成蹊大をシャットアウト! 対抗戦2勝目/関東大学対抗戦
一方、風下に立った後半は「どこか緩みが出て点が取れない時間が続いた」(勝木来幸・営3=常翔学園)と、形勢が一時逆転する。自陣でプレーする時間帯が増え、ゴール寸前まで攻め込まれる場面も見られた。「ラインアウトでのミス、スクラムのプレッシャーがいまいちだった」(中村)と課題も挙がる。それでも粘りのディフェンスで得点は許さず、受けに回りながらも20分までに齊藤、川田修司(情コミ2=桐蔭学園)が12点を追加した。終盤は徐々にペースを取り戻していき、8人の選手交代を経て再び攻撃が活性化。前半の勢いを取り戻し、最終的には後半トータルで前半を超える8トライ48点を獲得した。小澤は前半に続いて「自分はみんなが抜けたところをしっかり取り切るのが仕事」とライン際を走り続けトライを量産。ロスタイムには自陣22mライン付近から50m以上を走り抜けスタンドを沸かせた。そして90―0でノーサイド。文句なしのスコアに終わったが「今の状態で満足していたら次戦はきつくなる」(山口)と試合後は慎重さもうかがえた。
対抗戦開幕から無失点を貫く明治。いよいよ2週間後には3戦目、筑波大戦を迎える。「今の明治は筑波大戦が全て」(山口)。春の時点から対抗戦の筑波大戦を最初のヤマ場として位置づけてきた。日本一になるためにも負けられない試合となる。万全の準備で、完封された春の雪辱を果たしたい。
[関本紗希]
1.PR | 勝木 来幸(営3=常翔学園) →17.牛原(後半20分) |
9.SH | 山口 修平(政経4=佐賀工) →21.浦部(後半20分) |
16 | 太田 竣介(商4=明大中野) | |
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2.HO | 中村 駿太(商2=桐蔭学園) | 10.SO | 田村 熙(営2=国学院栃木) | 17 | 牛原 寛章(政経3=佐賀工) ←1.勝木(後半20分) |
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3.PR | 松波 昭哉(政経3=東福岡) →18.板橋(後半28分) |
11.WTB | 齊藤 剛希(商2=筑紫) | 18 | 板橋 将貴(政経1=流経大柏) ←3.松波(後半28分) |
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4.LO | 寺田 大樹(文3=秋田工) →19.東(後半28分) |
12.CTB | 川田 修司(情コミ2=桐蔭学園) →23.水野(後半31分) |
19 | 東 和樹(政経2=京都成章) ←4.寺田(後半28分) |
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5.LO | 田中 真一(法1=国学院久我山) | 13.CTB | 紀伊 皓太(文2=日川) | 20 | 桶谷 宗汰(営1=常翔学園) ←6.大椙(後半31分) |
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6.FL | 大椙 慎也(法3=国学院久我山) →20.桶谷(後半31分) |
14.WTB | 小澤 和人(営4=国学院久我山) | 21 | 浦部 岳之(法2=桐蔭学園) ←9.山口(後半20分) |
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7.FL | 安永 賢人(営2=長崎北) | 15.FB | 村井 佑太朗(政経3=秋田工) →22.長石倉(後半15分) |
22 | 長石倉 豪(営3=報徳学園) ←15.村井(後半15分) |
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8.No.8 | 朴 鐘圭(商4=大阪朝鮮) | 23 | 水野 拓人(情コミ3=東海大附仰星) ←12.川田(後半31分) |
