
男子主将特集 最後のインカレに懸ける栗山主将の思い
第4回は主将の栗山卓也(法4=浜松湖南)を特集します。高校時代から日本一を経験し大学入学後も常に活躍し続けてきた栗山。今年は主将として、部の目標である男女でインカレ総合優勝のために努力を続けている。最後のインカレに挑む栗山に迫った。
圧倒的な実力で部を引っ張るエースだ。高2で日本一に、高校3年次にはインターハイでシングルスカル優勝を果たすなど大学入学前からボート界では一目置かれる存在であった。
大学入学直後は苦しんだ。1年生からインカレ出場クルーに乗るも、4年生とうまくいかず一時は「ノイローゼみたいになってやる気をなくしてしまった」。元々の実力もあり「練習をあまりしなくても結果は出ていた」ためにオフ期間はだらけて練習もあまりしなかった。しかし栗山の意識を大きく変える出来事が起きる。U23の代表選考合宿で完敗。「こんなレベルがあるのかと思った。もっとやらなくてはと思った」。以後、自分のレベルに満足せず常に上を目指すようになった。
その結果はすぐに出る。2年次の軽量級選手権で王者・日大や社会人を破り日本一に。「インターハイ優勝よりうれしかった。減量は苦しかったけど、勝った瞬間に先輩と抱き合った時はやってきてよかったと思えた」。大学で初の日本一は今でも栗山の練習へのモチベーションとなっている。
昨年の9月、全日本が終わると主将に就任。しかしここで栗山は大きく悩む。「主将って何だろうって。部全体で成績はなかなか出ないしうまくまとめられない」そればかりを考えていた。それでもОBのアドバイスを受け「俺はボートで結果を出してきたから主将になった。自分らしさを出してうまくまとめるんじゃなくて引っ張っていこう」と吹っ切れた。
栗山はチーム全体での意識改革にも取り組んだ。インカレ総合優勝のためには「全員が自発的に考えるようにならなくては駄目だ」と思い下級生にもどんどん自分で動く姿勢を求めた。始めはうまくいかなかったものの、先日のミーティングでは1年生から意見が出て「すごくうれしかった。チームにも変化が見え始めてきていると感じられた」。チーム全体がまとまれるように、インカレ総合優勝と書かれた幕を張り出し士気を高め、大会前には全員で円陣になって「やっぱり明治がナンバー1」と言う取り組みも始めた。
インカレまであとわずか。「もうやるしかないだろうって感じ。毎年2位で悔しい思いをしてきた。個人としては圧倒的な勝利での1位を狙う
と力強く宣言した。将来の目標は「日本代表になってオリンピックで金メダルを取る」ことと話す栗山の最後のインカレでの躍動に期待だ。
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