大量10得点を挙げて慶大に完封勝利 2次リーグ初戦を白星で飾る /関東大学リーグ
「早い時間帯に点を決められて、自分たちのペースで出来ました」(DF佐藤光・文4=白樺学園)。試合開始直後、FW上野峻輔(政経1=北海)が兄であるFW上野滉太(政経4=北海)が放ったシュートのこぼれ球をゴールへ押し込み先制点を獲得した。第1ピリオド10分48秒では、今度は弟の上野峻がドリブルで持ち込み、最後は上野滉が4試合連続ゴール。さらに、FW大椋舞人(法2=白樺学園)、FW工藤翔介(政経1=北海道栄)がそれぞれゴールを奪うなど、第1ピリオドで一挙に6点を挙げた。第2ピリオドでも明大ペースで試合が進み、迎えた4分34秒。ゴール前のこぼれ球に反応したFW北島幹久(文2=武修館)が冷静に決めて7点目。4試合ぶりのゴールにこぶしを突き上げ、大きく吠えた。「第3ピリオドはペナルティーでリズムを崩してしまった」(藤井匡智監督)と主導権を握れない。それでも、第3ピリオド終盤にはDF梶原聡人(政経3=北海道清水)がダメ押しとなる10点目を決めるなど、チーム全員で得点を奪った。
相手の攻撃を封じ込めた。第1ピリオドでは「明治ペースで、最初から足が動いていた」(佐藤光)と慶大をシュート2本に抑えるなど、相手にほとんど決定機を与えなかった。しかし「第3ピリオドになってから足が止まってきたり、いらない反則をしたことで流れを壊してしまった。明治の悪い部分が出た」(佐藤光)。自分たちの反則から数的不利な状況をつくってしまい、相手に攻め込まれる場面が続いた。その中でも「ポジションの悪い選手もいたが、動いてプレッシャーをかけていたので良かった」(藤井監督)と相手の攻撃をチーム全員で必至に食い止めた。無失点で試合を終え、「0点で抑えられたことは10点取れたことのよりも大きいと思う」(佐藤光)。2次リーグ初戦を無失点で切り抜けたことは大きな収穫となった。
今まで課題であった第1ピリオドで複数得点や無失点で試合を終えるなど、リーグ後半戦では絶好の滑り出しを見せた。その中で「チームとしてやらなければならないことを、第3ピリオド60分間を通してプレーできなかった」(上野滉)と課題も見つかった。リーグ戦優勝を目指していく中で、明大に求められるのは勝利のみだ。次戦の専大とは第1リーグで快勝しているが「今日できたからと言って、次できる訳ではない。1週間リセットして挑みたい」(藤井監督)と決しておごりはない。次戦の専大戦で勝利収め、いい形でその次の中大戦に挑みたいところだ。
[加藤拓哉]
試合後のコメント
藤井監督
「スタートから点が取れたことで、いい流れができました。運動量もあって、第1ピリオドでスコアできた流れを変えないで第2、3ピリオドもいけました。選手たちは気持ちよくプレーできていたと思います。しかし第3ピリオドはペナルティーでリズムを崩してしまいました。注意して入った中でこういうことになってしまったのは反省するところだと思います。まだまだ勢いでペナルティーをしてしまっています。気持ちは熱くも、冷静にプレーして欲しいと思います。キルプレーではポジションの悪い選手もいました。でも動かないよりは多少ポジションが悪くても動いてプレッシャーをかけたほうがいいので、次もそうしたいです。相手もあると思うが、運動量があってプレッシャーをかけられていました。第1ピリオドで大量得点を奪ったが、気分を一新して臨みました。昨年は2次リーグの開幕戦で負けているので、選手も気持ちが入っていたと思います。今日の2次リーグ初戦は一人一人、やろうとしていることをしっかりやることです。そしてチームのまとまりが無いと勝てません。プレーに差はないと思うので、そういう部分。また春、夏で継続してやってきて、夏には結果が出ました。その一つ一つが緩んできているので、見直したいです。ルールを守る、あいさつや礼儀といった部分もプレーにつながると思います。1次リーグは結果があまり出なかったし、内容も悪かったです。それでプレー以外の部分も乱れてきました。そんな中で今日の勝ちは、立て直すにはいいスタートになったと思います。次戦に向けては、とにかく、しっかり守って点をとりたいです。いくら攻めていても、集中していないと点は入らないです。今日できたから次もできるというわけではないので、1週間リセットして臨みたいです」
佐藤光
