
25年ぶりAブロック3位入賞/関東大学春季Aブロックリーグ戦
期待通りの活躍を見せた。昨年全国高校選手権を優勝し、高校日本一に輝いた期待のルーキー勝亦が1年生で唯一10戦フル出場。4勝を挙げ、チームの3位入賞に大きく貢献した。162cmと小柄ながらもショットの正確性を武器に、フェアウェイキープ率は9割を超えた。優勝した東北福祉大相手に、シングルスで終盤に4連続バーディーを決め、逆転勝利。現在プロで活躍する松山英樹、藤本佳則らを輩出した強豪相手に1勝1分けと互角以上の戦いを見せた。伊山祐介主将(営4=杉並学院)も「よくやってくれた。エースとして十分な活躍」とたたえた。それでも勝亦は「アプローチやパターが駄目だった」と2打目以降の精度を課題に挙げ、さらなる成長を誓った。
2年生世代がチームを引っ張った。日本学生3位の実績を持つ加藤龍太郎(営2=作陽)は10戦7勝とチームトップの成績を残し、エースとしての役割を果たした。さらに、須崎友貴(商2=佐野日大)、正野有道(法2=杉並学院)、森坂塁(政経2=明大中野)の3人が全10戦に出場。中でも正野は安定したゴルフで、加藤に次ぐ6勝を挙げた。今大会のレギュラー12人中5人が2年生。成長著しいこの世代がチームの核となっている。
昨春はBブロックに所属していたチームがわずか2季でAブロック上位に入った。「前に比べればここまで来れたことは夢のよう」と伊山は振り返った。年々部内のレベルは上がっている。だが2強の東北福祉大、日大のレベルは高く、乗り越えなければならない壁は高い。それでも「次は頂点を目指したい」(伊山)と目標は明確。目指すは2度目のリーグ優勝だ。
[桑原幹久]
順位 | 東北福祉大 | 日大 | 明大 | 中央学大 | 専大 | 中大 | 勝ち点 | ポイント | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
① | 東北福祉大 | — | ○8-4 | ○8.5-3.5 | ○10-2 | ○10.5-1.5 | ○12-0 | 5 | 49 |
② | 日大 | ●4-8 | — | ○9.5-2.5 | ○8.5-3.5 | ○9-3 | ○9-3 | 4 | 40 |
③ | 明大 | ●3.5-8.5 | ●2.5-9.5 | — | ●5.5-6.5 | ○8.5-3.5 | ○8.5-3.5 | 2 | 28.5 |
④ | 中央学大 | ●2-10 | ●3.5-8.5 | ○6.5-5.5 | — | ○9.5-2.5 | ●5.5-6.5 | 2 | 27 |
⑤ | 専大 | ●10.5-1.5 | ●3-9 | ●3.5-8.5 | ●2.5-9.5 | — | ○7.5-4.5 | 1 | 18 |
⑥ | 中大 | ●0-12 | ●3-9 | ●3.5-8.5 | ○6.5-5.5 | ●4.5-7.5 | — | 1 | 17.5 |
試合後のコメント
伊山
「3位は久しぶりなので、とてもうれしいです。1年生のときはBブロックで、Aブロックは夢だったので、ここまでやってきて良かったです。今回はいいメンバーがそろいました。みんな努力型なので、元々の力が無くてもしっかり練習を積んで、本番で力を発揮してくれました。個人としてはあまり活躍することができなくて、他の部員に助けられました。自分がゴルフがうまければ、もっとチームをまとめられたらと思うこともありましたが、結果が出て良かったです。勝亦は1年ですが、よくやってくれました。エースとして十分な活躍です。他にもみんなが良かったので、それぞれをカバーし合いながら戦えました。3位ということで、東北福祉、日大の次という自覚を持って、秋は頂点を目指していきたいです」
加藤
「3位はすごいと思います。団体としてはベストの結果が出せたと思います。個人としてはうまくいかないこともありましたが、チームのためにやれることはやれたと思います。グリーンが重かったので対応に苦しみました。最後の方は良かったので、もっと早く対応できるようにしたいです。今回10ラウンド回るということで、毎日走り込みをしてきました。だいぶ疲れが出にくくなったので、効果はあったと思います」
須崎
「Aブロックの選手はみんなうまかったです。自分では5日間を合宿だと思って、うまくなれるように楽しくやっていこうと思っていました。マイナス思考になっても仕方ないので、プラス思考でやろうとした結果がうまくいったと思います」
正野
「初日中央学院に負けて、降格まであるかなと思ったんですが、3位になれて良かったです。去年よりマッチプレーの戦い方が分かったような気がします。大会前まで調子が悪かったのですが、直前でショットの調子を戻すことができました。感覚が戻ってきて良かったです。課題はショートゲームですね。いつも言っているのですが、もっと練習しないといけないです。東北福祉、日大と一緒に回って、見て収穫になりました。これからは日本学生でいい結果が出せるように頑張りたいです」
森坂
「3位という結果にはうれしいです。個人では10ラウンド出させてもらって3勝しかできませんでしたが、フルで出られたのでチームに必要とされてるんだなと感じました。その分結果が情けないことになったのが悔しいです。課題はバーディー数です。しんどいゴルフが続いたので、もっと攻めていきたいです。Aブロックでは周りの飛距離が違うので、ショートゲームではしっかりとパターを決めていかなきゃと思いました。これからは個人戦なので、個人の能力を上げていけば団体戦にもつながってくると思うので、これからも頑張りたいです」
勝亦
「初めての大学での団体戦で、最初3敗してしまってスタートダッシュに失敗してしまったので、その点でチームに貢献できなかったことは心残りです。引き分けが多く、勝ちきれない試合が多かったです。それでも東北福祉大戦ではダブルスで引き分け、シングルスで勝てて良かったです。10ラウンド、フルで出ましたが今までにやったことが無いですし、アップダウンもあるコースなので、体力的にも精神的にも疲れました。ストロークとマッチプレーは戦い方が違うので、今回でマッチプレーの戦い方をつかめた気がします。技術面ではもっと飛距離が欲しいと思いました。あと、アプローチやパターといった2打目以降の精度ももっと上げていかないといけないと思います。逆に、ドライバーは絶対の自信がありました。フェアウェイには9割くらいの確率で乗ったと思います。やっぱり、アイアンの精度が高まればもっと勝ちも増えてくると思います。これから関東アマの決勝があるので、そこを勝って日本アマに出場したいです」

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