春の王者・早大相手に接戦を繰り広げるも惜敗/関東学生秋季1部リーグ戦
池田稔(農2=藤代紫水)のシュートで先制点を挙げる。そのまま流れに乗り、前半12分の時点で3点のリードと良い出だしを見せた。しかしそこから、早大の猛攻が始まる。「自分たちのミスから逆速攻を食らって離されてしまった」(池辺大貴・政経4=藤代紫水)と、15分まで2点あったリードも、一気に逆転され13―18で前半を終えた。
後半最初の早大のシュートを荻原良太(営4=駿台甲府)がナイスセーブし、そのまま3連続得点を挙げ明大ペースに。なかなか点を取れない時間帯に堤由貴(営3=洛北)のシュートで流れを変えたりと、前半に比べ流れを明大のものにできた。互いに点を取り合い迎えたラスト5分。1点差まで詰め寄り、誰もが勝利を期待した。しかし「決めるところで決めきれない。今年のチームの課題が出た」(池辺)と追い付くことができず、早大に逃げ切られ惜しくも敗れた。
「早大との差は決定率」(吉野樹・政経1=市川)。シュートミスに泣いた。「シュートを決めなければ勝てないという当たり前のことが改めて分かった」と堤由貴(営3=洛北)は悔しそうに語った。流れを明大のものにしたかと思えば、シュートミスからの逆速攻で相手に点を与えてしまう。決めなければいけないシュートやラスト5分など、勝負所でミスが出てしまった。「勝てた試合だった」(池辺)だけに、悔しい敗戦となった。
残り3戦、絶対に負けられない。既に終えた5戦で見えてきた課題を修正し、「今の状態からもう一段階、二段階チームをレベルアップしていかなくてはいけない」と松本監督は話す。リーグ戦上位入賞、インカレでのシード権獲得に向け、一戦一戦を全力で臨む。
[保屋松彩佳]
試合後のコメント
松本監督
「24点が少ないね。早大相手にこれでは勝てない。速攻の点が伸びなかったのが痛かった。いずれにしろ最後の勝負所でシュートを外したのが全て。あれでは勝てない。試合内容自体は悪いわけではなく、ペースとしても流れはまずまず良くて、ロースコア―の戦いに持ち込めた。(前半の終盤は)簡単なミスでの失点が多かった。ベンチのタイムアウトの取り方もあまりよくなかったかなと思う。早大相手でもセットでは通用した部分はあるけど、もう少し速攻に行けないと30点は取れないしね。(優勝は厳しくなったが)残りは絶対に落とせない。もちろん楽な試合にはならないだろうし、気持ちを入れて取りくまなくてはならないと思う。今年のチームにはインカレ優勝を狙える力はある。日体大、早大とある程度互角に戦えてはいるしね。ただ本当はそこで勝ち切る力を付けなくてはいけない。そのためには今の状態からもう一段階、二段階チームをレベルアップしていかなくてはいけないと思う」
安田祥樹主将(農4=藤代紫水)
「ダメなところが出ましたね。シュート外す。ディフェンスは守りに入る。典型的なダメなところが出た。その中でも1、2、3年生が頑張ってくれた。4年生が踏ん張らないといけないところで、シュート外す、自分と小澤が決められなくて、池辺がマークも厳しかったしいっぱいいっぱいになってしまっていた。ふんばれなかったけど1、2、3年が頑張ってくれた。接戦をものにできなかったのは悔しかった。失点が少なかったのは良かった。だけど、試合を通して速効が少なかった。前半から走って走って30点を取るゲームをできなければいけない。それに必要なことが少しはできたかな、とは思う。前半のいい流れが、自分のシュートミスから変わった。そういう大切なところで4年生が決める。堤とか吉野じゃなくて4年が。そうすることでチームにも勢いが出てくると思う。そういうとこで決められなかったのがいけなかった。前半終わりに走れてないから、後半は走りきろうという話をして、後半では得点を重ねることができた。前半からやれたら…よかったのにとは思ってしまいます。最低でも3位にはならないといけない、負けられない。頑張るしかない」
池辺
「決めるところで決めきれない。今年のチームの課題が出た一戦。途中自分たちのミスから逆速攻を食らって離されてしまったのも痛かった。(ディフェンスについて)流れのいい時は守れていた。その自分たちの流れを多くできていれば今日も勝てた試合だった。残り3試合、やることは変わらないし、一戦一戦自分たちのハンドボールをしっかりとやるだけ。(上位2校に敗れはしたが)上のチームとやれる手ごたえはある。でも勝たなくては意味がない。早稲田も今年はそんなに強いチームではないし、次からはもっと全員が勝つということを意識して試合に臨みたい」
堤
「立ち上がりは悪くなかったが、中盤から終盤にかけてだめだった。ディフェンスが機能しなかったので、速攻につなげなかった。早大との差は、1つ1つのプレーの際の丁寧さ。今日みたいなしょうもないミスをしていたら勝てないのは当たり前。今日の試合を通して、シュートを決めなければ勝てないという当たり前のことが改めて分かった。もう負けられないので、勝ちにこだわって、体を張ってやっていきたい」
吉野
「(個人的に振り返って)最初は良かったが、途中から弱気になってしまった。でも先輩に声を掛けてもらったら立ち直れたので、ありがたかった。ディフェンスがだめで、シュートミスもあり、自分の流れにできていなかったと思う。(全体的に)明大の流れにはもってこれていたが、早大との差は決定率。しかし5点差を付けられても粘って接戦にできたことは大きい。粘る力が付いてきた。これは次につながると思う。あとは、自分たちのミスを詰めていかなければならない。3位以内に入るには負けるわけにはいかない。全力でやっていきたい」
関連記事
RELATED ENTRIES