成城大を圧倒、リーグ戦全勝で入れ替え戦へ/関東大学女子3部リーグ戦

2013.09.21
 チームの力が奏功した。2―0でダブルスを終え、シングルスは3―2と確実にポイントを重ねる。「チームの団結力、勝ちたいという気持ちでここまでこられた」(福川絵梨奈主将・国際4=慶風)と部員全員の熱意が勝利を運んだ。リーグ戦で全勝し幸先よく入れ替え戦へ進む。

 ダブルス2組がそろって好機をつかんだ。ダブルス1でコートに立った1年生ペア、佐野真代(文1=津田学園)・森美咲(法1=富士見丘)組は2戦目の対日大戦から組んでいる。今回も6―1、6―2と圧倒的な力を見せつけた。「1セット目の1ゲーム目を取ってから今日もいけるなと思った」(森)と序盤から流れを持ち込み、そのままの展開で試合は進むと思われた。しかし、ボレー、スマッシュのミスが目立ち2ゲームを許してしまった。そこで「隣のダブルス2の先輩が元気よくやっていてそれに元気付けられた」(森)と隣のコートでプレーする福川・沼尻泰代(法2=茗渓学園)組の掛け声の明るさや敵に何度も挑戦していく姿勢に励ましをもらった。5―1のマッチポイント、残り2ポイントというとき森の強烈なスマッシュが決まると、佐野のサーブでは相手は1歩も動けず、試合は終了。圧巻のプレーを見せた。一方、ダブルス2で出場した福川・沼尻組も6―2、6―0と快勝。「一番いい試合ができた」と福川は試合を振り返った。「泰代も後ろでしっかり打ってくれていて、私が前で裁くプレーができていた」(福川)と2人の連携プレーが光った。福川は1戦目をルーキーの佐野と戦ったが、惜しくも敗戦。2戦目からは昨年のリーグ戦でもダブルスを組んだ沼尻とともに戦った。オーダー変更後の3戦中1勝だったが、今回勝ち星をつけチームに弾みをもたらした。

 2-0で迎えたシングルス。川上梨緒(政経1=日大三)が一番に勝利を挙げ、チームをさらに勢い付けた。「最初から取れるポイントは取っていこうと思って、その通りできた」(川上)と1セットを6―0と危なげなくポイントを奪取し、2セットも6―2とストレート勝ちした。川上にとってはこの日がリーグ3戦目。1年生として新たな舞台を経験し、技術面だけでなくプレッシャーに打ち勝つという精神面でも成長できたに違いない。川上と同時にコートに入った濱村圭希(理工1=日大東北)は今試合がリーグ初戦。「声を出したくてもいつも練習で出しているくらいの腹の底から出てくるような声が出てこなくて、振り絞って出しているのが精いっぱいだった」と初試合という緊張とプレッシャーに押しつぶされてしまった。2セット目、0―5となったとき悔しさから涙を流す場面もあった。しかし、ベンチコーチとしてコートに入った小林千里(文3=宮崎商)の「このまま終わったら悔しくないの?」という言葉を受け、濱村のプレーは変わった。「せっかくチャンスを頂いたのでもっと長い時間試合をしていたい、テニスをしていたいという気持ちが一番強くなった」と濱村自身がやりたい好機が来るまで我慢して待つという形でゲームが取れた。これまで選手が思いっきりプレーできるよう全力でサポートにまわっていたが、今回選手として試合に出場し「お互いの関係も大事だと両方の立場を経験して思った」(濱村)と語った。2―6、0―6と勝利とはならなかったが、収穫のある試合となった。

 チームの柱が白星をつけた。シングルス1の森は2セットとも6―0と完璧なプレーを見せ、ストレート勝ち。「なるべくポイントを落とさないよう早く応援にまわれるようにした」(森)と相手との圧倒的な力の差でプレッシャーを与え続けた。シングルス2の佐野も6―0、6―2と快勝。「チームのまとまりがあったから、勝ってこられた」(佐野)とチームの力で勝利をつかんだことを再認識した。

 リーグ戦で全勝し入れ替え戦への切符を手にした明大。最終戦は男子部員も応援に駆けつけ、アウェイがまるでホームのようだった。次戦は東海大との試合に負けを喫した日体大との一戦となる。「絶対に2部に上がりたい」と福川は意気込んだ。2部昇格へ向けて戦力はそろった。チーム一丸となって戦いを挑む。