
男子は前田が優勝 女子は深澤が3位/関東学生個人選手権
[男子]
明大男子史上初のレッドバッジアーチャーの誕生だ!前田悠帆(法2=東福岡)が合計1300点で、2年生のうちの目標だったというレッドバッジ獲得を達成した。最初の90mでは360点中312点と、2位の選手と10点以上の差をつけ好スタートを切った。その後も1位という状況に「重圧があった」(前田)というものの、崩れることなく安定して高得点を連発、見事1位に輝いた。前田がアーチェリーを始めたのは大学から。着実に実力を伸ばし、競技を始めて2年目で関東の頂点に立った。9月に行われるインカレでは「1300点以上を取ることが目標」(前田)とさらに上を目指す。
中村和音(理工4=森村学園)は「大きく射てるように心掛けたら、思った以上に射てるようになった」と伸び伸びとプレーすることができ、12位へ食い込んだ。インカレへ向けて「70mがカギとなってくるので精度を高めたい」(中村和)と早くもやるべきことを明確にし、今から調整を図る。
しかし、朝から容赦なく照りつける太陽に「暑さでスタミナが無くなってしまった」(佐山陽亮・法3=京華)と、慣れないコンディションの中での射に苦戦した選手も多かった。
[女子]
女子はエースの深澤が3位に入る好成績を残した。深澤は連日の猛暑の中での連戦でも安定した射を見せ、総合1279点という得点で上位には食い込んだ。しかし「1300点を目標にしていたので、悔しい」(深澤)と話すように、本人には満足のいく結果ではなかったようだ。
また、出場した3人の3年生の感想はそれぞれ異なるものとなった。中村彩(商3=越ケ谷)はずっと調子が上がらないまま今大会を迎えたが、本選では予選の順位を更に落とし悔しさをあらわにした。一方、70m、60m、50m、30mを射つシングルの形式の大会が初だったという松坂茉莉(国際3=神奈川県立多摩)は満足感を口にした。1100点も超え、課題もつかめた。また、同じく初シングルだった西川夏未(理工3=神大附)は、風の影響もあり予選より点数が下がった。それでも「決めていた目標に届かなかったので、次に頑張りたい」と次を見据えた。出場した女子の4人の選手はそれぞれ更なるレベルアップに向け、決意を新たにした。
[板橋洋子・本永雅敬]
試合後のコメント
[男子]
中村和
「久しぶりに1250点を超えたので、にやにやしてます。とりあえず安心していますね。50mと70mはいまだに分からない部分が大きくて、90mは290点。最初はびびってたが、真ん中くらいからそれを思い出して射てるようになりました。これからは70m、50mともに点数を上げられるようにインカレへ向けて調整していきたいです。特にインカレで予選を通った場合は70mがカギとなってくるので精度を高めたいです。この一週間は、とにかく射ち込みました。自信を持って臨めるように調整しました。大きく射てるように心掛けたら、思った以上に射てるようになりました。ここからインカレまでの1カ月間は70mが重要だと思っているので、研究との兼ね合いも考えながら、思いっきり練習できるようにしたいです。毎回決勝トーナメントに入ると、緊張してしまって当たらないです。1回戦でいいから勝ちたいです。勝ちを味わいたい。でも目標は変わらず、優勝です」
太田俊(理工3=明大明治)
「今回は30mが全然駄目で、70mでもこけてしまいました。原因としては体力不足が挙げられます。この暑さで長時間やったことがなかったので。本選出場が決まってからは長距離の練習をしました。90mのときに引き戻しのミスを5本くらいしてしまい、それがなかったら1200点を越えられたかもしれないです。30mでは久しぶりにひどい点を出してしまいました。夏合宿で2年生を育てつつ、体力をつけたいと思いました。また今回は狙いすぎて力んでしまうことが多かったです。しかし50mで300点を切らないようになってきたのは収穫です。次のインカレフィールドは比較的得意なので、優勝を狙っていきたいです」
佐山
