝ちにいかないといけないと思います。全日本出るどうこうではなく、2位が懸かっていますし、とりあえず試合に勝ちたいです。明治として勝たなければなりません。4年生リーグ戦最後なので勝って終わりたいです。早稲田には絶対負けたくないです」