前期最終戦は中大に完敗/関東大学1部リーグ戦

2013.05.28
 前期リーグ最終節となった第9節。前期4位以内に与えられる天皇杯予選の出場権を獲得するためにも負けられない試合となったが、終始中大に主導権を握られ1-3での完敗。決定力不足にあえぐと同時に守備の不安定さを露呈する「前期を象徴する試合」(神川明彦監督)となってしまった。

 完敗だった。試合開始直後は積極的にゴールを狙っていくも、前半10分ごろから中大に攻め込まれる時間が続く。28分には相手にディフェンスラインを崩されあわや失点という場面を作られるがGKの三浦龍輝(商3=FC東京U-18)のナイスセーブで難を逃れる。明大は和泉竜司(政経2=市立船橋)を中心にチャンスを作るも決めきれず、逆に38分に左サイドからの突破を許しゴールを決められてしまう。

 後半に入ってもなかなか主導権を握ることができず14分には左サイドを、18分には中央を突破され立て続けに失点をしてしまう。3点のビハインドを背負ってしまったことで「チームにスイッチが入った」(和泉)ように明大が攻め込む時間が続き、28分には高橋諒(文2=国見)のセンタリングをきっかけに生まれたエリア内の混戦の中から和泉がシュートを放ち1点を取り返す。その後も三橋隼人(商4=鹿島学園)と和泉を中心に何度もゴールに迫るが得点を生むことはできずチームは敗戦を喫した。

 スタメン11人中7人が2年生以下と、今期の明大は他の大学と比べても若いチームだ。その若さは時に経験不足として試合中に表れることもあるが、裏を返せばその分の伸びしろがあるということ。夏には現在負傷してしまっている小川大貴主将(営4=ジュビロ磐田ユース)が復帰する予定で、守備は安定感を取り戻していくはずだ。後は試合の中での決定力。前期で得た経験を基にこの若いチームは夏を通じてどのように成長していくのだろうか。「勝ちきれない」チームから「勝てる」チームへ。後期での巻き返しに期待したい。

[高山舞]

試合後のコメント
神川監督

「前期を象徴するような試合だった。1対1の場面での弱さ、メンタルの弱さ、立て続けに失点してしまうところ、チームとしての総力全てが駄目。全ての面で力が足りなかった。」

小川
「(見ていて)完敗というか、負けて当たり前のゲームだったかなと思う。球際だったり、切り替えだったりとかいろんな部分で負けてたので。(下級生がたくさんメンバーに選ばれていて)いいこと。1年生の下からの突き上げがチームにいい刺激になっている。ただ負けたくないという気持ちをもっと持ってやってもらいたい、という気持ちはある。(下級生がメンバーに入ることで)チームは良くはなってると思うが、良くなってるだけだったり、いいトレーニングしてるだけで満足してしまったりという部分がある。肝心の部分にこだわりがないというのは良くない。でも練習の雰囲気は徐々に良くなっていってるので、あとは貪欲に結果を求めてやっていければいい。(アミノバイタルカップが始まるが)勝てば(本戦に)出れるので、泥臭くても下手くそでも勝てればいいかな。内容もそうだが、最近結果が出てないので、そこにこだわってやっていければいいかなと思っている。」

和泉
「前半内容はそんなに悪くなかったけどワンチャンスで決めた中大とその前に決められなかった自分たちというのが今の差。後半3-0になってやっとチームにスイッチ入ったが、そういった気持ちの入ったプレーを立ち上がりからやっていかなくてはいけない。今日の個人的な課題としてはゴールに絡む回数をもっと増やしたいということ。自分に求められているのはゴールやアシストだと思う。(攻撃の精度が足りないが)練習の中で攻撃の質を上げるためにもっと守備のレベルを上げたい。守備ができていないとしっかりとした攻撃もできない。そういったところが専大などの上位チームとの差だと思う。(前期リーグ戦を振り返ると)悪くはないが、最後勝ちきれないなどで良くもなかった。攻撃がかみ合えば点が取れると言う自信があった昨年に比べ今年はこのままの順位でずるずるいってしまいそうだという不安が残った。次のアミノバイタルカップは昨年ケガで出れなかったので絶対に出たい。今こういう順位なのでチーム一丸となって死にもの狂いになってやりたい。」

山越康平(法2=矢坂中央)
「最初は良かったが、先制点を取られてしまって、まあそのあとも悪くはなかったが、結局崩れてしまったので踏ん張れるようにしたい。自分の課題としては、1対1だったり、メンタルの部分。そこから崩れていくことが多いので、しっかり直していきたい。(最後前線に上がったのは)選手間の判断。最後はもうパワープレーでいこうということを話し合っていた。」

室屋成(政経1=青森山田)
「個人的にもミスが多く悔しい試合だった。自分も1対1には自信があったが小川さんと比べたらまだまだ。チームはこれからもっとよくなれると思う。自分としてもまだ全部終わったわけじゃないのでもっと努力していきたい。」