
橋口、上田、安田が全日本ジュニアの出場権を獲得/東京都ジュニア体重別選手権
本領を発揮した。66kg級に出場した橋口は「緊張していたのとアップ不足」と振り返るように、初戦は判定にまでもつれる勝利。その後も動きに精彩を欠き、勝ちはするものの思い通りに勝ち切ることは出来なかった。しかし、準決勝進出で全日本ジュニア出場が決まり硬さがとれた。「気楽にのびのびとできた」(橋口)と、準決勝では開始15秒で得意の袖釣り込み腰が決まり一本勝ち。決勝でも袖釣り込み腰で技ありを奪い優勝を決めた。
悔しさが残った。100kg超級に出場した上田は順調に勝利を重ね決勝に出場。しかし、「決勝では足りないものが多すぎた」(猿渡琢海監督)となかなか技をかけることができず敗戦。昨年のこの大会では5位、今年は準優勝と成績自体は上がった。だが、優勝できなかったことは反省材料となった。
成長著しい。100kg級に出場した安田も勝ち進む。強い相手にも臆することなく自分の柔道を貫いた。決勝で敗れ優勝を逃すも「決勝まで自分の柔道ができて、自信になったはず」と猿渡監督は安田へ期待を寄せた。
3人以外の選手は全日本ジュニア出場とはならなかった。「(他の選手は)試合に対する心構えがなってない。全階級で優勝が目指せたはず」(猿渡監督)。いい結果を出すことのできなかった選手に対しては厳しい評価を下した。今大会の反省を糧に夏の練習に励む。
[森光史]
試合後のコメント
猿渡監督
「(安田について)決勝までに、強い2人を倒していて、成長著しい。決勝まで自分の柔道ができて、自信になったはず。何が足りないか、今日わかった部分もあるはずなので、それを自分のものにしていけたら。(足りないものは)必殺技。自分の形を作るのはできるようになった。組み方が上達してきている。あとは、これなら投げられるという一本技を身に付けていければ。内股、大外刈が得意なので、強化してほしい。(橋口について)先週団体戦に出ていて、体調管理が難しかったはず。減量も大変そうだったし、ハードな条件の中で勝てたのは持っている力の高さ。実績もあって、プレッシャーのかかる中、自分の柔道スタイルを貫いた。対大学生の自信もついたはず。全日本ジュニアを優勝して、世界ジュニアでどこまで戦えるか。初戦はばたついていた。相手に研究されていたし。今日の課題を克服して、進化していければ。(上田は)順調に決勝まで進んだ。あいつには足りないものを補う力があるが、決勝では足りないものが多すぎた。その結果の2位。組みをしっかりできているし、相手を投げる技もあるが、投げる勇気が足りない。返し技をくらう覚悟で得意技をかけていかないと。投げて一本をしっかり取って勝ってほしい。(他の選手は)試合に対する心構えがなってない。準備不足。練習の中でしっかり詰められていないから。今日は全階級で優勝が目指せたはず。いい選手を見習って、勝つためにはどうすべきかを考えてほしい。技術面はいくらでも指導できるが、それを発揮するのは選手。自分で気づけるようになれなければ。優勝大会の際も、上級生に同じことを言った。強くなるために何が必要か、自分で考えられるようにしていきたい」
橋口
「優勝できたが、課題の出た試合だった。先輩から1、2回戦のころは調子が悪いのではと言われた。実際、緊張していたのと、アップ不足だった。(数秒で勝利した準決勝について)全日本出場が確定していたので、気楽にのびのびとできた。優勝は最初から目指していた。今日は全体的に組み手ができず、技出しが遅かったので、全日本に向けて改善したい。全日本では去年は2位だった。今年優勝して来年出ないようにしたい」
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