
(9)町飛鳥~全国の舞台で今までの悔しさを晴らす~
安定感のあるプレーが持ち味だ。強烈なバックハンドで相手のミスを誘い、得意のフォアハンドで攻める。ミスが少なく、台上での高い技術も兼ね備える。試合本番のことを考え「サーブレシーブや、3、4球目の正確性を意識」した練習を積む。さらに「速いボールへの対応が遅れる」と現在の自分の弱点をしっかりと把握・分析し、克服に取り組む。元から持っている高い技術にさらなる磨きをかけ、そのうえ弱点も強化した。町の卓球に死角はない。
優勝への最大の壁は同じ明大のチームメイトだ。高校3年間のインターハイでも、決勝や準決勝など、重要な場面で訪れる同士討ちに「気持ちが入らなかったり、弱気になっていたりした部分があった」と勝ちきれず、毎年優勝を逃してきた。「1度でいいから優勝したい」と個人タイトル獲得に懸ける思いは誰より強い。今大会には明大から多くの選手が出場しているため、幾度となく同士討ちの試合を迎えることが予想される。「みんなに負けたくないけれど、同じ学年、特に丹羽、有延とかは、戦うことになれば勝ちたい」と闘志をみなぎらせる。もうあの悔しさを味わいたくはない。高校時代の、精神的に弱かった自分との決別のときがやってきた。
本番まであと1週間切った。全日学は今まで優勝を逃してきた悔しさを晴らすにふさわしい舞台となる。「妥協せず、毎日が勝負だと思って練習していく」。その練習の成果を発揮し数々の厳しい戦いを勝ち抜いたその先に、悲願の優勝が見えるだろう。
◆町飛鳥 まちあすか 商1 青森山田高出 174㎝・70㎏
関東大学リーグ戦 11勝2敗(13年春~13年秋通算)
関東学生新人選手権13年 シングルスベスト4
関東学生選手権13年 シングルス5位
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