橋口、悔しい3位入賞/全日本ジュニア体重別選手権

2013.09.19
1日目
 一瞬のスキを突かれた。初戦から苦しい試合展開となったものの、なんとか勝ち進んできた橋口。準決勝でベルギー国際大会の決勝では勝利した竪山(鹿屋体大)との対決となった。「相性はあまりよくないタイプ」と苦手な相手にも果敢に攻めにいった。試合中盤までお互い攻め手に欠け、一進一退の展開となる。しかし残り2分、橋口が組み手を変えたところで一本背負いを掛けられ一本負け。無念の準決勝敗退となった。その後の3位決定戦は「切り替えとかそういうのはできてなかった」もののしっかりと一本勝ちし、3位入賞を果たした。

2日目
 あと一歩のところで届かなかった。100kgに出場した安田圭吾(営1=愛知県私立大成)は順調に勝ち進むも準決勝で敗退。3位決定戦では勝てる相手だったが「油断して相手の奇襲に対応できなかった」と組み手に対応し切れず小外掛で一本負け。あと一歩のところで入賞とはならなかった。100kg超級で優勝が期待された上田轄麻(政経2=愛知県私立大成)は初戦で試合中にケガをし、まさかの棄権敗退となった。

 「3人とも優勝する力を持っていた」(猿渡琢海監督)だけに悔しい結果となった。「優勝することができなかったということは何かが足りなかったから」(猿渡監督)と課題も多く見つかる大会となった。練習で課題を克服していき、次の大会での活躍に期待が懸かる。

 優勝することはできなかったものの、9月17日に橋口が世界ジュニア選手権の代表に選出された。

[四ッ谷健太]

試合後のコメント
猿渡監督

「上田はケガして終わってしまったが、試合でケガをするということはやはりなにかが足りないということ。組み手にしても技の対応にしても何か足りないから腕をつくまで自分を追い詰める状況を生んだ。今回は何もやらずに終わる試合になってしまって本人が1番悔しいと思う。負ける相手ではなかったし、非常に残念な結果になってしまった。安田は準々決勝でいい勝ち方をした。準決勝では指導をもらってかすぐに反撃に移ることができなかったことが1つ反省点。しっかり組んでから投げる力が足りなかった。要は試合の流れを自分でコントロールできずに、相手の上手さにやられたという感じ。3位決定戦では油断が負けた要因にはある。3人とも優勝する力は持っていた。だけど、優勝することができなかったということは何かが足りなかったから。何が足りないかは本人たちが気付いて練習して強くなっていけば、今回のようなことにはならないと思う。自分で考えながら練習することができるかどうかにかかっている。言われたことだけやっていると試合で応用ができない。下級生は高校のときの癖で言われたことだけをやるやつもいるが、いつかできるようになってきてくれればいいと思う。中にはすでにできているやつも何人かいる。そういうやつらはどんどん成長して強くなっていっている。橋口、安田あたりは常に新しいことをやって、考えて練習することができている」

上田
「今日はだめだった。脱臼したから。相手は普通にやれば勝てた。(調子は)優勝を狙えるくらいよかった。自分が先に組むことを意識してやっていた。もっとしっかりして次に臨みたい。(ケガをしてしまったが)11月の全日本体重別団体には間に合うようにしたい。それに合わせて調整していく。まずはケガを治して失敗しないようにやる」

橋口
「1回戦から全然だめだったので1からやり直し。普段練習しているところを試合で出せなかった。(準決勝で負けて3位決定戦に挑んだが)切り替えとかそういうのはできてなかった。監督には勝てと言われたが自分としては試合なんかどうでもいいやと思ってしまっていた。3位なんかどうでもいいと思っていたがそういう精神も今振り返って今日はだめだった。練習するしかない。明大で練習していれば日本一とか世界一が目指せるはずなのでしっかり練習をやっていきたい」

安田
「準決勝で相手も強かったが、そんなに実力差はないなと分かったことはいいこと。勝ってやろうという気持ちだけだった。指導1個だけだったので取り返そうと思ったがだめだった。3位決定戦では勝てる相手に負けてしまい詰めが甘かった。相手の組み手に対応することができなかった。今日の良かったところは準決勝でがつがつ前に出れたこと、悪かったところは最後、油断して相手の奇襲に対応できなかったこと。これから体重別の団体戦があるのでそこでレギュラーで選ばれるように頑張りたい。あと、来年もジュニアの大会に出れるので全日本ジュニアに出場して優勝したい」