
ジュニア選手権初戦、明早戦を制し好発進/関東大学ジュニア選手権
前半、早稲田を圧倒することができず思うように点を取り切れなかった。開始直後から田村の正確なキックで敵陣でのプレーが展開された。しかし22mライン付近でペナルティーを取られインゴールに迫れない状況が続く。また「セットプレー、ラインアウトのスローイングミス、スクラムのターンオーバー」(丹羽政彦監督)もあり、試合を優位に進められない。試合が動いたのは、前半26分。早稲田ボールのスクラムでのミスによりPGのチャンスを得る。22mライン付近から田村が確実にゴールを決め3―0と先制した。前半30分には、右WTB齊藤剛希(商2=筑紫)のタックルをきっかけにターンオーバー。そこからSH浦部岳之(法2=桐蔭学園)が大きくゲインし、左LO近藤雅喜(商1=東海大仰星)へとつなぎ最後は右LO小林航(法2=明大中野八王子)がトライ。勢いに乗りたい明治だが、早稲田に自陣22mライン付近でのラインアウトのミスから展開され、トライを許し10―7。さらに前半終了の直前でペナルティーを取られ、PGを与えてしまい10―10で前半を折り返すこととなった。
「各自しっかり自分のやるべき仕事をやれば絶対勝てる」(No.8朴鐘圭・商4=大阪朝鮮)とコールを掛け合い臨んだ後半。開始5分でPGを決められるも、早稲田のアタックを果敢なタックルで阻止した。そして後半13分、朴が敵陣へ大きく攻め込みそのボールを浦部が運ぶ。最後は正確なパスが田村から左WTB成田秀平(営1=秋田工)へと回りそのままトライし17―13とした。その後、相手の連携ミスでつかんだターンオーバーのチャンスを逃さずに、成田が持ち味のスピードを生かした疾走感あふれる独走トライを決め、点差を広げた。明治が勝利に近づいたかのように見えたが、セットプレーの不安定さから早稲田にチャンスを与えてしまう。そこから2トライを奪われ、24―25と逆転を許す。しかし明治は最後まで諦めずにプレッシャーをかけ続けた。後半40分、早稲田のペナルティーからPGのチャンス得る。難しい位置ではあったが、田村が安定感のあるキックでゴールを決め27―25でノーサイド。接戦で宿敵・早稲田を倒しグラウンドには笑顔が溢れた。
ラストワンプレーまで集中力を切らさないことで勝ちを得た試合となった。ペナルティーやセットプレーの課題はあるが、修正し次戦・筑波大に挑みたい。明日からは対抗戦が開幕する。「初戦を勝ったことで明日のAチームの(対青学大戦の)大きな弾みとなった」(右FL圓井文也・商3=常翔学園)。この勢いそのままに、明日の初戦も圧勝で飾ってくれるはずだ。
試合後のコメント
ゲームキャプテン左CTB市原祥平(政経4=常翔学園)
「公式戦の初戦だったので何とか勝ちたかった。今日逆転勝利をしたことで、チームが波に乗れればいいなと思う。前半はPGで先制点を取って、いい形でトライも取れたので良かったが、最後(集中力が)切れてしまったことは課題。後半も入りが少し悪く、相手に先に点を取られたが全員切れずに盛り返した。(逆転されてしまった原因は)セットプレーでプレッシャーを感じ、受けに回ってしまい自分たちのリズムに持っていけなかったこと。キャプテンをやらせてもらったのもあり、何とかチームの勝利に貢献したかった。自分なりにプレーできて良かった。これからまたAチームで試合ができるよう、ジュニアからしっかり頑張っていきたい。次の筑波戦ではしっかり勝てるよう、セットプレーを安定させるところから今週来週にやりなおして準備していきたい」
左LO近藤雅喜(商1=東海大附仰星)
「ジュニア戦の初戦で明日の対抗戦開幕につながる試合になった。早稲田という特別な相手だったので勝ちにこだわった。80分間通していろんな局面で厳しいことがあったが、そこを我慢して明治らしくやってきたことをできた。個人的にはミスがあったのでまだまだ。FWがブレイクダウンや接点の面では相手を上回った。春からのチームの戦術ができている。ラインアウトなどのセットプレーはあまり良くなかったのでまだまだ課題はある。ジュニア戦や対抗戦でとにかく成長して上へいきたい」
右FL圓井文也(商3=常翔学園)
「勝ったのが大きい。初戦を勝ったことで明日のAチームの大きな弾みとなった。来週の筑波戦は昨年負けたがまずはスタメンで出られるように頑張りたい」
No.8朴鐘圭(商4=大阪朝鮮)
