悔しい敗戦も収穫あり 決勝で敗れ本選出場を逃す/天皇杯・皇后杯全日本選手権大会 

2013.10.23
悔しい敗戦も収穫あり 決勝で敗れ本選出場を逃す/天皇杯・皇后杯全日本選手権大会 
 準決勝はチームの主力が格下相手に力を見せつけ、秋季リーグ戦の勢いそのままに快勝。しかし、Bチームで臨んだ決勝の早大戦では一度はマッチポイントをつかんだものの、逆転を許し敗戦。この結果、天皇杯本選出場を逃した。

[早大戦]
 1セット目は力で押し切った。序盤、有田賢史(政経3=福大大濠)の鋭いスパイク、輿崎風人(政経2=鹿児島商業)のサービスエースなどでリードを奪う。中盤以降は小野寺徹(営2=東洋)と原潤一(文2=習志野)のセンター陣も機能し、得点を積み重ねこのセットをものにした。
 
 あと1点が遠かった。2セット目は接戦になるが、相手のミスも続き18―13とリードした。しかし、そこから4連続得点され1点差とされると一気に流れを失った。そしてマッチポイントを向かえながらも、4連続失点でこのセットを落とした。「落ち込んでいる雰囲気の時にいかに流れを引き込むかが大事」(有田)だったが、若いチームでの試合経験が少ない分、一回失った流れを呼び戻すことは難しかった。続く最終セットも終始相手の思うようにバレーをさせてしまい、セットカウント1―2で敗戦。目の前まで来ていた本選出場とはならなかった。

 この敗戦を糧にしたい。政井拓歩(営1=市立尼崎)が「いい経験になった。今の代のチームとの差がはっきり出た」と話すように、今のうちに自分たちの弱点を理解しておくことはとても大事なことだ。4年生が中心の今のチームは東日本インカレを制し、現在行われている秋季リーグ戦では7連勝中。その強さを一番近くで見ている後輩たちが得るものはとても大きいだろう。それを生かすも殺すも自分たち次第。次世代チームのこれからの成長に期待したい。

[石渡遼]

試合後のコメント
大塚陸主将(政経4=日本航空)

「今日は飯塚(渉太・政経4=相馬)が久しぶりに試合に出て、合わない部分もあったがリーグの前に確認できて良かった。来週の順大戦はブロックにはめられないように。サーブがカギになると思う。フィニッシュを決めきれたら勝機はある。雰囲気が悪いときに勝てるイメージを忘れずにいられたら負けない自信はある。(若いチームに対して)まだチームとして固まっていない。1・2年は個々の能力が高い。これからチームとしての意識を上げていけば強くなる」

佐藤拓真(政経4=山形南)
「(試合を見ていて)最初はしゃべっていて雰囲気も良かったが2セット目から雰囲気が悪くなりそこから意気消沈してしまって、そのままの形で終わってしまった。陸と僕でアドバイスをしていたが中で声掛けができていなかった。技術どうのこうのより気持ちの問題だったと思う。ただ来年のチームをつくる上でいい経験になったと思う。これを次に生かしてほしい。3年生が醸し出す雰囲気が大切になると思う。(Bチーム同士で試合でしたが)これから早稲田とはリーグで当たるということで、キャプテン、監督同士が話し合って決めた。(来週からリーグ戦が再開するが)これとは別物だし明日から練習もやるのでラスト4戦勝つ。一戦一戦結果が出るように僕たちがやってきたことを出していきたい」

有田
「まだポジションが確定していないところもあり、チームとしてまだまだ。2セット目決めきれなかったのは気持ちの問題。落ち込んでいる雰囲気の時にいかに流れを呼び込むか。試合に出ている人がもっと意識して課題を持ってやっていかなければいけない。来年は勝ちに貪欲なチームにしていきたい。意識はプレーにつながるので、気持ちの面で負けないチームをつくりたい。今のチームからはつなぎの丁寧さだったり、ミスが少ないところを学びたい。自分たちは攻撃力はあると思うのでコンビのバックアタックを増やしたりできるはず。チームとしてバレーに対して高いモチベーションを保ってやる。個人としてはつなぎのプレーの意識とブロックの強さを磨いていきたい」

與崎風人(政経2=鹿児島商)
「このチームで練習をしていなかったのでコンビが返せていなかった。ただ急遽Bチーム
でやることになったわりにはそれなりにできていたとは思う。1セット目は良かったが2セット目の中盤から3セット目にかけて反省が残った。(2セット目を落としたことは)あと1点の場面で2点返されて、自分たちの弱さが出てしまったと思う。チームの士気が(会場に)入った時点で上がっていればもっと良かった。入りの大切さが分かった。(リーグ戦では)自分が出たときには自分の仕事をしてチームに貢献したい」

瀧野頼太(政経2=創造学園)
「色々反省点が残る試合だった。来年を視野に入れていく上でまだまだ気持ちや技術が話にならない。練習量は言い訳にならないし、かみ合わなかったとしても結果が全てなので、何が悪かったのかしっかり修正したい。(2セット目は)あそこで取り切れなくて3セット目雰囲気が悪いまま立て直せなかった。強いチームではないからもっと泥臭く気持ちで勝っていく必要があったと思う。来年はチームが総入れ替えになるので今から練習して、一人一人の意識を上げていきたい。来年はリーダー的存在がいなくなるのでみんながリーダーの気持ちで戦っていかないといけない。来年も勝ちたいのでこの負けを次につなげたい。(リーグ戦は)今7連勝中ですがまだ強いチームと戦っていないのでここからが勝負。先を見るのではなく一戦一戦戦いたい」

政井
「この場面でここに上げる、というトスの選別ができていなかった。サーブミスがきっかけで崩れてしまった。チームとして練習不足ということもあった。でもいい経験になったし今の代のチームとの差がはっきり出た。今のチームは堅実で、基礎がしっかりしている。そこが自分たちには足りない。ミスのないチームにしたい。これから探り探りやっていきたい」