
男女8種目で決勝進出!明日総合優勝懸け決戦/全日本大学選手権
男子――打倒日大を果たせるか
12年ぶりの総合優勝に向け最大の難関は、インカレ7連覇中の絶対王者・日大に「いかに多くの艇が食らい付いていけるか」(角久仁夫監督)だ。今日の準決勝で5艇が決勝進出を果たし、明日に向け総合優勝が十分狙える位置に付けた。主将の栗山は「ずっと総合2位の明治と言われ悔しい思いをしてきた。明日はチーム一丸となって優勝を取りにいく」と力強く宣言した。
女子――ライバル早大との一騎打ちに
一方女子は4種目中3種目を制した5年前以来の総合優勝を狙う。今日のレースでは、シングルスカルで久保奈津美(法3=坂出)、女子舵手なしクォドルプルが、前日に決めた舵手なしペアに続いて決勝進出。ダブルスカルが惜しくも敗れ、総合優勝に向け厳しい状況に立たされたが「全種目で1位になるしかない状況だが、可能性はゼロではない。 死ぬ気で全てを出し切る」(赤津杏奈・政経4=小松川)とまだ諦めていない。
「泣いても笑っても明日のラスト1本で勝負は決まる。もうやるしかない」(栗山)。悲願の男女総合優勝へ、端艇部がいよいよ決戦に臨む。
[真島一郎]
以下決勝進出艇クルーリーダーコメント
男子シングルスカル 星遼(政経4=会津)
「調子は良くなっている。予選と敗者復活は様子を見てレースをし、準決勝に合わせた。今日は狙っていたタイムを出せて、500mごとのタイムも目標をクリアできたので良かった。逆風は苦手だが、順風の時はいけるという自信が結果につながった。ラストはバテバテだったが、しっかり動き切りたい。また、スタートで出遅れる傾向がある。明日はもう少し粘りたい。決勝に上がったことでいろんな人に声をかけてもらって嬉しかった。決勝は何位狙いとかはないが、自分の今出来るベストを尽くし、今日よりさらに納得のいくようなレースをして、チームの点数を稼げるように頑張りたい 」
男子ダブルスカル
中村裕喜(法2=宮津)
「決勝進出は最低限だけど、ほっとしている。今の調子はクルーを組んでからだといい感じだと思う。決勝ではスタートのパワーをいかに最後までつなげられるか。日大は有名選手が出ているし、昨年のインカレのクォドルプルで2位で悔しい思いをしているので絶対に勝ちたい。後ろにいる櫻井も実力はあるのでうまくリードしながらチームに勢いを与えられるようなレースがしたいです」
男子舵手なしフォア
吉岡慧(商4=若狭)
「決勝進出を決めた時は素直にうれしかった。自分自身3回目の決勝なので、まずは最低限という感じ。クルーに関してはレースごとに成長できている実感がある。予選で負けた日大にも今日はタイムで上回った。優勝できる手ごたえは十分ある。3度目の正直で日本一になって後輩3人にもいい思いをさせてあげたい。」
男子舵手付きフォア
角南淳(法4=関西)
「やっとここまで来たかという感じ。優勝を狙ってやってきた。不安もあったが、予定通り大舞台に立てた。予選は思うようにタイムが出せず、ビデオで研究しイメージをした。敗者復活でイメージが統一できた。今日はそんな良くないが敗者復活があって良かった。決勝まで来ると相手はみんな強いが、最初から出し切る。一回出し切って中盤押し続け、相手を見ながら力強いこぎをしたい。日大は意識しているが、一番の敵は自分なので自分に勝つ。自分たちのレースをすれば結果はついてくる。優勝することがチームへの一番の恩返しだが、貢献することよりまずは自分たちに集中したい。1年前から365日この日のために何百、何千時間も練習してきた中で、レースはたった6分間なので腕がちぎれるまでクルーが一つになって頑張りたい」
男子舵手なしクォドルプル
栗山
「余裕をもってこげたけど。監督、コーチからはまだまだ指摘される部分はあった。今日はあまりうまくいかない部分はあったけどそれでも日大と2秒差なので全然いけると思う。全体としては今日試合に出たクルーは全部決勝に行ってほしかったけど終わったことはしょうがない。日大は1枚上手ではあるけど、今年の明治なら十分射程圏内にあると思う。ずっと総合2位の明治と言われ悔しい思いをしてきた。明日はチーム一丸となって優勝を取りにいく」
