武政、池尻ともに1回戦敗退/全国学生個人体重別選手権

2013.09.23
 優勝を狙うもともに1回戦敗退に終わった。全国の大学から力士が集まるハイレベルなこの大会。明大からは8月の東日本学生個人体重別選手権で準優勝した武政進之介(政経2=埼玉栄)、ベスト8に入った池尻実主将(政経4=柳学園)が出場した。しかし、ともに全国の壁を痛感する結果となった。

 115㎏未満級に出場した武政は「まさかああいう相撲を取られるとは思いませんでした」と唇をかんだ。1回戦は168㎝、105㎏の武政に対し、180㎝、114㎏と同じ階級ながらも体格で勝る相手。立ち合い、勢いよくぶつかり、まわしを取って外掛けで攻めるが、逆に相手に河津掛けを食らってしまった。難しい技に「警戒していませんでした」。まさかの1回戦敗退となった。

 無差別級に出場した池尻も悔しさが残る相撲となった。「自分の相撲を出そうと思ったばかりに、相手の相撲にはまってしまいました」。立ち合いで相手の右の変化についていけず、上手を取られて投げられた。「優勝を意識していたのでもったいない」と肩を落とした。

 「2人とも優勝を狙っていたが、やってみた結果はこうなってしまった」と小川清彦総監督。不本意な結果に終わった。しかしあくまでも「今年はインカレ優勝が目標」(小川総監督)だ。また、10月には東日本学生リーグ戦が控えている。団体戦となり「全員で気持ちを合わせていかなければ勝てない」(小川総監督)と、部全体のレベルアップが不可欠だ。武政は「自分が中心となってやっていきます」と心強い。悔しさを経験した2人が、チームのさらなる成長をもたらしてくれるはずだ。

[坂本寛人]

試合後のコメント
小川総監督

「2人とも優勝を狙っていたが、やってみた結果はこうなってしまった。武政は攻める姿勢は良かった。でも、河津掛けをうまく取られてしまった。池尻は、相手も細いので上手を取りにくるからがつんと当たれと伝えた。でも、相手のことを意識し過ぎちゃったのかな。取る前に負けてしまった感じ。これに勝てば東日本で負けた相手とできるはずだったので、本人もリベンジしたかったはず。1回戦を何とか突破しようとはしたのだけど、一癖もふた癖もある相手だった。今年はインカレ優勝が目標。リーグ戦では、結果ではなく何かを学び取ってその経験を生かせるようにしたい。インカレは5人しか出られない。予備を入れると8人だけど、選ばれなかった人も裏方に徹し、全員で気持ちを合わせていかなければ勝てない。そのためにも、まずはリーグ戦で良い戦いをしたい。ギリギリの中で減量している子もいるし、何とかインカレにつなげる大会にしたい」

池尻
「体調はすごく良かったです。個人戦ということで自分との戦いですし、気持ちも整えやすかったです。自分の相撲を出そうと思ったばかりに、相手の相撲にはまってしまいました。悔いが残りました。勝てる相手でしたし、優勝を意識していたのでもったいないと思っています。試合前に小川総監督から、4年生なんだから自分にプレッシャーをかけて一つ一つ大切に戦っていけと言ってもらいました。(武政とは)2人で上に勝ち上がっていこうと話しました。出場できたことももちろんうれしいですが、いい経験になっただとかそういったことを言えるのも2、3年生までだと思っています。4年生で最後の年ですし、一つ一つ勝っていかなきゃいけないという思いが強いです。(リーグ戦に向けて)個々の状態はいいです。なので、チームでも気持ちを一つにしていくことができたら上にいけると思います」

武政
「やっぱり勉強になりました。まさかああいう相撲を取られるとは思いませんでした。河津掛けという難しい技ですが、相手が上手かったです。警戒していなかった自分が悪いと思います。1番1番集中して、思い切りいくだけでした。これからはまずは体を作り、少しでも大きくなりたいです。悪いところを意識してやっていきたいです。特に右の脇が甘くなってしまうので意識したいです。キャプテン、副キャプテンだけじゃなく、自分が中心となってやっていきます。小型力士が大型力士に勝つには当たりを強くするしかないので、頑張りたいと思います」