ルーキー特集(2)
今年も端艇部の夏がやってきました! 全国のクルーが戸田に集結し、8月22日~25日までボートのインカレが開催されます。明大端艇部の目標は男女総合優勝。悲願達成へ、選手たちは日々こいでいます。そんな端艇部を明スポは今年もWEB企画を通して盛り上げていきたいと思います。8回にわたる端艇部特集を、ぜひご覧になってください!
2回目は、今年度明大端艇部に入部した注目のルーキーの2人を取り上げます。今までのボート人生や今後の目標などを語っていただきました。いずれ部の中心となるであろう彼らの今後の活躍に期待です!
濱口稜(政経1=法政二)
異色のルーキーが明大端艇部の門を叩いた。中学まではサッカー少年だった濱口。高校入学後は「バイトをして適当に過ごすつもりだった」という。しかし、当時担任だったボート部の顧問から体格の良さを買われ熱心に勧誘を受け、半ば無理やりに入部。ボートの世界に飛び込んだ。
明大は強豪校出身者が多いが、濱口の高校は全国大会とは縁のない弱小校だった。ボートに乗るのは週に1回のみで、普段は陸上でトレーニングを行った。2週間に1度コーチに指導を受けたが、それ以外は自分で練習メニューを決め、独学でボートを勉強したという。他の部員たちの意識も低く、決して恵まれた環境とはいえない。それでも濱口は「他の部員のことも考えず、突っ走っていた」と地道に努力を重ね、高校3年次にシングルスカルでインターハイに出場するまでに成長した。
そして迎えたインターハイで転機が訪れる。予選を全体3位で通過したものの、準々決勝でミスを犯し敗退。当初は大学でボートを続けるつもりはなかったが「ここでは辞められない」と競技継続を決意した。法政大学の付属高校ということもあり、法大へ進学するのが一般的だが、あえて明大に進学。「強い明治でボートがしたかった」と語る眼差しからは意志の強さがうかがえる。
明大入学後は劇的に環境が変化した。寮生活や早朝に起きて朝練習など、濱口にはこれまで経験がなく、つらいこともあるという。それでもボートに集中できる環境の中で多くのものを得ている。特に毎日ボートをこぐことの大事さを感じたという。また、これまでは技術的な指導をほとんど受けておらず「力で押してこいでいた」と言うが、コーチや先輩からの指導やアドバイスで「漕ぎが1から100変わった」と自他ともに成長を感じている。
大学初の公式戦となるインカレには舵手付きペアで出場する。高校時代はシングルスでの出場がほとんどで人に合わせる機会がなかったが、今ではクルーボートの良さを実感し、楽しさを覚えている。「優勝しか考えていない」と頼もしい。
現在1年ながら部内一のエルゴの成績を持ち、周囲も認めるポテンシャルを秘めている。「挫折も勝てば過程になる。インターハイの失敗もそうなればいい。ポテンシャルで終わらせない」と力強く話すルーキーの今後の成長が楽しみだ。
異色のルーキーが明大端艇部の門を叩いた。中学まではサッカー少年だった濱口。高校入学後は「バイトをして適当に過ごすつもりだった」という。しかし、当時担任だったボート部の顧問から体格の良さを買われ熱心に勧誘を受け、半ば無理やりに入部。ボートの世界に飛び込んだ。
明大は強豪校出身者が多いが、濱口の高校は全国大会とは縁のない弱小校だった。ボートに乗るのは週に1回のみで、普段は陸上でトレーニングを行った。2週間に1度コーチに指導を受けたが、それ以外は自分で練習メニューを決め、独学でボートを勉強したという。他の部員たちの意識も低く、決して恵まれた環境とはいえない。それでも濱口は「他の部員のことも考えず、突っ走っていた」と地道に努力を重ね、高校3年次にシングルスカルでインターハイに出場するまでに成長した。
そして迎えたインターハイで転機が訪れる。予選を全体3位で通過したものの、準々決勝でミスを犯し敗退。当初は大学でボートを続けるつもりはなかったが「ここでは辞められない」と競技継続を決意した。法政大学の付属高校ということもあり、法大へ進学するのが一般的だが、あえて明大に進学。「強い明治でボートがしたかった」と語る眼差しからは意志の強さがうかがえる。
明大入学後は劇的に環境が変化した。寮生活や早朝に起きて朝練習など、濱口にはこれまで経験がなく、つらいこともあるという。それでもボートに集中できる環境の中で多くのものを得ている。特に毎日ボートをこぐことの大事さを感じたという。また、これまでは技術的な指導をほとんど受けておらず「力で押してこいでいた」と言うが、コーチや先輩からの指導やアドバイスで「漕ぎが1から100変わった」と自他ともに成長を感じている。
