
専大に圧勝 いざ中大戦へ/関東大学リーグ戦
先制点はラッキーな形から生まれた。松坂が放ったシュートはふわっと浮き上がり、力なく相手GKの正面へ飛んだ。ところがそれまで好セーブを見せていた相手GKがファンブル。パックは股を抜けて、スローモーションのようにゴールへ転がり込んだ。松坂はさらに18分にもチーム3点目となる追加点。ゴール右にこぼれたパックに回り込みシュートを放ち、相手GKの肩をかすめゴール上に突き刺した。こちらは文句なしのゴールで、1点目がまぐれでないことをすぐに証明して見せた。また「ずっと同じセットでやりたいというのがあった」(松坂)という、プライベートでも仲の良いFW北島幹久(文2=武修館)と同じセットでの初得点。松坂は「同じセットで決められたというのがすごくうれしいです」と語り、試合後も北島と喜びを分かち合っていた。その松坂は今リーグ戦からスタメンに定着。藤井匡智監督も「チャンスをモノにしている」と語っており、新戦力としてチームに貢献している。それでも「気を抜いたプレーをすればすぐにまた落とされてしまう。毎日の練習を必死でやっている」(松坂)と気の緩みはなく、1戦1戦に懸ける姿勢を強調した。
大半の時間帯で、明大が相手ゴール前へ押し込んだ。第1ピリオドは5分にパワープレーとするが得点できず、攻め込むものの得点できない展開。それでも「得点入らない云々は時間が経てば来るだろうと思っていたし、別に焦りもなかった」とFW上野滉太(政経4=北海)が語ったように、得点できない時間帯もしぶとく攻め続けた。その姿勢が9分の先制点につながり、17分にはFW大椋舞人(法2=白樺学園)が追加点。ゴール正面フリーでパスを受けGKの位置を確認し、冷静にパックをゴール左上へ流し込みゴールを奪った。
第2、第3ピリオドでも攻め込む展開は変わらず。ところが第2ピリオド開始直後の27秒でキルプレーとし、そのわずか4秒後にスキをつかれ失点。DF佐藤光主将(文4=白樺学園)も「反則で流れを崩してしまった」と振り返り、圧勝ムードに水を差した。ペナルティーはリーグ戦を通じて明大の課題となっている。それでもすぐに立て直し、このピリオドでは2点を奪う。第3ピリオドでも流れは明け渡すことはなかった。試合終盤には6人攻撃で攻め込んでくる相手に、カウンターで大椋がリンク中央からドリブル。何とか守備に戻った1人を難なくいなし、無人のゴールへ得点する余裕のプレーを見せた。
7点を取ったこの試合だが、展開としてはもっと得点できてもおかしくなかった。次戦の相手、中大はそう簡単にはシュートチャンスを与えてはくれないだろう。上野滉は「得点できるシーンで得点できない、枠に収められないというのがあったので、そこを修正して中央戦まで持って行ければいい」と語り、対中大戦へ意気込んだ。佐藤光主将も「少ないチャンスをモノにしたい。FWには苦しい時に点を決めてほしい」とFW陣に期待を寄せる。そのFWには高橋佑輔(政経3=武修館)が故障から氷上に復帰。プレー時間はわずかだったが明るいニュースだ。また中大は今節東洋大に敗れ初黒星。次節、明大が勝利すれば一度は離れた首位の座をぐっとたぐり寄せることができる。逆転優勝のためには、次戦の勝利が絶対条件。リーグ戦優勝に向けた最大の正念場を迎える。
[高田悠太郎]
試合後コメント
佐藤光
「出だしは点が入らなかったけれど、動きは悪くなかったです。いいところからシュートを打てたし、1ピリは良かったです。2ピリは、毎試合の課題ですが反則で流れを崩してしまいました。ゲーム全体ではスコア出来ましたし、試合前に決めていたゴールに集めるということも出来ていました。DFの守備の間合いも良く、早い詰めが出来ました。大事な試合ではチャンスはなかなか巡ってきません。それを決めて、勝ってるのが中大だと思います。明大のFWも、苦しい時に点を取って欲しいです。優勝するには対中大戦で勝たないといけません。このままの勢い勝ちたいです。2巡目になって明大らしさが出来ました。1週間コンディションを整えて、ゴールへの姿勢を大切にして、点数を入れて勝ちたいです」
上野滉
