日体大に食らいつくも、終盤に突き放され秋リーグ初黒星/関東学生秋季1部リーグ戦

2013.09.09



 日体大の壁は厚かった。「昨日まではベンチもコートも盛り上がって試合ができていたけど、今日はコートに少し元気がなかった」(吉野樹・政経1=市川)と開幕3連勝中の勢いそのままにとはいかず、序盤からリードを許す。エース池辺大貴(政経4=藤代紫水)を中心に同点にする場面も見せたが終盤に突き放され、27―33で敗戦。リーグ戦初黒星を喫した。

 開始2分、明大のミスからの逆速攻で日体大に先制点を与えてしまう。それでも、池辺や吉野のロングシュートなどで日体大のゴールに迫る。後半には6点の差を付けられるも、堤由貴(営3=洛北)の3連続得点などで1点差まで詰め寄る粘りを見せた。しかし「一番大事なところでミスが出てしまって、そこで流れを失ってしまった」(松本勇監督)と、そこから日体大の得意とする速攻やキレのあるカットインなどで得点を重ねられた。

 「オフェンスのセットでしっかり攻め切れなかったことが敗因」(堤)。今季の試合は勢いのあるオフェンスが勝利につながっていたが、日体大戦ではそれを見せられなかった。「自分たちのミスから戻れないことで、逆速攻をやられた」(池辺)ことも敗因の一つだ。シュートが思うように決まらず、日体大の力強い速攻を止めるディフェンスができなかった。

 残り5戦、優勝のためには1つも負けられない。「優勝はまだしっかり狙えるということを意識しつつ、練習から修正すべくことをしっかり変えていきたい」(池辺)。14日は明大和泉体育館で中大と対戦する。「ホームでの試合なので絶対に勝ちます」(荻原良太・営4=駿台甲府)。16日に激突する春の覇者・早大戦のためにもこの一戦は落とせない。優勝に向け、来週の試合が正念場になる。

[保屋松彩佳]

試合後のコメント
松本監督

「強いチームの条件である最後まで踏ん張るというところが足りなかった。肝心なところで退場やミスが出てしまった。前半が19点も取られてしまったのが痛かった。もうちょっと速攻を止める手立てが必要だった。(1点差まで追い上げる場面も見せたが)一番大事なところでミスが出てしまって、そこで流れを失ってしまったのがだめ。リスタートや速攻に対しては頭では分かっていたけど、戻れても止め切れない部分があったね。セットのディフェンスの部分でも、当たりが弱い。もう少し激しくやらなくてはいけない部分で、受け身になってしまっている。一線のディフェンスなのでボールがある程度回されるので、そこで足を動かしてどこかで激しくいかないと守り切れない部分はどうしてもある。そこは残りの試合の中で修正していかないと厳しいと思う。今日負けたとはいえ、まだ優勝の可能性はある。次のヤマ場である早大戦。せっかくリーグ3連勝でスタートしたのに、ここで負けが込んだら、最低目標である4位以内も厳しくなる。残り全部勝つつもりでいかせる」

池辺
「自分たちのミスから戻れないことで、逆速攻をやられたっていうのが今日開いた6点の差だと思う。セットはオフェンスもディフェンスもそれなりにはやれていた。試合をする中でミスは必ず出るがそれは相手も一緒。そこで得点を取り切る、守り切るという部分が今のうちと日体との差だと思う。3連勝しているし、その勢いはあったので日体相手でも粘れる力が目に見えて付いたのは一つのプラス部分だと思う。(ディフェンスの当たりについて)ボールを回されていくうちにどこかでディフェンスが低くなってしまったり、相手のシュートに当たれなかったというのがあるので、きつい時にもう少し頑張ってやらなくてはいけない。残り5試合の中で修正する力はみんなあると思うので修正できると思う。今季はすごい混戦でぐちゃぐちゃしている。だけど自分たちは自分たちのプレーをやって一戦一戦勝っていけば、周りのチームを見てもすごく飛び抜けているチームもないし、優勝はまだしっかり狙えるということを意識しつつ、練習から修正すべくことをしっかり変えていきたい」

荻原
「(勝敗を分けたのは)ミスの差。実力としては変わりはなかったけどミスが多かった。シュートを打っても外してしまい、引っかかってしまって逆速攻されたり、パスミスだったりそれで強引にシュートにいって外したりだった。ディフェンスも止めても攻撃の連係につながっていなかった。今日はみんなイライラしていて春の負けたときの雰囲気になっていた。来週はホームでの試合なので絶対に勝ちます」


「速攻のディフェンスができていなかったことと、オフェンスのセットでしっかり攻め切れなかったことが敗因。自分がシュートを決められなかったことが負けにつながったと思う。これからの試合も、今までみたいに守って速攻していくしかない。自分たちのゲームができれば、相手がたとえ早大でも負けることはない」

吉野
「さすが日体大という感じ。昨日まではベンチもコートも盛り上がって試合ができていたけど今日はコートが少し元気なかった。後半からはリスタートのところでうまく止められたけど、前半は速攻のときにボールをつながせてしまった。やっぱり最初の1人をと止めないといけない。日体大はディフェンスがかなりきっちりしていて攻めづらかった。個人個人が勝負できているときはかなり良かった。ただ退場者が出たのもあってなかなか流れをつかみ切れなかった」