大学初の公式戦となるインカレには舵手付きペアで出場する。高校時代はシングルスでの出場がほとんどで人に合わせる機会がなかったが、今ではクルーボートの良さを実感し、楽しさを覚えている。「優勝しか考えていない」と頼もしい。
現在1年ながら部内一のエルゴの成績を持ち、周囲も認めるポテンシャルを秘めている。「挫折も勝てば過程になる。インターハイの失敗もそうなればいい。ポテンシャルで終わらせない」と力強く話すルーキーの今後の成長が楽しみだ。
大久保早紀(営1=熊本学園大付)
インターハイ舵手付きクォドルプル連覇という輝かしい実績をもつ大久保。ボートを始めたのは中学校の担任の誘いがきっかけだった。「思ったより練習がハードで、ご飯が食べられないくらい疲れた日もありました」と振り返るように、きつい日々が続いたが、先輩やトレーナーなど周りの人々の支えによって着々と力をつけていった。
分岐点となったのは高校2年生次の九州大会。0秒08差で敗北を喫し、時計や敵を意識するようになった。練習の段階から、試合で勝つために必要なことを積極的に考え、取り入れていくようになったという。「あのときを思い出せ、負けていいのか、と敵を意識したコールを入れるときもありました」。悔しかった経験は今も大久保の糧となっている。
つらい時期もあった。高校3年次のインターハイ前にクルーのモチベーションが下がってしまい、どうしたら元に戻せるか悩む日々が続いた。大久保は「自分たちも精神的に追い込まれていたし、でも弱さを後輩に見せたくなかったし、もうどうしていいか分からなかった。良くなるまでは本当にきつかった」と振り返る。しかしその後話し合い、なんとかモチベーションを高め、結果を残すことができた大変なことにぶつかっても頑張れば結果はついてくると実感できた経験だった。
明大に入った理由は、かつて一緒に乗っていた中村めい(文2=熊本学園大付)がいるという安心感と、強いチームで自分がどこまでいけるか試してみたいという思いがあったからだという。大学での目標は「この人と乗れば勝てる」と周りから思われる主力選手になること。大久保の戦いは続く。
インカレは女子舵手なしペアで出場する。クルーは大久保が尊敬する今井智子(商4=美方)。「4年生と乗らせてもらうことには怖さもありますが、先輩にとっては最後の年なので何としても優勝しないと。私が智子さん(今井)を引っ張っていくくらいの気持ちで練習していきたい」と語る。女子舵手なしペアはインカレで行われる競技の中で、1番最初に行われる競技だ。勝ってチームに勢いをつけて自分の役割を果たせるか。怖いもの知らずの1年生だが、懸かる期待は大きい。思い切り力を発揮すれば、目標とするインカレ総合優勝に貢献できるだろう。決戦の日は近い。大久保の挑戦は始まっている。
分岐点となったのは高校2年生次の九州大会。0秒08差で敗北を喫し、時計や敵を意識するようになった。練習の段階から、試合で勝つために必要なことを積極的に考え、取り入れていくようになったという。「あのときを思い出せ、負けていいのか、と敵を意識したコールを入れるときもありました」。悔しかった経験は今も大久保の糧となっている。
つらい時期もあった。高校3年次のインターハイ前にクルーのモチベーションが下がってしまい、どうしたら元に戻せるか悩む日々が続いた。大久保は「自分たちも精神的に追い込まれていたし、でも弱さを後輩に見せたくなかったし、もうどうしていいか分からなかった。良くなるまでは本当にきつかった」と振り返る。しかしその後話し合い、なんとかモチベーションを高め、結果を残すことができた大変なことにぶつかっても頑張れば結果はついてくると実感できた経験だった。
明大に入った理由は、かつて一緒に乗っていた中村めい(文2=熊本学園大付)がいるという安心感と、強いチームで自分がどこまでいけるか試してみたいという思いがあったからだという。大学での目標は「この人と乗れば勝てる」と周りから思われる主力選手になること。大久保の戦いは続く。
インカレは女子舵手なしペアで出場する。クルーは大久保が尊敬する今井智子(商4=美方)。「4年生と乗らせてもらうことには怖さもありますが、先輩にとっては最後の年なので何としても優勝しないと。私が智子さん(今井)を引っ張っていくくらいの気持ちで練習していきたい」と語る。女子舵手なしペアはインカレで行われる競技の中で、1番最初に行われる競技だ。勝ってチームに勢いをつけて自分の役割を果たせるか。怖いもの知らずの1年生だが、懸かる期待は大きい。思い切り力を発揮すれば、目標とするインカレ総合優勝に貢献できるだろう。決戦の日は近い。大久保の挑戦は始まっている。
関連記事
RELATED ENTRIES