秋リーグ開幕戦 法大との接戦制し白星スタート/関東学生秋季1部リーグ戦

2013.09.01



 序盤から激しい打ち合いとなった。試合序盤、堤やエース池辺大貴(政経4=藤代紫水)などの活躍でいいスタートを切る。しかしディフェンスのスキを突かれてのカットイン、ミスから逆速攻を許してしまうなど、法大の得点を抑えることができなかった。相手キーパーのナイスセーブにも阻まれ、15―13とわずか2点差で前半を折り返す。

 後半も、なかなか突き離すことができない。ディフェンスがかみ合わず、法大の右45°に大量得点を許してしまう。「止められない時間に頭に血が上ってしまって冷静になれなかった」(荻原)と、キーパー荻原の調子も上がらず、明大の流れにすることができない。それでも残り5分のところで、荻原の調子も戻り、シュートミスも減り、4点の差を付け勝利した。なかなか点が離れず苦しい試合となったが「初戦を白星でスタートできたのは大きい」(松本勇監督)と満足した表情を見せた。

 明大のエースはやはり池辺だ。この試合もチームトップの13得点。厳しい試合の中でも、チームが苦しい場面で何度も得点を決めた。それでも「もっとできたかなと思う」(池辺)と貪欲な姿勢を見せた。学生最後となる秋リーグも池辺の活躍に、チームの上位進出と2季連続5回目の得点王が期待のできる一戦となった。

 次の相手は、春リーグで接戦の末、惜敗を喫した筑波大。「自分たちの流れでやれれば普通に勝てる」(安田祥樹主将・農4=藤代紫水)。前半戦最初のヤマ場となるだけに、法大戦での反省を生かし、しっかりと勝利を収めたい。

[保屋松彩佳]

試合後のコメント
松本勇監督

「相手の右45°を調子に乗せてしまい失点が止まらなかった。法政も春に比べていいチームになってたし、苦戦したけど初戦を白星でスタートできたのは大きい。ここ何季かは初戦を取れなかったので。試合内容は、セットオフェンスは池辺、堤の個の力でかなり得点できたが、サイドや速攻での得点が少ない。うちは守って速攻をカラーにしているチームなので、そこは明日以降に向け修正していかないといけない。(春から少しメンバーを変えたが)今の中でのベストメンバーが出ている。吉野も含めフローターは球さばきもできるし、速攻も機能するメンバーだと思う。(明日に向けて)今日のメンバーでやるしかないので、できることをしっかりやる。まずは今日は戻れていない部分があったのでそういうところからしっかり徹底していく」

安田主将
「(開幕戦だったが)自分たちの力が出しきれず、点を取るところで取れないなどリズムに乗れなかった。(チームとしてメンバーが変わったが)一人一人のポテンシャルは高いチームなので誰が入っても明治大学というチームであることは変わらない。バランス良く得点が入るのが理想だが池辺と堤という2人が点を取れてしまう。だけどサイドの得点が増えることで2人もやりやすくなると思う。1年の吉野もこの2人と同じタイプ。ただ今日は緊張のためか普段通りにできていなかった。声などをかけて後ろから支えてあげて、もっとやりやすくしてあげたい。(春の筑波大戦は)勝てはしなかったがいい試合だった。自分たちの流れでやれれば普通にやれる」

池辺
「課題は言えばきりがないけど、まずは苦しい試合展開の中で勝てたということが一番だと思う。自分たちで招いた苦しい展開だが、勝ち切る力があったのはうちの方だったのでそこは自信になった。(メンバーが変わったが)練習を重ねるごとに連携はよくなってきている。だから明日からは試合でそれが出すことを意識したい。速攻はつながってはいたが、シュートまで行けなかった。もっと速攻にこだわっていかないといけないと思う。(13得点の大活躍でしたが)もっとできたかなと思う。まだ足が重いなと感じた部分があった。(明日は)自分たちのハンドボールができれば負ける相手ではない。勝ちにいって優勝を狙える位置に確実に残れるようにしたい」

荻原
「もつれたが、最後は集中力の差でうちが勝ったと思う。やっぱりうちのほうが1部で苦しい試合を経験してきたチームなのでそこが大きかった。個人的には、止められない時間に頭に血が上ってしまって冷静になれなかったのでそこは反省したい。チーム全体としては、ミスがまだ多いと思う。特に勝負所のフリーのシュートを外しすぎ。ディフェンスに関しては僕がだめだった部分もあり、後半に乱れた部分があった。もっと苦しい場面でしっかりディフェンスとコミュニケーションを取っていきたい。(学生最後のリーグとなるが)懸ける思いは強い。僕はまだハンドボールは続けるけど、学生としてやるのは最後。今まで支えてくれた人たちのためにも頑張って優勝を狙いたい。(明日の筑波大戦は)春は自分のせいで負けたと言ってもいいし、最初の山場にもなるのでしっかりと雪辱を晴らしたい」


「リーグ戦の初戦で、楽な試合ではないと監督に言われていて、案の定楽ではなかった。点差を離せるところで離せなかったことが課題だ。夏合宿では速攻とリスタートのミスを無くすことと、ディフェンスを重点的にやってきた。今日の試合は29失点と取られすぎた。個人的には、センターとしてうまく試合を組み立てられなかったことが課題。明日の筑波大戦は、守って速攻して勝ちたい」

吉野樹(政経1=市川)
「オフェンスもディフェンスもフルで、というのは初めてでキツかった。(初めての公式戦でのディフェンスに)緊張したが、シュートを決めたことで落ち着けた。ただそのあとディフェンスでいろいろ崩されてしまって結局焦ってしまった。相手はなかなかとまらなくて監督の指示通りにやれなかった。高校と違ってミドルが簡単に入ってしまうのでしっかりディフェンスをやれないといけない。(次の試合は)いけるところを積極的に狙っていきたい」