「今日は入りにこだわろうと言っていた。ターンオーバーから外に回そうという意識で前に出られなかったりとか、あまり良い形ではなかったがトライにつながったことは良かったと思う。後半の入りはきつい場面もあったが(失点を)0に抑えられたことは良かった。受けずに前に出られたことが相手のミスを誘った。今日は3次攻撃まで意識してやろうと思っていたが、なかなか2次(攻撃)でジャッカルされたりノットリリースだったりとかで、相手の低くて粘り強いディフェンスに満足いく内容にはならなかった。ただアンストラクチャの形から外にクロークして、結局和人(小澤)が早くボールをもらうことはできた。(90点差だが)今の状態で満足していたら次戦はきつくなる。実際、後半だけ見ればシーソーゲームのようだったので、後半の入りを修正すればもっと良い内容にできたと思う。(ゲームキャプテンだったが)みんなを信じていればやってくれると思っていたし、実際にやってくれた。安心して気負わずいつも通りにできた。今の明治は筑波大戦が全てだと思っているので、次も勝ちます」
左PR勝木来幸(営3=常翔学園)
「前半はトライを取れていたが、後半になってどこか緩みが出て点が取れない時間が続いたのが良くなかった。後半すぐにピンチの時間をつくってしまった。上位校との対戦ではその時間が長いほど、相手のトライをつなげてしまうシーンが多くなるので、避けていかなければいけない。試合にキャプテンがいないというのは大きかった。4年生も少なかったので、その分自分たちが引っ張って行こうという意識はあった。次の筑波大戦に向けて、もちろんFWで勝負していきたい。また、今日の試合はBKの調子がよかったので、信頼関係でBKが駄目ならFWで、FWが駄目ならBKでトライを取りたい。不安要素としては取り切れるところで取り切れないということが今回もあった。トップチームと対戦するときはトライを取れるシーンが多くはないので、取り切れるシーンで取り切るように意識をしていく。筑波大戦は絶対に負けられない試合なので、自分は体を張ってチームに貢献していきたい」
HO中村駿太(商2=桐蔭学園)
「チームとして意識したことはブレイクダウンでの2人目、3人目の寄り。最近は試合の入りが悪いことが多く、入りも意識した。チームとしてはまあまあの入りだったかなと思う。ラインアウトでミスをしてしまったので自分の入りは良くなかった。大勝はしたがラインアウトでのミス、スクラムのプレッシャーがいまいちだったこともあり個人的には満足できる内容ではない。トライを取れたのもたまたま。1本目はカズさん(小澤)が放ってくれたからトライが取れた。2本目のトライは、ピックが自分の順番だったから。自信につながるようなトライではなかった。スリーフェーズの継続率が前回の青学大戦より良かったことは修正できた点だと思います」
右LO田中真一(法1=国学院久我山)
「初めてのスタメンでの出場にあがってしまい、なかなかいいプレーができなかった。しかし、交代せずフルで出場できたことはうれしかった。チームとしてやろうとしていた、敵陣に入ってボールをミスなく継続していくことはできていたと思う。(後半、危ない場面が多かったのは)前半いい形でできた分、体力の消耗があったのと、集中力が切れてしまったことが原因。再来週の筑波も、スタメンなりリザーブなりで入れるよう頑張りたい」
左FL大椙慎也(法3=国学院久我山)
「今日の相手は2枚目の寄りが速かった。次の筑波大もそういうチームなので、そこを克服していきたい。他にも細かいミスがあったので、しっかり修正していきたい。筑波大は、昨日Bチームも負けていて、かなり強いチーム。前半から勝負していかなければいけない。ミスを修正して、勝ちたいと思う。(成蹊大戦で)足を痛めたので、様子を見ながら頑張ります」
右WTB小澤和人(営4=国学院久我山)
「今日は入りの5分で得点をしっかり取れて波に乗れた。後半の頭に接点で受けてしまって自陣にいる時間が多くなってしまったのが課題ですね。(6トライの大活躍だが)自分はみんなが抜けたところをしっかり取り切るのが仕事。それが今日はしっかりできたので良かった。春はラインが浅くボールがもらえなかったけど、夏以降いい感じにボールがもらえるようになってきた。(次は最初のヤマ場筑波大戦だが)接点の部分を意識していかなければならない。相手は2人目の寄りがすごく早いのでしっかりと組織的に戦っていきたい。相手のウイングは止めなくてはならない相手なのでしっかり止めてディフェンスでも貢献したい」
村井佑太朗(政経3=秋田工)
「今日の試合はBKで展開して取れた。前回の試合はミスが多かったが、そこを修正できた。コミュニケーションのミスが前回は多かった。前半の入りは良かったが、後半の頭は成蹊大のディフェンスに押され気味で、ミスも重なってしまった。若干まだ足首が痛いが、チームのために自分が走らなければいけない」
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