「初戦だが緊張はそれほどしていなかった。やってきたことをやれば勝てる自信があった。それがトライにつながったと思う。初めてジュニアに出るプレーヤーも多く、緊張して中々走れていない部分もあった。前半はそういったところで一気に追いつかれて同点になってしまった。後半折り返しの時には緊張もほぐれ、各自しっかり自分のやるべき仕事をやれば絶対勝てるからとコールをかけていった。自分は体を張ってボールを前に運ぶということだけを意識した。ハイパントであったり、下のボールであったりスクラムであったりミスの無いように少しでも士気を上げようと、自らボールを持って走った。しんどい時こそ相手もしんどいので、ここでどっちが我慢して走れるかにフォーカスを当ててとにかくみんなで頑張って走ろうとした。(逆転されてしまった原因は)あれだけフェーズを重ねられてしまうとやっぱりFWとしても頑張って守ったところで逆転されてしまうのは仕方ない。しかしそこで誰も諦めた目をしていなかったので、絶対いけるという自信はあった」
左WTB成田秀平(営1=秋田工)
「自分としては緊張もしないで結構いいモチベーションで入った。前半は少し自分のミス、ペナルティーが目立ったが、そこは修正でき、トライも2本決められたのでよかった。最初のトライは、BKで最後余っていて田村さんからいいパスをもらったから決めることができた。ただ走っただけという感じ。2本目も相手のミスでもらったボールを持って走っただけ。特にかわすことなどはしていない。(逆転されてしまった原因は)後半になって熱いのもあってFWが走れてなかったこと。トライされたのは自分側だったが、内からどんどん人がわいてこないで余ってしまい、最後には3対2になり自分の内側が抜かれてしまった。次の試合ではもっと外からのコールを大事にして、自分から人を呼んで余ることのないようにしていきたい。自分は毎回毎回、フィールディングや立ち位置が悪いと言われてしまっていたが今日の試合は前に上がったり後ろに下がったり状況に合わせて動けたのですごい収穫になった。しかし自分のせいで危険なプレーが起きてペナルティーになってしまうことが目立ったので、確実なプレーをするよう意識していきたい。春の対筑波大戦は、自分が出ていなかったのでどんな相手かはわからないが、自分のプレーを生かしてスピードとステップでトライを決め勝利に貢献したい」
右CTB水野拓人(情コミ3=東海大附仰星)
「今日はエリアが取れて良かった。またBKでトライを取れたのが大きい。去年まではFWばっかりだったのでいい収穫だと思う。来週は筑波大なので今日の反省を生かして勝ちたい」
1.PR | 牛原 寛章(政経3=佐賀工) | 9.SH | 浦部 岳之(法2=桐蔭学園) →20.田川(後半23分) |
16 | 植木 悠治(政経2=大阪工大) | |
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2.HO | 太田 竣介(商4=明大中野) →17.橋口(後半11分) |
10.SO | 田村 熙(営2=国学院栃木) | 17 | 橋口 敬生(政経4=長崎南山) ←2.太田(後半11分) |
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3.PR | 松波 昭哉(政経3=東福岡) →23.板橋(後半11分) |
11.WTB | 成田 秀平(営1=秋田工) | 18 | 南 宗成(商3=大阪朝鮮) | |
4.LO | 近藤 雅喜(商1=東海大仰星) | 12.CTB | 市原 祥平(政経4=常翔学園) →22.西村(後半23分) |
19 | 圓井 文也(商3=大阪工大) ←7.桶谷(後半23分) |
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5.LO | 小林 航(法2=明大中野八王子) | 13.CTB | 水野 拓人(情コミ3=東海大仰星) | 20 | 田川 明洋(政経4=天理) ←9.浦部(後半23分) |
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6.FL | 上田 宥人(政経2=東海大仰星) | 14.WTB | 齊藤 剛希(商2=筑紫) | 21 | 茂木 直也(商4=深谷) ←15.松浦(後半11分) |
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7.FL | 桶谷 宗汰(営1=常翔学園) ←19.圓井(後半23分) |
15.FB | 松浦 康一(政経2=佐賀工) →21.茂木(後半11分) |
22 | 西村 雄大(農4=高鍋) ←12.市原(後半23分) |
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8.No.8 | 朴 鐘圭(商4=大阪朝鮮) | 23 | 板橋 将貴(政経1=流経大柏) ←3.松波(後半11分) |
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