総理大臣杯へ一歩前進/関東大学トーナメント
明大は前半立ち上がりにペースを握られる。開始早々にチャンスを作るも、守備の甘さからゴールポストを叩くシュートを打たれる。この後はチャレンジャーである尚美学園大に攻勢を許す。しかし前半28分に明大はゴールエリア内で倒され、PKを獲得。キッカーの矢田旭(法4=名古屋グランパスU-18)が相手GKに1度は弾かれるも冷静にこぼれ球を押し込み先制点。得点後、流れは明大に。40分にはクロスからの落としを秦和広(文4=広島皆実)が流し込み追加点。「積極的にゴール前に入っていこうと選手同士で言っていたのがこの得点につながった」(秦)と思惑通りの得点。前半は2点リードで終える。
後半は一方的に明大ペースに。とどめとなる3点目を取ろうと積極的に攻勢を仕掛け、チャンスを作るも得点できない。すると後半22分、DFラインの連携ミスからボールを失い、そのままドリブルで持ち込まれ失点。だが明大は1分後にキャプテンマークを巻く矢田がこぼれ球を押し込み追加点。この後は高橋諒(文2=国見)が果敢にサイドを崩し、クロスを上げるなどチャンスを再三作る。後半36分にサイド攻撃が実を結び、工藤将太郎(商2=大宮アルディージャユース)のクロスを梅内和磨(政経4=FC東京U-18)がヘディングでそらし、西澤厚志(政経4=前橋育英)が冷静に決め、試合を決定づけた。この後は危なげなく盤石の試合展開で終了のホイッスルを迎えた。
次の試合は総理大臣杯出場権獲得に向け重要な一戦。リーグ戦からの課題である決定力と持久力が浮き彫りとなった試合だが、高橋や工藤の活躍など明るい材料も多い。負けたら終わりのトーナメント戦では「彼らがさらに上に行きたいのであれば勝てばいいし、そこまで執念を燃やせられないならそれまでのチームだと思う」と神川明彦監督が言うように、拓大戦はチームの勝ちへの執念が試される。
[西田理人]
試合後のコメント
神川監督
「いつも選手には言い聞かせているが、今年1年間を通して最初からスケジュールに入っているリーグ戦21試合と今日のこの試合だけ。総理大臣杯や天皇杯など、他の試合は勝ち上がりによって得られる舞台。まず頑張るべきは22試合。自分の責任としては22試合プラス1試合と選手たちに言っていて、次の拓大戦は彼らが得た試合。彼らのものなので、彼らがさらに上に行きたいのであれば勝てばいいし、そこまで執念を燃やせられないならそれまでのチームだと思う。そういう意味では今日は若い選手が多い中でよくやってくれていた。特に先制点はいい形で取れたので、チームとして自信を持ってやれたと思う。前半たちあがりに少しバタバタしたがある程度自分の指示を受け入れた形でゲームを進められた。前半の立ち上がりにうちが先に作ったチャンスをしっかり決めていれば今日の試合は楽だった。それは今年の課題でもあった。失点はリズムを崩してしまった。失敗した山越康平(法2=矢坂中央)を叱ったがいい薬にはなった。その後は割り切ってプレーしていたのは良かった。チームとしてはまだまだ1対1の場面や走り切る力、そしてなんといっても決定力が足りなかった。次回の相手は拓大で国士大にも完勝していたし間違いなく力はある。うちらと同等と言っても間違いはない。次の試合からは彼らが得た試合。トーナメントで自分たちの力を出して、PKでも何でもいいから勝って欲しい。しかも次の勝利は総理大臣杯に向けて大きな一歩。相手はチャレンジャーで対戦したことない相手。不慣れな環境でもあるが期待している。あと、工藤の動きは良かった。そして高橋が本領を発揮し始めたのも良かった。Iリーグで活躍していた途中交代の石原幸治(政経3=市立船橋)も良いプレーをしていた。次の試合は選手達がやることを見守るだけです」
矢田
「トーナメントの1回戦で難しくなることは予想していた。前半の立ち上がりは相手にペースを握られ、シュートがポストを叩くなど運に助けられた。前半から良い入りをしたかった。途中からはチームを立て直せ、点を奪えてからは盤石の試合運びが出来ました。一つチーム全体として残念だったのは、試合を決める3点目を取るとハーフタイムに話していたが取れず、1点を取り返されたこと。まだまだ本物の強さを全く手に入れられてないと時間した。今日の課題でもあり、リーグ戦の課題でもある決定力と体力は1日で伸びるものではないので日頃から地道にやっていきたい。どちらも監督の望む所、そして自分達が求めるレベルには達していない。チームの雰囲気はリーグ戦の結果が良くなかったが、中断期間を経て反省をしながらも良い意味で気持ちを切り替えられた。教育実習やケガで不在の4年生が多い中、残っている4年生でしっかり引っ張り、まとめ上げていけたらと思う。次の試合は勝てば総理大臣杯に近づく大事な試合なので勝ちたい」
秦
「今日はまずトーナメントの初戦なので負けたら終わり、勝つことを一番意識した。相手は(リーグ戦)1部でも2部でもない大学でチャレンジしてやるという強い気持ちで向かってくると思っていたので、それを受け止めるのではなく跳ね返してやるという気持ちで試合に臨んだ。前半2点目の場面は三苫がいいボールを落としてくれたので得点することができた。前期リーグ戦でチャンスなのにゴール前にいる人が少なく得点につながらないことがあったので積極的にゴール前に入っていこうと選手同士で言っていたのがこの得点につながった。後半2-0の場面で失点してしまったことによってチームの流れが少し悪くなってしまうかと思ったがすぐに追加点を奪えたのは良かった。2回戦も全員でいい守備をして相手の攻撃を止めて自分たちの攻撃をするいいディフェンスからいいオフェンスという明大サッカーができれば勝てる。1部に所属するプライドもあるので全ての面で圧倒的に勝つことを目指す」
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