「1次リーグには見られなかった出だしが明治ペースで、最初から足が動いていました。いつもだったらホッケーエリアしか動いてなくて、他のパック持っていない4人が止まっている状態で、流れ悪い感じで敵のペースになっているのですが、今日はまず足が動いていて、自分たちでゴールに向かう動きができていました。そこで早い時間帯で点を入れられて、自分たちのペースでできました。2週目の出だしとしては、いい形で勝つことができました。第2ピリオド以降はやっぱり敵の動きに合わせてしまって、長くパックを持ち過ぎたりだとか、FWがいいところにサポート戻り切れていなかったり、そういう場面も見られましたが、流れとしてはそんなに悪いところはなかったかなと思います。第3ピリオドになってから足が止まってきたりだとか、いらない反則してしまってそこで流れを壊してしまいました。第2ピリオドまで良かったですが第3ピリオドになって明治の悪いところが出ました。60分間同じプレーをしないといけません。足が止まった原因としては疲れもあります。反則で数的不利に置かされてというのもあります。やっぱり氷上の体力の面であったり、自分たちが足が止まるようなカウンターを食らったり、外で回し切れているのですけど、いざゴールに向う時に体力が残っていなかったり、そういう自分たちの細かいミスから足が動かなくなる原因や反則の原因があると思うので、反則より一個前の動きを見ていかないといけないと思います。無失点というのは最近だとなかなか無くて、キーパーも普段出ていなかった永和(佐藤・文3=軽井沢)とか出ていて、そこを何とかして守ろうというのは第2ピリオドから話していて、反則しないで楽に守らせたかったのですけど、0点で抑えられたというのは10点取れたよりも収穫は大きいかなと思います。控えの選手も出たが大きなリードをもらえたからです。全員が準備できていたので、4セット回しにしてもぶれることなく明治のホッケーができたと思います。4セット目の選手には今日みたいにいつ出ても100%できるように準備してもらいたいです。今後に向けては、相手どうこうよりも自分たちのホッケーが1次リーグはできていなかったので、そうなると負けたり、接戦で勝ち切れなかったりしたので、今回は自分たちのやりたいホッケーができて、結果が付いてきたと思っているので、もう負けられない状況なので、今日から6戦相手どうこうよりも明治がやりたいホッケー、本来の動きを毎試合毎ピリオド欠かさずやることを心掛ける感じです。なかなか試合でもうまく勝てた試合はなかったので、珍しく今日しっかりとしたスコアで勝てたので、この動きを忘れずに次の練習から準備していきたいです」
上野滉
「後半戦最初のゲームとして、いいスタートを切れたのは収穫です。ただ、スタッフやチームで求めていることを第3ピリオドを通してできたとは思いませんでした。ゲームの後半では反則も増えました。個人の感情で動いてはいけません。いつまでも直らないのはまずいです。第1ピリオドから得点できました。偏った人が得点するより、いろいろなバリエーションがあった方が相手もマークしづらいはずです。第1ピリオドは全員動けていました。後半は荒くなったが、負けているので慶応もガツガツやるしかなかったと思います。ホッケーはフィジカルスポーツですし、相手のスタイルもあります。自分らもムカつく必要は一切ないです。6点取れたので、第2ピリオドからは4セットで回しました。でも、アイスタイムが短くなる分、みんな欲が出て長く出ていようとしてしまいました。上位セットが頑張れば、またこういった機会も出てくると思うので頑張ります。無失点でしたが、相手のシュート数も少なかったのが影響していると思います。DFも下がり過ぎなど、課題は出ました。チームとしてやらなきゃいけないことを、第3ピリオド60分通してできるかです。チャンスはたくさんありましたし、取れるだけ取ることが大切です。20点を取るチャンスはありました。でも、入れられてないのは決定力不足ということです。次の専修戦も、今日のようにみんなで足を動かしてシュート、リバウンドのやるべきことをこなしていければ得点は取れると思います」
上野峻
「2次リーグの初戦としては、良いスタートをきれたと思います。今日の試合は体が動いていましたし、足を使ってプレーできたと思います。得点シーンは周りの選手のおかげです。自分はただ決めるだけでした。1次リーグを終えて、アシストランキングでは上位の位置にいるので2次リーグでもアシストを決めてアシストトップを狙っていきたいです。だからと言って、アシストだけにこだわるのではなく、ゴールも決めていきたいです。またチームとして1次リーグ戦を振り返ると、秋のリーグ戦は夏の試合に比べて、動けていませんし、失点やペナルティーが多いと感じています。5対5の状態ならば、失点する確率は少ないと思うのでペナルティーを減らすことが失点を減らすことに繋がってくると思います。そのためには、一人一人が感情をコントロールすることが必要になってくると思います。その中で、今日の試合を無失点で終えることができたのは良かったと思います。後半はペナルティーが多くなりましたが、それでも無失点で終えることができたので良かったです。来週は専大戦で、その次には中大戦が控えています。次週の専大戦では、今日の試合のように10点差をつけて勝利したいと思います。中大は前回の試合で大敗していますし、ここまで無敗できています。しかし、今日のような試合を中大戦でもやっていき、チームみんなの考えがまとまってくれば中大に勝てるチャンスはあると思います。また、個人としてはパックをうまく回してゴールに絡んでいければと思います」
関連記事
RELATED ENTRIES