
好成績を収め、インカレに向け手応えをつかむ/東日本選手権
男子舵手なしクォドルプルはスタートから先頭に立つと、トップを譲ることなくそのままゴール。スタートで前に出るというプラン通りにスタートダッシュに成功し、練習の成果を発揮した。「絶対に勝たないといけないレース」(栗山卓也主将・法4=浜松湖南)で力強い漕ぎを見せたが、「相手をもっと突き放したかった」(栗山)と満足はしていない。「中盤からラストにかけて、もっとピッチを上げていくことが課題」(栗山)と冷静に振り返った。
男子舵手付きフォアは力を出し切れず2位に終わった。「予選で勝った相手に負けてしまったので、そこが一番悔しい」(斉藤大樹・文4=熊本学園大付)。強風にうまく対応できず、持ち味の中盤以降も伸びを欠いた。どんなコンディションでも100%のパフォーマンスをすること、腕の力を使わず体重を使って楽に艇を進ませることが課題として残る。それでも「課題をインカレまでに1日でも早く修正したい」(斉藤)と気持ちは既にインカレへ向いている。
女子舵手付きクォドルプルは力の差を見せつけた。メンバーを入れ替えて組んだ初めてのクルーだったが、2位の艇に大差をつけ圧勝。「スタートがすごく得意なクルー」(赤津杏奈主将・政経4=小松川)というように、大会前はスタートに特化して練習を行った。レースでは500mまでの設定タイムをクリアし、インカレでライバルとなる早大にも勝てる好タイムでゴールした。「ベストタイムを出すことができたのでやりきった感がある」(赤津)とインカレに向け手応えをつかんだようだ。
レース後、「優勝したクルーが少ない。ここからクルーごとに危機感を感じてやっていくしかない」(栗山)、「チーム全体としてはライバルの早大がいないのに2位の艇があるので、まだまだ優勝とかは言っていられないと思う。インカレで優勝するには全ての種目で1、2位以内に入らないといけない」(赤津)と男女の両主将は部員に奮起を促した。インカレまで1カ月弱という残された時間の中で、今回のレースで得られた収穫、見つかった課題をどこまで自分たちの力にできるか。部員たちは「インカレ総合優勝」と口をそろえ、チームには一体感が生まれている。真夏のレースでの躍動を期待したい。
[坂本寛人]
試合後のコメント
角南淳(法4=関西・男子舵手なしフォアクルー)
「スタートでは3番だったが、こういう日大のいない試合でスタートが3位だったということはふがいない。次は何が何でもトップを取りたい。今回は大会に向けての調子は良くなかったし、苦しい展開を予想していたけど、中盤から押していけば遅れは取り戻せると思っていた。今回はラストを上げていく感じは良かったと思う。中盤から上げていくのはできなかったが、最後上げていくことができたのは褒めてもいいポイントだったかなと思う。今回はインカレの選考が懸かっていて、とにかく1000mを意識して練習した。1000mをひたすらこぐ練習をする中で、500~1000mまでの追い上げが良くなったと思う。遅れも取り返せることが分かったという点で精神的にも得るものがあった。課題と感じたのは、パワーの面が弱いこと。テクニックに頼りすぎているところがあって、力で押すということがまだ弱い。力を100%出した上でテクニックに移行することを大事にしていきたい。今日は1位にはなったけど、ほかの艇を引き離すことをやっていかないといけない。現在から逆算してやるべきことをやっていく。1日も休んでいる暇はないと思う。インカレでは絶対優勝したい。自信を持って優勝できるといえるクルーになりつつあると感じている。お互い意見を言い合ってやっていきたい」
斉藤(男子舵手付きフォアクルー)
「3週間の教育実習から帰ってきて、クルーでこぎ始めたのが火曜からだったので、こぎ慣れてないのが今日の風が強いコンディションの中で、結果に表れてしまった。予選では勝った相手に負けてしまったので、そこが一番悔しい。予選のパフォーマンスでこげていたら、決勝でも勝てていたと思う。あとはインカレまでにこのクルーでどんなコンディションでも100%のパフォーマンスができるような練習を重ねていきたい。スタート500mで差をつけ、逃げ切るレースプランだったが、風に煽られスピードに乗り切れず、持ち味の中盤も伸ばしなか切れなかったのが現状なので、やはり満足いく結果ではない。クルー全員で自分の体重を使って船を楽に進ませることを課題としてやってきたが、コンディションが悪いと腕の力を使ってしまってばててしまったので、そこをインカレまでに1日でも早く修正してやっていきたい。自分自身の癖として、どうしても速くこぐと腕が力んでしまって船の動きを邪魔してしまうので、個人的にはそれを無くしたい。クルーとしては雰囲気良く、上級生が主体となってやっていきたい。今回は明大の全クルーが決勝に行き、何クルーも優勝している中で自分たちは2位になったのは悔しいが、どのクルーも1番を取ろうという気持ちは出てきているので、このモチベーションをもっと上げてインカレで総合優勝を達成できるよう男女共やっていきたい」
