
平井健200バタ金、女子400リレーは初出場で銀/日本学生選手権(1日目)
ルーキーが圧勝を飾った。予選を全体の3位で通過した平井健は決勝3コースからスタート。浮き上がりで先頭を奪うと50mのターン後には2位以下に体一つ分のリードを付け、先行逃げ切りのレースに持ち込んだ。ラスト25mで予選1位でセンター5コースの深谷(早大)がじわじわと迫ったが、リードを守りきって大会初優勝。「みんなの応援がラストスパートで後押ししてくれた」。表彰台では満面の笑顔でチームメートの歓声に応えた。
リレーでの悔しさを爆発させた。午前中に行われた400mリレーは8位の山梨学大と100分の6秒差の9位で決勝を逃した。2泳で飛び込んだ平井健は自身の自己ベストより約1秒遅い50秒56。リレーでの期待も高かっただけに「自分があと1秒速く泳いでいれば」と予選落ちの責任を感じた。
チームの挽回には「自分を追い詰めてでも個人優勝するしかない」と決意を固め臨んだレースだった。タイムこそ1分56秒25とベストには約0.4秒届かなかったが、さすがは5月のジャパンオープンで五輪メダリストの松田を倒し日本一になったルーキーだ。初のインカレでも抜群の勝負強さを見せつけた。
今大会は計5種目に出場予定で、2日目は100mバタフライと400mメドレーリレーを控える。決勝に進めば2日連続の1日4レースになるが「明日もチームを盛り上げていきたい」。タフなレース日程にも不安は一切感じていない。
女子4継銀メダル
女子リレーがインカレ初出場で銀メダルに輝いた。明大水泳部から女子チームがインカレに参戦するのは創部以来初の快挙。リレーが編成できる最低人数の4人でも、全国の舞台で強さを証明した。表彰台に上がった4人は、銀メダルを手に満面の笑顔をみせた。
予選から泳ぐ順番を入れ替え、臨んだ決勝。予選では1泳住吉、2泳関根の泳順だったが、スターターとアンカーを2年が務め、1年を挟む形に変更した。レースは序盤から激しく順位が動いたものの、アンカーを務めた関根理沙(営2=神奈川総合)が6位から驚異の追い上げをみせ堂々の2位に輝いた。大逆転劇を演じた関根は「久々のアンカーだったけど、引き継ぎのベストで泳げたし、作戦通りのレースだった」と振り返る。今回初めてインカレを経験した1年のルーキー、藤井ひかり(法1=市立船橋)と神村万里恵(情コミ1=八王子)は声を揃えて「楽しんで思いきり泳げた」と笑顔で答えた。頼もしい先輩に挟まれたことで自分の泳ぎでのびのびと泳げたという。トップバッターを務めた住吉茉莉(情コミ2=成田)もスタートをきっちり決め、しっかりと流れを作った。予選からの順序変更が功を奏した。先輩と後輩の役割を互いにしっかりと果たし掴んだ銀メダルだ。
住吉50自3位
大会1種目目の50m自由形で住吉茉莉(情コミ2=成田)が3位入賞を決めた。持ち前の速い反応でスタートに成功すると、25mまでは先頭争いに絡む力泳で、自己ベストまで0秒05に迫る25秒80でタッチ。「電光掲示板よりも明治のみんなのリアクションでメダルとわかった。これでチームも盛り上がってくれれば」。続く400mリレーでも1泳としてチームの銀メダルに貢献。初日で2つのメダルを獲得し、スターターとして最高の役目を果たした。今大会は残り100m自由形と800mリレーに出場予定。「もちろん全種目でメダルを狙う。次は金が欲しい」。3つ目、さらには4つ目のメダルで念願の「金」に挑戦する。
神村200背2位
ラストスパートで圧巻の追い上げを見せた。大会まで一番練習を積んできたというスタートは、本人も満足のスタートを切った。出だし好調、かのように思われたが、苦手な前半でスピードが上がらず前半100mは7位で通過。しかし得意な後半はラスト50mで一気に加速。3人を抜き、2位に滑り込んだ。1位の座はライバルである赤瀬(日体大)に取られたが「負けて悔しいというより、自分自身を強化しなきゃと思った」と神村は自分を見つめていた。やはり課題は前半。「力まずに落ち着いて泳ぎながら前半も伸びるようにしていきたい」。課題を克服し、さらなる飛躍を目指す。
[奥村佑史・西谷侑紀]
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