
西野が2位入賞、連覇を逃す 団体は男女共に優勝/東日本学生選手権
苦汁の表情を見せた。準優勝の西野は「なぜかうまくいかない」と試合後悔しさをにじませた。昨年の全日本選手権で7位入賞を果たしたトップスケーターの演技に陰りがあった。序盤2連続のジャンプを決め勢いそのままに演じるかと見られたが、転倒は免れるもジャンプがシングルになるなど調子は振るわなかった。しかし単発で跳ぶ練習時には「ジャンプの感じは決して悪くはない」とまずまずの様子。曲をかけた時にしっかり飛べるようにすることが今後の課題となる。
気持ちの立て直しが結果に結び付いた。序盤の2つのジャンプを連続で失敗した野添は「動揺した」と焦りを見せた。しかしその後の2連続ジャンプを見事成功させ、残り全てのジャンプをしっかり決めた。「このまま引きずることなく挽回しようと思った」と気持ちの切り替えが後半のジャンプの成功につながった。課題の体力面の強化の成果も発揮した。後半、曲の盛り上がりとともに野添の演技も勢いを増す。ステップでは観客の手拍子を誘うなど堂々の舞を披露した。
[橋本杏菜]
試合後のコメント
不調で実力が出し切れず演技に悔いの残った大坂華世(文4=青森)
「しばらく体調不良でスケートができなかったので今回はベストな状態で臨めた訳ではなかったが全力は尽くした。あまり状態が良くない中で臨んだ試合で結果的には失敗になってしまったが、トリプルのジャンプまで挑戦できた。転んでしまったがしっかり片足で立つことはできたので良かった。ジャンプの失敗が目立ってしまったがその他の部分は丁寧にできた。最後のシーズンになるので練習から後悔しないよういつも全力で取り組んでいるところが昨シーズンから変わったと思う。いい時も悪い時もあるが力を出し切ったらきっと自分も納得できると思うので、一つ一つの試合を全力でやりたい。残されている試合の結果次第で次に進めるか決まるので、今はまずは体調を直して万全な状態でベストの演技をしたい」
後半のジャンプミスが目立ち14位に終わった橋本誠也(商4=目黒学院)
「練習以上のものを出せた部分もあり、出せない部分もあった。出せたのは2回目のジャンプ。出せなかったのは後半で集中が切れてミスが目立った。前回の失敗を引きずらず、練習してきたことを出そうと思った。緊張はしたが、そういう意味でプレッシャーはなかった。今は追い込んでケガしてもしょうがないので演技をまとめる練習をしている。自分の滑りを出し切りたい。成績よりもそこを重視してやっていく」
演技に悔しさが残るも改善点を見つけた松村成(政経4=武相)
「来週に控えている東日本選手権に向けて徐々に調子が上がっていたが、今回は全然思うような演技ができなかった。もう一度気持ちを改めてやっていきたい。おそらく技術的なことではなくて気持ちの面での強化が必要。練習から本番と同じような気持ちで練習するということをずっと心掛けているが、ラストの東日本インカレで結果が出なかったので悔しかった。良かった点はスピンがしっかりできたところ。今年東日本から全日本に出場できる枠が5枠しかなくとても少ない。その中に何としてでも入って全日本に出ていい演技をしたい。(東日本選手権に向けて)もうミスは許されないので今日できなかったとかではなく、今持っている力を全部出し切りたい。自分の力を出せるようにしっかりやっていきたい」
好調にジャンプを跳び6位入賞と健闘した鈴木健太郎(法3=泰星)
「予想外だった。腰が少し痛くてあまり練習できいていなかったが、ダブルジャンプを跳べたのでとりあえず点数は出たのだと思う。順位はこの前のブロック大会よりは上がっているが、今回ジャンプ事態はそれ程よくなかった。最後は体力勝負で心が折れていた。ここは失敗する訳にはいかないと思った。アイスダンスを最近始めてシングルは一人で滑るので練習をすぐやめるのは可能だがアイスダンスは2人で滑るので練習はやめることができないと思った。最後までやるということを意識できている。後半までスケートが伸びるようになってきた。スケートも多少丁寧になった部分もある」
後半巻き返し、3位に入賞した野添
「公式練習でとても調子が良かったので自信はあった。前半の2つのジャンプをこけてしまって少し動揺したがそこから立て直すことができて良かった。このまま引きずることなく挽回しようと思った。課題の体力面で練習の成果が少しは出たかなと思った。かなり曲がけして練習を詰めてきたのでそれが少しは出てくれたと思う。この前の大会は体力的に後半ボロボロとミスしてしまった。逆に今回は前半が駄目だったが後半が良かった。前半を良くするのはそんなに難しくないので少し希望が見えた。今日の演技は80点くらい。(100点にするには)前半も後半も全部ジャンプを跳んでスピンもちゃんとレベルを取れるように頑張っていきたい。(東日本選手権に向けて)厳しいと思うが自分のできる力を全部出し切って全日本に出られるようにしたい」
2位ながら満足のいく演技ができなかった西野
「この前の試合(スロバキアでの試合)であまりいい演技ができなくて、同じようなものにはしないようにと思ってやったが同じような演技をしてしまった。なぜかうまくいかない。いい内容のものができない。今はすごく自分のスケートに自信が持てない。単発でのジャンプは入っても、曲がけとなると全然できない。なんでこうなるのか、自分のスケートに自信が持てないのかが分からない。東日本に向けてどうやっていけばいいか、まだよく考えられない。今のままでは無理。ただがむしゃらにやってどうにかなるとは思えない。演技の前半か後半のどちらかに自信が持てるようにできればまだよくなるとは思う。ジャンプの感じは決して悪くはない。結果として悪い演技になってしまう。 そこをどうにかしたい」
プレッシャーを感じるも6位に入賞した藏佐衣子(営1=広尾学園)
「先週から調子が悪かったが、間に合って良かった。でもジャンプでミスが出てしまい悔しい。東京選手権でいい演技をした分、緊張よりも不安が大きかった。後半バテてしまってジャンプをミスしてしまったので疲れていてもしっかり跳ぶ練習をしていきたい」
7位入賞と幸先の良い滑り出しを見せた佐々木美保(政経1=日出)
「公式練習ではトリプルの調子が良かったが、本番では跳べなくて悔しかった。狙いすぎてしまった。次の試合ではトリプルをあまり考えすぎないでやろうと思う。他のジャンプは落ち着いてできた。 とりあえず滑り切れたことが良かった。体力面は春より良くなった。今自分ができることを出し切っていこうと思う。先輩方が滑る前に声を掛けてくれたので緊張がほぐれた。(東日本に向けて)まずはショートプログラムでしっかり滑ってトリプルを飛ぶこと。フリースケーティングでもトリプルがしっかり入るようにしたい。表彰台も狙えるよう頑張りたい」
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