海外勢相手に小日向4位、神村6位/FINA競泳ワールドカップ2013

2013.11.11
小日向自己ベスト4位
 アクシデントも撥ね退ける好調ぶりだ。勢いよく飛び込んだ直後だった。ゴーグルに水が入り、隣を泳ぐロンドン五輪銀メダルのジェーミソン(イギリス)の姿が消えた。思わぬアクシデントに焦りもあったが、「100mぐらいからは落ち着いて自分のレースができた」。得意の後半はぐいぐいと前を追い上げ、5日前に記録した自己ベストを塗り替える2分04秒73で4位に入った。
 9月の国体終了後は日本代表として招集され、ワールドカップシリーズを転戦中だ。先週5日にはシンガポールで行われた第6戦に出場し、200mで2位。ロンドン五輪金メダリストのダニエル・ジュルタ(ハンガリー)と銀メダリストのマイケル・ジェーミソンの間に入る快進撃を見せた。今大会終了後も13日に開幕する第8戦北京大会を控える。新シーズン突入直後から始まった連戦続きにも「疲れはあるが、調子はいい」と好感触を掴んだ。

平井彬、萩野に完敗
 1500m自由形に出場した平井彬はワールドカップシリーズの4戦目の疲れを見せ、前半から出遅れた。500m過ぎにギアチェンジした先頭集団に着いていくことができず、優勝した萩野公介(東洋大)に約50mの差をつけられる完敗。レース後はこの種目国際大会初出場ながら自身が持つ日本記録に0.16秒まで迫り優勝した怪物に「すごい。自分が敵うのかと思うぐらい」と舌を巻いた。それでも日本記録保持者の意地がある。2013年をリオ五輪に向けた4年計画の1年目と位置づけ「経験を積む1年になった。2年目の来年は(長水路で)15分切り」と前を向いた。

神村手ごたえ掴む
 4種目に出場した神村は得意の200m背泳ぎで6位に入った。インターハイ優勝の実績を持ちながら不調に終わった昨シーズンから泳ぎの改善に着手。テンポ重視からキャッチング重視の泳法に切り替え「まだ泳ぎ始めで5秒台が出たので悪くない」と手ごたえを掴んだ。今大会は練習の一環として臨んだこともあり、本職背泳ぎ2種目に加え自由形2レースにも出場。海外勢も参戦する中800mでは5位に入り込み、充実の大会となった。

 10月のシーズンインから1ヶ月が過ぎチームの状態も徐々に上がってきた。新チームの主将にはバタフライの中嶋亮互(営3=京都外大西)が選任され「自分のことよりもチームのことを考えてまとめていきたい。泳ぎでもチームに貢献して引っ張っていきたい」と力をこめた。対校戦初戦は来年1月の東京六大学。チームとしての最終目標である「インカレ総合優勝」に向け再スタートを切った。