(4)中尾泰朗~明大を背負い、戦い続ける主将~

2013.10.25
 この1年、主将としてチームを率いてきた中尾泰朗(商4=福井商)。1年次は団体戦のベンチ入りすらできなかった。しかし2年次の全日学ランク入りをきっかけに、翌年は関東学生ベスト8、リーグ戦出場と着実に力をつけてきた。

 8月の関東予選では涙をのんだ。シングルスでの全日学出場を逃し「悔しかった。終わったなと思った」とショックを隠し切れなかった。全日学はシングルスでベスト16入りを果たした思い入れのある大会だ。それでも、結果を受け入れ「まだ卓球は続けられる」と気持ちを切り替えた。ダブルスに心血を注ぐ決意が固まった。

 岡田崚(商3=愛工大名電)とダブルスを組んで1年半。ダブルスを組む岡田は入学当初からレギュラーとして活躍してきた。関東学生選手権ではベスト4と結果もついてきた。2人の持ち味は、何といっても強烈なフォアハンドだ。サーブやレシーブからラリー戦に持ち込み、攻め込むのが必勝パターン。サーブやレシーブから自分たちに有利な展開に持ち込めれば、上位進出も狙える。

 団体戦では、いつもベンチの中央を陣取る。前のめりになって試合を見守り、力強い声援を送る。「自分が試合に出られるわけではない。でも、部員であることには変わりないんだから、貢献はできる」と姿勢でチームを引っ張ってきた。「真面目に取り組む姿勢は、みんな見習ってるんじゃないか」(水谷聡・情コミ4=実践学園)。団体戦のレギュラーに名前を連ねるような選手ではない。それでも豊富な練習量と熱心な練習態度は誰もが認めるところだ。

 卓球界での明大の看板は重く、勝つことが常に要求される。たとえコートに立たなくても、そのことは主将である中尾が誰よりも感じてきた。今度は自らのラケットで強い明大を証明する。

◆中尾泰朗 なかおたいろう 商4 福井商高出 169㎝・66㎏
 関東学生選手権 12年シングルスベスト8、13年ダブルス3位
 全日本大学総合選手権 11年シングルスベスト16