1、2年生8人で初優勝を挙げる/東京六大学対抗大会

2013.11.12
1、2年生8人で初優勝を挙げる/東京六大学対抗大会
 初優勝を勝ち取った。27回目の出場で初めて頂上に立った明大は歓喜に沸いた。3年生のケガによる欠場で今試合の主力となったのが8人の1、2年生。特に明大を優勝に導いたのはルーキーの力が大きかった。小林和希(政経1=裕誠)が2種目で1位を勝ち取る快挙を成し遂げチームに貢献し、橋本瑠偉(政経1=佐賀龍谷)もスプリント予選を1位で抜けると1/4、1/2決勝を難なく通過。決勝は2本とも相手に大差をつけ圧勝し1位に君臨した。
 

 「最後はスプリント勝負だと思っていた」と小林。スクラッチに出場し5人の逃げ集団の中で粘りを見せた。接戦となるも最後のスプリントで仕掛け1着でフィニッシュした。周長500mの距離を20周、全長10㎞を走行。この種目はゴール着順のみで順位が決定されるため、短い距離のロードレースとも呼ばれる。レースが動いたのは17周目の序盤だった。寺崎(法大)が捲(まく)りを掛け前方に出るとトップを独走。小林も19周目では逃げ集団4人の中に入り力を見せつけた。最終周の鐘が鳴ると会場中の緊張感が高まった。最終コーナーに差し掛かるまで5人の並走が続くも「スプリントになったら一騎打ちだと思っていたので気合でさした」と小林は激走。優勝を勝ち取り笑顔でレースを終えた。

 余裕を持って優勝した。「勝てると思っていた」と橋本は余裕の表情を見せスプリント優勝を喜んだ。1/2決勝1回戦は11秒10、2回戦は11秒30で決勝の対戦相手・植原(法大)に勝るタイムをたたき出し、最終決戦へ向け好発進した。
 決勝1回戦、後方から圧巻の捲り(まくり)で先取すると、2回戦のスタート位置はインコース。互いに相手の位置、出方を見ながらスキをうかがい、自分に有利な作戦で展開できる位置を取ろうと牽制した。「1回戦ったことがある相手でその時勝っていたのでいい印象があった」と橋本は2コーナーから最後のスプリントを掛けた。バンク上から飛び降りるようにすぐさま相手を抜くと圧倒的な差をつけゴールした。

 少人数の中で健闘した。曽我圭佑(法1=九州学院)はチーム最多の5種目に出場しチームの勝利を支えた。スプリントは予選2位で通過。1/2決勝の対戦相手・植原(法大)にタイムでは勝っていたが「いざ対戦になると向こうの方が強かった」(曽我)と惜敗した。一方、3、4位決定戦では「意地でも3位になって明治の総合を上げようと思っていた」(曽我)と奮闘。曽我はチームスプリント、4kmチーム・パーシュート、1㎞タイムトライアルを走り終えた後3、4位決定戦を迎えた。戦いはどちらの足が残っているかという、つばぜり合いとなった。1回戦を先取すると、2回戦はゴール手前100mからスプリントを掛け後方から相手を抜いた。ゴール手前で少し競るも3位を勝ち取った。
 

 ルーキー勢の力がチームを底上げた。「自分たち2年生が結果を残せるかがプレッシャーだった」(帖地)と1年生が上級生を刺激している。3学年全員が互いに競いレベルを上げていくことが今後の目標だ。

 接戦を勝ち抜いた。総合点は2位の法大と3点差の64点。最後まで勝利の行方が分からない中で明大は確実にポイントを稼ぎ総合優勝を勝ち取った。「来年もこの調子で優勝して連覇を狙いたい」(小林)と来年へ向け大きな一歩を踏み出した。

[橋本杏菜]

試合後のコメント
帖地

「1年生が力を持っているので不安はなかったが、自分たちが結果を残せるかがプレッシャーだった。(スクラッチは)エリミネーションで足を使ってしまって疲れていた。小林のアシストだけをしようと思って集団を追っていたが、結局小林が勝てて良かった。1年生は強いし、刺激される。ただ自分は部内で一番練習が好きで、自信がある。ケガをしてインカレに出られなかったが、最近だんだん走れるようになってきている。今持っている100パーセントの力で走っているがまだ本来の走りはできていない。早く調子を戻したい。一試合一試合こなしていく」

小林 
「優勝できてうれしかった。志望は3位以内に入ればいいなと思っていた。来年もこの調子で優勝して連覇を狙いたい。期待の新入生も入ってくるのでこのまま行けば連覇できる。法政より人数が少ない中接戦で踏ん張った。1点でも多く取ろうと思った。(スクラッチは)最後はスプリント勝負だと思っていた。法政が逃げて危なかったが積極的に行けた。スプリントになったら一騎打ちだと思っていたので気合でさした。(ポイント・レースは)距離が短いので序盤からポイントを取って行こうとした。法政、早稲田の後を追って行こうとした。途中捲られてしまって焦ったが、相手が行ったら自分も行くという感じだった。(今大会は)3年生がいない中で大変だとは思ったが1、2年生で結果を残せたことは良かった。種目は多かったが、どれかを抜いたりしないで全部勝ちを狙っていた。疲れた割に走れたと思う。2日に1回陸トレや走り込みをして、土日は100km近くの長い距離を走っている。春先から始まるシーズンに向けてこの冬が勝負になると思う。来年のシリーズ戦ではクラス1で上位に入りたいので、最初から走れるように準備したい。残りのRCSは金井さんのサポートをしたい」

曽我
「出た種目は全部入賞できたので良かった。1/2決勝の相手は予選のタイムは自分の方が上だったがやっぱり戦ってみて向こうの方が足的には上だったのでそこがまだまだ力不足だった。いざ対戦になると向こうの方が強かった。3、4位決定戦では意地でも3位になってやろうと2本先取できて3位になれたことはうれしい。団抜きが終わったあとだったのでどうかと思ったが弱気にはなりたくなかった。意地でも3位になって明治の総合を上げようと思っていた。向こうも自分と一緒のチーム・スプリントと団抜きと1㎞タイムトライアルを走っていたので出ている種目は同じなので最後はもうどっちが足が残っているかという戦いだった。自分も足がない状態だったが自分の展開で勝てたので良かった。結果的には中途半端なのでそんなに走れているとは自分では思っていない。3年生がいない分どうかと思ったが1年生が特に頑張ってポイントを稼いだので今後の期待、自信にもつながると思う。また来年新しい1年生も入ってくるのでこれからどんどん明治としてのレベルアップを測っていきたい」

橋本
「予選1位通過だったので優勝できると思っていた。1回戦ったことがある相手でその時勝っていたのでいい印象があった。予選と1/4決勝は余裕だったが決勝はインカレ3位の強い選手だったので集中しないとやられると思った。走り終わった後はそんなにきつくないという感じだった。予選より本戦の方がタイムは出ていたので調子は悪くない。インカレのときより走れている。足に疲れはあったが回していたらそんなに疲れは残らなかったので結構楽にできた。1、2年で3年を刺激して3年もそれに対抗してどちらとものレベルを上げていきたい」

スプリント優勝を決め笑顔を見せる橋本<
スプリント優勝を決め笑顔を見せる橋本
奮闘した曽我 <
奮闘した曽我
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