１年から主力として試合をこなしてきたプレーヤーの多い３年生。２年からゲームキャプテンを務めている安藤誓哉（情コミ３＝明成）を筆頭に注目選手も多い。今回は７月にロシアのカザンで開催されたユニバーシアードに出場し、世界での経験を積んだ中東泰斗（文３＝光泉）、皆川徹（営３＝京北）に焦点を当てる。
ユニバーシアードとは学生オリンピックとして位置付けられ、将来の各国を背負う選手が集う。日本代表は拓大の藤井や専大の宇都など関東の大学の選手を中心に招集。結果は18位であったが高いレベルの中でプレーをし、心身共に成長した２人の姿があった。

中東「（１番感じた差は）やっぱりフィジカル面」

――世界の舞台で戦って感じたものは
「一番の差はやっぱりフィジカル面。海外の選手はデカいし動ける。リバウンドはほとんど取れなかったし、フィジカル面では全く通用しなかった。だけど他の面ではやれるな、とも感じた。特にドライブは通用したし、もう少し外からのシュートが入ると良かったかなとは思ったが手応えは感じた。外からのシュートは得意だが、相手のプレッシャーが激しくいつもどおりにはできなかった。相手のスクリーンの当たりが強く、またプレッシャーもかなりかけてきてきつかった。その中で自分は積極的なプレーができなかった」
――代表に入って感じたことは
「今までと違って日本を代表してやっていかないといけないと感じた。ただ選ばれたからにはせっかくレベルの高いなかでやれるし、自分のためになると思ってやっていこうと思った。（初めての代表入りで）最初は緊張したが、溶け込めていい雰囲気でやれた。（スタイルの似た宇都さんは）積極性をもってプレーしていたので、そこが自分には足りないと思った。練習から積極的にやっていかないといけない、普段明治ではプレイングタイムがかなりある中でやれているが、代表ではそうはいかず、少ないプレイングタイムの中で自分の良さを出していくのは難しかった。また代表の練習でもあまり積極的なプレーができず、アピール不足だった。
――今後も代表に選ばれていくためには
「やはりフィジカルを鍛えないといけない。練習とプラスアルファでやっていきたいが練習もきついのでそこまでうまくまわせていないのが現状」

　明大のエースとしてチームを引っ張る中東にとっても、世界のレベルの高さを痛感する大会となった。積極的なプレーができなかったことを悔いているが、帰国後のプレーを見た塚本清彦ヘッドコーチは「世界でやって、特に精神的に強くなった」と精神的成長を指摘する。昨年まではファールゲームでフリースローを決めきれないなど、土壇場での弱さが目立った中東。ユニバーシアードを経て、一定の自信を得たようだ。さらに、ミドルからのシュートがよく決まるようになっており、今シーズンはエースとして得点を量産してくれそうだ。

［取材：松井嚴一郎　書き手：野田樹］