「全体的に足も動いていたし、動き自体は悪くなかったです。あとは得点できるシーンで得点できない、枠に収められないというのがあったので、そこを修正して中央戦まで持って行ければいいかなと思います。向こうも一生懸命やっていますし、専修だから油断するということもありません。むしろいいホッケーをされていた時もあったので、得点入らない云々は時間が経てば来るだろうと思っていましたし、別に焦りもありませんでした。シンプルにパックをゴールに集めて、きちんと枠に入れるということを繰り返しコンスタントにやれば点差は重ねられる。(失点シーン)自分はあまり見れてはいませんが、ミスが出てそこに付け込まれた感じです。そういう小さなミスが失点につながるので、もう一度引き締めて、ビデオとかで確認しようと思います。(ペナルティも多かった)無駄な反則もありましたし、首をかしげるような、反則なのかな?というところもありましたが、反則は反則なので、反則というのは流れを崩しかねません。相手に流れをやってしまいます。自分たちのいい流れを断ってしまうことにもつながるので、そこは本当に少なくしなければならないと思います。(中大戦へ)中央はシンプルなホッケーをコンスタントにやって、コーナーもきちんと戦って負けないプレーをやっているというのがどの試合もあるので、そういう細かいところ、当たり前のことを当たり前にやっているからこそブレがないです。だからと言って中央に苦手意識も無いですし、楽しみでもあります。いかにシンプルなホッケーを崩して、キーパーも失点1と0らしいので、明治のときは3点取っているので、そういう意味も含めて、点数取ってやろうという気持ちもありますし、負けるつもりはさらさら無いので、3ピリ通して明治らしい監督スタッフが望んでいるホッケーをやり切って、結果が付いて来るか、来ないか。そこが中央戦で試されます。(個人的な目標はあるか)どの試合でも3点入れるつもりでやっているが、今日の試合は1得点でしたし、後輩にチャンスメイクさせてもらっていいところに自分でも入れたんですけど、そこで決められなかったというのは自分の実力の無さや精度の低さです。中央に対してそういうことをやっていたら勝てないので、本当に。100%決まるシュートは無いんですけど、なるべく自分が打っていくシュートが入る確率を自分の中で上げて行けるように、神経めぐらせてやっていきたいと思います」
松坂
「先制点を決められたのは自分の中で大きいのと、初ゴールなので素直にうれしいです。たまたま感はありましたが、ただの得点ではなく、チームを助けられた得点というので大きかったです。(最近レギュラーに定着してきたが)きっかけがたまたま運よく来たというのもあって、そこで結果を残せたというのが今出られているところだと思います。少しでも油断したり、気を抜いたプレーをすればすぐにまた落とされてしまうので、毎日の練習も必死でやっています。(3ピリでセットが変わったが)コーチとか監督に指摘されたのは、球出しが少しワンテンポ遅いとは言われていて、直そうとはしていましたが、結果的にセットが一つ落ちたということは、評価につながっているかなと思うので、練習でまた頑張って、また上に上がれるようにして、試合に出られるように頑張りたいです。(チームの状態は)慶応戦点数がたくさん入って、今日専大戦で、動きはそんなに悪くなかったと思うが、決定力が少し足りないのかなと思います。もっと早いテンポで決めていれば楽に試合を運べたのかなと思います。そんなに動きは悪くないので、もっとみんなで盛り上げて、声を出していって頑張りたいです。(中大戦へ向けて)出られるか分からないですけど、出られればもちろん全力でやってチームのためにいいプレーをして、出られなければベンチで全員にいい声掛けて、鼓舞するような声出して、みんながいいプレーできるようにつなげていきたいと思います。(初ゴールだと今日はお祝いが)優人さんがおそらく焼肉に連れて行ってくれると思います。あと、北島と同じセットで初ゴールできたというのはうれしかった。ずっと同じセットでやりたいというのがあって仲良くて、東洋戦のときに勝ち越しのゴールを北島が決めた時に2人で喜んで、いい写真とかもらえたのでそれがすごくうれしくて、今度は自分のゴールで、同じリンクに出ている時に同じセットで決められたというのがすごくうれしいです」
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