(10)全日学展望~磐石の布陣で挑戦 単複制覇で覇権奪還だ~
タイトル奪取だ。明大勢では18歳の若さにして日の丸を背負い、現在ドイツのブンデスリーガで武者修行をしている丹羽が優勝候補に挙がっている。今年の全日本選手権では高校生ながら優勝。世界ランキングは日本勢で2番目の15位で、国内でも実力は飛び抜けている。しかし、今年出場した団体のインカレでは過去に全日本選手権で王者の座にも立った吉村真晴(愛知工大)に敗北し、学生大会初の黒星を喫した。この全日学でリベンジを果たし、王者の座を奪い取る。
明大を支える両車輪からも目が離せない。全日本選手権でベスト8のランク入りを果たし、今年から調子が右肩上がりの平野友樹(商3=野田学園)と、1年生の時に全日学単複制覇を成し遂げた神巧也(政経3=青森山田)も上位争いに躍り出る。1年生の頃からチームの主力として貢献し、グランドスラム達成にも大きく貢献した2人。しかし、2人とも団体戦では善戦するも、個人戦では平野が関東学生2位。今年は神が関東学生2位とあと一歩で優勝を逃してきた。神は昨年ケガの影響で全日学に出られていないこともあってか「昨年出ていない分のうっぷんを晴らしたい」(神)と気合は十分。平野も「大きい舞台で明大の看板を背負い、出るからには負けるわけにはいかない」と今年への意気込みを語っている。明大の二本柱が躍動し、遠のいていた個人タイトルを奪いにかかる。
ルーキーペアが全国を席巻する。高校時代は丹羽とペアを組み、ダブルスで世界ジュニア優勝を経験している町飛鳥(商1=青森山田)もダブルス優勝に向け準備は万全だ。1年生ながらも春秋のリーグ戦ではスタメン起用され、チームの優勝に貢献した。特に秋のリーグ戦では出る試合全てで白星を飾り、精神、技術ともに大きな成長ぶりを見せた。「毎日が勝負だと思って、頭使って考えながら練習していく」と自分を高めることに貪欲だ。全日学には初出場だが「1度でいいから優勝したい」と虎視眈々(たんたん)と優勝杯を狙いにいく。
磐石の布陣で臨む。層の厚さでは他校に劣らない明大。しかし今回は「誰かが負けても誰かがカバーする」(田崎監督)団体戦とは違い、個人の力、ペアとの呼吸が重要視される。寮に掲げている「明治がやらねば誰がやる」の宣言通り、今年こそ明大勢が全日学単複制覇を果たす。
関連記事
RELATED ENTRIES