ルーキー特集(1)

2013.08.02
 今年も端艇部の夏がやってきました! 全国のクルーが戸田に集結し、8月22日~25日までボートのインカレが開催されます。明大端艇部の目標は男女総合優勝。悲願達成へ、選手たちは日々漕いでいます。そんな端艇部を明スポは今年もWEB企画を通して盛り上げていきたいと思います。8回にわたる端艇部特集を、ぜひご覧になってください!

 1回目は、今年度明大端艇部に入部した注目のルーキーの2人を取り上げます。今までのボート人生や今後の目標などを語っていただきました。いずれ部の中心となるであろう彼らの今後の活躍に期待です!

櫻井克茂(法1=加茂)
 実績十分のルーキーが加入した。ボートを始めたのは中学から。きっかけは「物珍しさ」だった。中学校の真横に漕艇場があり、最初は遊び感覚だったという。「初めてボートに乗った時は全くバランスが取れなかったが、面白さがあった」と話す。精神面、競技面ともに進化を感じることができたため、高校でも続けることを決意した。
 進学したのは全国優勝経験もある強豪の加茂高校。練習は中学のころと比にならなかった。毎日20㎞漕ぐハードな練習で、1年次は何度も辞めようと考えた。また、サボり癖があり、試合に出してもらえなかったこともあったという。しかし2年の夏に心を改めた。それからはハードな練習に耐え、3年次には舵手付きクォドルプルで全国選抜優勝、インターハイ2位の成績を収めるまでに成長した。国体では高校単独チームではなく岐阜県勢として他校の選手とともにクルーを組み「勝てると思った」が、慢心があったという。決勝で惜しくも敗れ2位に終わった。しかしそれが「またこのメンバーでこぎたい。もっと頑張ろうと思った」と今の櫻井につながっている。
 「他大より圧倒的に雰囲気が良く、先輩から話を聞いて決めた」と明大端艇部を選んだ。先輩にアドバイスをもらえるようになったが、これは高校時代にはなかったことだ。また、上級生中心のクルーに乗ってもやりにくさを感じず、先輩との話し合いでも自ら意見を出す。「日立明三大学レガッタあたりから信頼関係がある」と充実感をうかがわせる。
 一方で練習の質、量がともに上がり、最初はついていけずに先輩に迷惑をかけることもあった。課題は後半の弱さ。高校よりも距離は伸び、大学では2000mのレースが主となる。「体力の差を埋めたい」と冷静に自らを分析する。
 インカレにはダブルスカルで出場する。大学入学後、シングルスカルで出場したお花見レガッタで優勝、舵手つきクォドルプルで出場した全日本軽量級選手権で2位と好成績を残し、経験も積んでいる。「優勝する。自信はある」ときっぱり口にした。
 大学4年間の目標に「自分たちが最上級生になった時に、インカレ男女総合優勝を成し遂げたい」と掲げる。明大端艇部の未来を担うであろうルーキーに注目したい。
中尾真琳(農1=熊本学園大付)
 ボートを始めたのは高校から。小学校でバスケ、中学校で卓球をしてきた経験から、高校では何か違うことがしたいと入部したのがきっかけだった。中尾の母校である熊本学園大付高は強豪であったため「きつかったら辞めてもいい」そんな気持ちで始めたボートだったが、日々練習するにつれて結果はついてくるようになった。高校2年次のインターハイでは女子舵手付きクォドルプルで優勝。その前のレースで負けたチームメイトの思いを乗せて精一杯笑顔でこいだレースだった。その後も国体で準優勝など、好成績を収めていった。
 明大端艇部への入部を決めた理由は、同じ高校の先輩の存在や、他大やナショナルチームと同じコースでの練習が可能であることなど、強くなる上でいい環境だと思ったからだという。大学での目標は「この人に任せたら大丈夫」と思われる選手になること。今後の中尾の活躍に期待したい。
 また、入部当初は初めての寮生活に戸惑いもあった。配膳や掃除で怒られることもあった。徐々に「先輩方は本当に自分でよく考えている。ミーティングのレベルも高校とは全然違う」と尊敬できる先輩たちと接していくうちに生活面への意識が変わっていった。
 それは競技への姿勢にもつながっていった。練習後のクールダウンやストレッチ、アイシングをしっかりやるようになった。4年生のために、明大のために。「基礎をしっかりと、最後まで粘って勝ちたい」。インカレに向けて気持ちは固まっている。有山裕美子(文1=浦和一女)と出場する女子ダブルスカルでは中尾らしい笑顔の漕ぎで勝利を手にしてほしい。