栗山(男子舵手なしクォドルプルクルー)
「今日は絶対勝たないといけないレースだったので、勝てたのは良かったが、内容があまり良くないので、そこを修正してインカレにつなげていければいいと思う。スタートからトップに立って、そのままの流れで1番でゴールするというレースプラン通りにレースができたので、今まで練習してきた成果が出たので良かった。ただ、スタートで出た後、相手をもっと突き放していけなかったので、そこが反省点。また、ラストでピッチを上げて、さらに離していくということができなかったのでそこがもう1つの課題だと思う。今回はあまり強いチームが出てなかったが、優勝したクルーが少なかったので、チームとしては悪くはないがあまり良くない。ここからクルーごとに危機感を感じてやっていくしかない。まだまだ改善する点はあるので、そこを各クルーが自覚してどう直していくかがインカレにつながると思う。部全体としては、雰囲気を良くし、モチベーションを高めれば、いい練習ができると思うので、まずは各クルーがインカレに本気で向かわなければならない。4年生として最後のインカレで、1番大きな目標なので、もうやるしかない。優勝以外考えられない。今の状態を考えつつ、一人一人が気持ちを切り替えて頑張りたい」
吉岡慧(商4=若狭・男子舵手付きクォドルプルクルー)
「今日はスタートでは昨日勝った相手に出られてしまった。まだうまく実力が発揮できなかったと思う。レース中盤ではこぎがかみ合わずにばらばらになってしまった。直そうとしたけど、うまく波に乗ることができなかった。練習ではそんなことはなかったが、今日は風があって、いらないところに力が入ってしまった。今後はメンバーの意識を統一していくのが課題。あと上半身だけではなくて、下半身も使ってこいでいきたい。とにかく練習あるのみ。このクルーは一度波に乗るといいサイクルに乗れるのがいいところだと思っていてそれをインカレにもつなげたい。このクルーはまだ組んでから1週間も経っていなくて、まだまだ可能性のあるクルーだと思っている。この大会はインカレへの通過点と捉えているし、長期的に見てもまだまだ可能性はある。自分自身2、3年のインカレでどっちも日大に負けて準優勝だった。今年こそは日大に勝ちたい」
赤津(女子舵手付きクォドルプルクルー)
「今回は勝って当たり前の試合だったし、今の時点でのレベルを測るためのものと捉えていた。だから、500mまでのタイム設定があって、早大と並べても勝てるタイムを目標に練習してきた。今回は追い込んでタイムをクリアすることができたし、ベストタイムを出すことができたのでやり切った感がある。今回は1000mだけど、2000mでも早大に勝てるタイムを達成することができたので、それはクルーを褒めてあげたいというか、いいイメージがつかめたと思う。今回このクルーは初めて組むクルーだけど、スタートが凄く得意なクルー。軽量級で500mまでの大切さを感じて、500mまで1分45秒を切れるかというのが付きクォの一つのヤマだが、それを目標にスタートに特化して練習してきた。インカレ本番はあそこからまだ1000mあると思うと、今日のタイムは出せないと思う。どれだけ楽にシンプルにこげるか。リズムを大切にしていきたい。このクルーは練習がすごく楽しい。最初は4年生2人で圧迫したくないとは思っていたけど、みんな積極的に声を出して行けるメンバーだった。チーム全体としてはライバルの早大がいないのに2位の艇があるので、まだまだ優勝とかは言ってられないと思う。インカレで優勝するには全ての種目で1、2位以内に入らないといけない。全クルーで戦う心構えがないと勝てないと感じる。やはりインカレ総合優勝が目標。角監督には考えてやればできると言われるし、私自身そう思っている。徹底的に考えて実践していくことを大切にしたい」
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