
筑波大に雪辱を果たし開幕2連勝/関東学生秋季1部リーグ戦
スキのない試合運びだった。序盤から攻守のリズム良く試合を進め、理想的なゲーム展開に。監督、選手共に手応えを感じる試合となった。春のリーグではあまり見られなかったポストを絡めた攻撃が効果的にはたらくなど成長も見られた。「うちはセットで得点する力はある」(松本勇監督)と、自信を持っている攻撃ではポストもブロックや積極的な動きでシューターをアシスト。相手に的を絞らせない。1人では崩せない状況でもポストを絡めることにより相手を崩していく、春とは違った攻撃を仕掛けた。結果、この日は堤由貴(営3=洛北)がエース池辺大貴(政経4=藤代紫水)の得点を上回り、ルーキーの吉野樹(政経1=市川)も得点を重ねるなど、どこからでも得点できることを示した。「ゆっくりと自分たちのペースで攻めることができたのが良かった」(堤)。試合が落ち着かなくなってもボールを止め、常に自分たちのペースで試合を進めた。
ディフェンスが光った試合だったが「フィールドプレイヤーが点を取ってくれる安心感があると自分も落ち着いてセーブできる」(荻原)という言葉通り、攻守に安定感を見せた。また前日のミーティングから、キーパーとディフェンスとの関係を修正し「サイド勝負を考えていた。自分がしっかりとセーブすることができたので良かった」(荻原)と狙い通りに試合を運んだ。途中何度か相手に流れが傾きかけたが、荻原の好セーブで相手に主導権を握らせない。荻原は1対1や7メートルスローを何度もセーブ。試合を通して筑波大のシュートを阻み続け、なかなかゴールを許さなかった。結局相手に1度も背中を見せないまま大量12点差を付け、試合を終えた。
今日の勝利で2011年春以来の開幕2連勝となり、順調な滑り出しとなった。「順位はまだまだ分からない。一つずつ取っていかないといけない」(松本勇監督)と謙遜するが、筑波大を倒したことで間違いなく上位、そして優勝も見えてきている。来週は強豪・日大と王者・日体大との試合を控える。「うちは日大が苦手」(松本監督)と話すように2011年秋以降、日大に勝利していない。しかし今季、日大は東海大と法大に連敗。対して明大は開幕2連勝中と好調。なんとしてもここで日大をたたき、次の日体大戦につなげたい。
[松井嚴一郎]
試合後のコメント
松本監督
「うちはセット力があるから自分たちのペースでやれればそこは問題ない。今日は昨日よりディフェンスが良かった。キーパーも含めてしっかり守れた。ディフェンスが上手くいけばああいう試合になる。今のスタメンはオフェンスでしっかり動けている。セットの確率も良かったし、ポストもよく絡めている。速攻だけでなくセットであれだけ点が取れるのは大きい。池辺、堤の二枚看板が素晴らしいのは分かっているが、それに続いて吉野がでてきた。1年生としては100点に近い出来。ただ今の得点ペースでは日体大に勝つことはできない。少なくとも35点以上は欲しい。そのためにはもう少し速攻があるといい。秋からスタメンを変えたことで、控えの選手も使えるようになった。交代メンバーも力が落ないようにチームの底上げが必要。今のところチームの循環はいい。(来週の日大、日体大戦は)日大には相性が悪く苦手なので対策はしている。今日ディフェンスはしっかりできていたがもっともっとやれる。セットでの攻撃に関しては心配していない。あとは守り。そこがしっかりすれば速攻もある」
安田祥樹主将(農4=藤代紫水)
「楽しかった。ディフェンスが今日は安定していて自分たちのペースに持ち込むことができた試合。楽しくやれたし、ちゃんと一つ一つのプレーを大事にしてやれたので、今日の結果につながったと思う。昨日はディフェンスで左利きの選手、今日は左45°の選手がキーマンだったので、そこを守れるように意識した。対策という対策はなかったが、そこを大事にしようと。あとシュートを大事にしようということで、昨日はシュートを外して自分たちが苦しんだのでそこも意識して臨んだ。(来週は日大、日体大との対戦だが」次の試合につながるゲームができたかなと思う。今日のできなら自信を持って来週に臨める」
池辺
「昨日に比べてディフェンスの連携が良くなって安定してきて、勝つ流れを作ることができた。勝負所で決めたり守ったりというのが今日は特にできた。チームが一体になっている感じはあるし、試合をやっていてそこから生まれる力というものが実感できている。(開幕連勝ですが)僕らというかハンドボールの基本は守って速攻。そこの重要性を一人一人が理解してやれていればこの2勝は大きいし、そこらへんをもっとしっかりとチームに意識付けさせていきたい。(来週は日体大戦を控えるが)今日みたいな試合運びをすれば勝てると思う。速攻のつなぎや戻りなど直すところもまだある。今日の感覚を忘れずに練習からしっかりとやっていきたい」
荻原
「昨日の残り5分からのプレーが早めに出せた。ミドルシュートもしっかり止められたし、サイド勝負でもやれた。相手に流れを渡さないプレーができたと思う。あとは良い速攻が出せれば。今のチームの雰囲気はかなりいい。コート外、ベンチ外の選手も一緒になって戦えている。(来週の日大、日体大戦は)今日の試合ができればいい。上位も見えてきていると思うが、日体大には挑戦の気持ちで向かっていきたい」
小澤亮太(法4=富岡)
「春の借りを返せた。昨日もだが、出だしが良くて流れに乗れた。チームとしてレギュラーだけでなくベンチやベンチ外の選手も一体となってやれている感じがある。僕はやりたいようにやっているが、このチームは強いメンバーがそろっているし、いいところを狙える。(来週は)今日は自分たちでうまくリズムを作れたが、来週の相手も自分たちのリズムを作るのがうまい。しっかりと勝負所で決める、守りをしっかりやることが勝負の分かれ目だと思う」
堤
「今日の筑波大戦はディフェンスで集中することが目標で、その約束事を守れたので良かった。昨日のミーティングでは、相手のエースが1対1で強くくるからそのディフェンスについてと、キーパーと枝との関係について話した。主にディフェンスの話が多かった。(今日の勝因は)明大の速攻が決まったことと、ディフェンスがうまくいって失点を抑えることができたこと、ゆっくり自分たちのペースで攻められたこと。昨日、今日とノーマークのシュートミスが多かったので、来週の試合に向けて直していきたい。あとはディフェンスの細かいところを詰めて、ミス無く速攻につなげたい。1週間の練習でやったことを発揮できる試合にしたい」
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