女子シングルスカル
久保
「去年は同じ種目に出て、準決勝で負けてチームに点が入らず悔しい思いをした。今年は準決勝の壁を超えてやろうという気持ちで去年のインカレ後からモチベーションを上げてきた。準決勝では絶対負けられないと自分を追い込んで臨んだ。去年よりよくなったことは、フォームだと思う。コーチからも確実にフォームがよくなったと言われて、自信につながった。やはり去年と同じでは勝てないので、どこがだめだったかを考えて改善してきた。一番の課題はスタート500mで出ること。去年はスタートがうまくいかなかった。今らトップタイムが出ているわけではないが、落ち着いてスタートをきれるようになった。ただ、冬あたりからパワーが欠けてしまったが、今更どうしようもないことなので、体の使い方でどうにかしようと考えてやってきた。特に股関節の動きに重点をおいている。キャッチで水をつかむために体幹まわりをうまく使うことを意識している。
合宿前からフォームが少しずつよくなってきていて、それが合宿でかたまったかなという印象。私は体が小さいし、背も体重もないがパワフルに大きくこぎたい。去年の合宿での反省をふまえてメニューを練って練習した。レートが少し高いところでどう意識してやればよいかなどを考えた。また、女子ペアの艇と並べてこいだのは、新鮮でいい練習になったと思う。
普段はひとりでやるメニューが多いので、それが粘りにつながっていると思う。長距離を何本もひとりでこぐメニューはきついがレースにつながる内容だった。決勝は、残っている艇の中で4番目のタイムということもあって厳しいレースになると思う。この一年を通してやってきたことを発揮してメダルが取れるように頑張りたい」
女子舵手なしペア
今井智子(商4=美方)
「(なしペアは)1年生の時、優勝している。その時は先輩と組んで、優勝でバトンを渡してもらった。決勝の一番最初の種目なので、勝って明治に流れをつくりたい。夏しか乗らない種目だし、最初乗った時は大丈夫かなという気持ちもあった。大久保の練習に対する姿勢も知っていたので、できるしやらないとと思った。合宿のちょっと前まではあまりよくなかった。普段は2本のオールを1本相方に預けるので、バランスも悪くなるし、信頼を持っていないと。合宿はボートだけに集中できる環境で、相方と向き合うことができた。(大久保は)元気がよくて、明るい。全体練習でも声を出して盛り上げたり、1年生らしいフレッシュ感みたいなものがあった。きつくなった時でも、盛り上げてくれるような選手だと思う。いい子ですよ(笑)予選でもきつくなった時があったが、相方ならきっとあげてくれると思えたから、がんばれた。1年4年で、私はこれが最後だという気持ちがあるし、向こうは一緒に勝ちたいってと思ってくれてるだろうし、気持ちは同じ分だけ持ってると思う。最初のクルーで優勝して、明治に流れを持ってくる。そのためには楽なレースはできないけど、相方を信じて最後まで攻め続けます」
女子舵手付きクォドルプル
赤津
「予選では第2クォーターでスピードが落ちたので、今日は第2クォーターでスパートを試した。第1クォーターから第2クォーターまでの入りが良くなって落ちも減ったので、決勝前に確認できて良かった。だが、あまり余裕がなく軽いところで流してこげなかったので、今日の反省をしっかりして決勝につなげたい。早大、富山国際大にタイムでは負けているが、明日並んでみなければ何も分からない。女子全体としては、総合優勝のためには全艇が決勝にいかなければ厳しかった。全種目で1位になるしかない状況だが、可能性はゼロではない。決勝は7分間に4年間を詰め込む。信頼しているメンバーで死ぬ気でやると約束しているのでやるしかない。すべてを出し切る。怖くはない。最後は楽しむクルーが勝つと思う。500mでトップを取って死守する。追い込むのは難しいが、明日は意識がなくなるまでこぐ 」
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