「長距離の練習不足が目立ってしまいました。短距離では点を出せて、予選より良かったけれど、暑さでスタミナが無くなってしまいました。予選が終わったあとは90、70mを射って、感覚をつかむようにしました。しかし試合では練習のときとは違って解放感などがありました。1100点を目標にしていたけれど、長距離が悪くて達成はできませんでした。今後は長距離、特に70mの練習をして点数を伸ばしたいです。また、今回は悪いところが目立ってしまいました。他大の人がいる中で射るなかで自分のペースでできるようにしていきたいです」
細谷亮介(理工3=富山中部)
「今日の結果には反省点が多いです。最初体の動きが悪くて、緊張しているせいかなと思ったのですが、緊張が解けても体がうまく動かなかったです。予選のときからそうなのですが、コンディションが良くなかったです。気持ちが切れたところもありました」
伊藤達也(情コミ2=県立船橋)
「シングルは久しぶりで、出だしが良かったので、今日はいけるかなと期待しましたが、途中の70mから崩れてしまいました。それでも、30mで持ち直しました。崩れてしまったのは集中力が持たなかったからです。これからは、集中力が切れないようにすること、70mと90mの強化を重点的にやっていきたいです」
前田
「今日は目標だった1300点以上を取ることができて、良かったです。2年生のうちに1300点以上を取ってレッドバッジを取ることが目標だったので、達成できて嬉しいです。特に90mは日本トップレベルの成績を残すことができました。途中で自分が1位にいるということは分かっていて、重圧がありました。今日はいろいろと新しいことを試して、それがはまりました。次回から1300点以上を取るプレッシャーがなくなりますが、インカレでは1300点以上を取ることが目標です」
増田圭祐(商2=長野日大)
「思うように射てなかったです。イメージしていたのと違って、うまく体が動かなかったです。昨日までの調子と違ったので、また練習を探していくしかないです。夏は、明治は練習でロングを射つ機会が少ないので、ロング中心で練習していこうと思っています。リーグ戦までに仕上げられればな、と。メンバー入りは当然として、みんなを王座へ導けるくらいの点数が出せるように挑戦していきたいです」
[女子]
深澤
「前日の調子が本当に良かったのでいけると思ったのですが、本番では思うようにいかなくて悔しいです。目標の1300点にも届かず、満足のいく結果ではありませんでした。大会が続きますが、次の大会では気持ちよく自信を持って射つことを心掛けたいです」
中村彩
「今日は予選より順位も点数も落ちてしまって、悔しいです。予選から射ち方が良くないです。今日の結果は悔しいですが、今の調子を考えると妥当だと思います。ずっと調子が悪いですが、射ち方に自信がないというメンタル的な不調が大きいです。インカレ出場は厳しいと思います。これからは射ち方に自信を持てるように練習を重ねたいです」
西川
「初めてのシングルで、正直本選に出られると思っていませんでした。本選出場が決まってから練習の3日間では、70、60mを射るようにしました。長距離は久しぶりで、どれだけミスを減らせるかを重視して臨みました。結局何度もミスをしてしまったけれど、全部的に当てることができたのでよかったです。また決めていた目標にも届かなかったので、次に頑張りたいです。風で手元が持っていかれることがあり、30mは特にぶれてしまい、予選より点数が下がってしまった。また弓具管理ができていない部分があったので、今度チームでやるチューニングのときに意識して、弓具から改善していきたいです」
松坂
「シングル70m、60m、50m、30m、というシングルの形式は初めてだったので、大会を楽しむことを心掛けました。練習の時は調子が良くなかったのですが、結果的にギリギリでしたが1100点を超えられたのは良かったと思います。どのように射てばいいかは分かっているので、あとは集中力がいかに続けられるかだと思います。これからはショートハーフがメインになっていきますが、600点以上をコンスタントに出せるようにしていきたいです」
関連記事
RELATED ENTRIES