新人戦連覇、総合でも大貫が3位入賞/東日本大学新人戦・東日本総合選手権
東日本総合選手権では大貫洋平(文3=東海大相模)が3位に入賞。準決勝で仁井(中大)に敗れたものの、陸上自衛隊の選手らを圧倒。「学生を代表する選手になった」と高村潤監督も絶賛した。
大将戦で一般入部の植竹が決めた。主力4人を前に置き、一気に勝負を決める布陣を引いた明大。しかし、中大も粘る。先鋒の玉置裕也(文1=大商大堺)がわずか16秒で試合を決め、一気に流れをつかみたいところだったが、石田圭吾(文2=大商大堺)がブレーキ。明大の勝ち頭が引き分け、嫌な雰囲気になると、続く原田優介(法1=朝倉)も積極的に組んでくる目黒(中大)に押し負けてしまう。それでも、片山一騎(法2=大阪桐蔭)がなんとか引き分けて、勝負は大将戦に。「やってやるという気持ちだった」と植竹は積極的に山原(中大)に組んでいく。残り10秒、逃げる山原を捕らえると、抑え面突きを決めて一本。最後の最後に一本を決め、明大は連覇を果たした。
明大は毎年2人の選手をスポーツ推薦で獲得している。新人戦は5人制で、残りの一枠には一般入部の選手が入らなくてはいけない。その一枠に選ばれたのが植竹。「一般入部としての使命感があった」と植竹は振り返る。さらに相手は中大のスポーツ推薦のルーキー。「年下には負けたくなかった」と大学拳法の先輩として意地を見せた。
東日本総合選手権では大貫が3位入賞。「後輩が優勝したことがうれしい」と謙そんしたものの、この大会では一般の選手が主に出場。準決勝までに3人の一般の選手を圧倒している。その中での3位に「学生を代表する選手になった」と高村監督も絶賛した。
来週には府立(インカレ)が控えている。昨年は新人戦で優勝し、勢いそのままに府立でも優勝をしている。それだけに「今日の優勝で昨年のように後輩たちが勢いを付けてくれた」(大貫)と良い状態を保つことができた。2013年の集大成を見せるときまであと一週間。府立連覇に向け「やるだけのことをやって府立を迎えたい」と高村監督も力強く意気込んだ。
[野田樹]
試合後のコメント
高村監督
「(新人戦について)登録メンバー全員を使って戦うことができた。結果は実力通り。初めての選手も多いので、いい経験になったと思う。(決勝戦では主力4人を前に並べたが)大将に回るまでに勝ちを決めるつもりだったが、石田で引き分けてしまった。原田も駄目で、片山も調子が悪かったが引き分けに持ち込んでくれた。それでも、植竹はでかかった。組みに行くスピードが東日本のときよりも速くなっていて、使おうと決めていた。昨年も新人戦で優勝して、府立でも優勝したので、同じように勢いが付いた。(大貫について)この前の個人インカレでも準優勝の上垣内(神戸大)と五分の試合をしているし、学生を代表する選手になった。大石とともに、ポイントゲッターとして考えている。(府立に向けて)ケガだけには気を付けたい。来週までやれることをやって府立を迎えたい」
大貫
「(自衛隊の選手3人と試合をしたが)技術では勝っているなと感じる部分もあった。体力負けも少なくなった。初戦の沼田さんは知っていたので、うまく試合を運ぶことができた。次の相手だった前田さんは組んでくる選手だったので、組みを警戒しながらやった。結果として組まれる前に2本取ることができた。(準決勝では中大の仁井に敗れたが)前の試合で自分なりに色々試していたのだが、それで体力を使ってしまった。(仁井と延長戦まで行ったが)最後は予想していないであろう蹴りで決めようと思った。懸けていったが、体力的に限界で転倒してしまった。強い相手なので延長戦が長引くと厳しいと感じていた。それでも一般もいる総合で3位に入れたのはよかった。(後輩は新人戦で優勝したが)レベルが上がっているのを感じた。特に試合の入り方が変わった。自分たちは昨年優勝して、その後の府立でも優勝できた。今年もその良い流れを後輩たちがつくってくれた。来週が本当の勝負になる」
石田
「(決勝の大事なところで引き分けてしまったが)気持ちの部分。いつも大事なところで勝てない。納得はしていない。(新人戦ではチームを引っ張ったが)1、2年生で一般入部もいて、初めて試合を経験する人も多かった。自分の中で課題を見つけて、次の糧にしていってほしい。(決勝ではその一般入部の選手が試合を決めたが)頼もしかった。自分が引き分けてしまって、もしかしたらと考えたけれど、雰囲気が悪くなっていなかったので大丈夫だと思った。(府立では先鋒を任せられる可能性が高そうだが)任せられたら、勝ちにこだわらず、とにかく勢いを付けたい。ここからは一番大事な一週間。昨年も新人戦で優勝しているから雰囲気はいい。自分は府立で4連覇すると言っているので、今年も優勝して連覇する」
植竹
「(決勝戦で大将として試合を決めたが)スポーツ推薦が4人いて、自分が一般で唯一入ったので気負いはあった。一般としての使命感があった。(1―1で回ってきたときどう感じたか)本音としては勝ちで回ってくると思っていた。それでも、回ってきたときはうれしかった。やってやろうと思った。勝つことができて、スポーツ推薦だけの明治ではないと証明することができた。(試合内容はどうだったか)相手は中大のスポーツ推薦の1年だったが、年下には負けたくないという気持ちでやった。(団体戦での出場の機会は今までなかったが)これまで個人戦に出ることはあったが、団体戦はまた雰囲気が違った。チームプレーになるし、みんなと一緒に気合いを入れた。(良いアピールの場になったのでは)少しは見直してくれたかなと思う」
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