25年ぶりAブロック3位入賞/関東大学春季Aブロックリーグ戦

2013.05.28
 大躍進を遂げた。ルーキー勝亦悠斗(営1=富士市立)の活躍もあり、25年ぶりにAブロック3位入賞を果たした。序盤は思うように勝ち星がのびず、降格の可能性もあった。それでも粘り強く戦い抜き、上位に食い込んだ。今後は6月19日から行われる全国大学対抗戦に出場する。

 期待通りの活躍を見せた。昨年全国高校選手権を優勝し、高校日本一に輝いた期待のルーキー勝亦が1年生で唯一10戦フル出場。4勝を挙げ、チームの3位入賞に大きく貢献した。162cmと小柄ながらもショットの正確性を武器に、フェアウェイキープ率は9割を超えた。優勝した東北福祉大相手に、シングルスで終盤に4連続バーディーを決め、逆転勝利。現在プロで活躍する松山英樹、藤本佳則らを輩出した強豪相手に1勝1分けと互角以上の戦いを見せた。伊山祐介主将(営4=杉並学院)も「よくやってくれた。エースとして十分な活躍」とたたえた。それでも勝亦は「アプローチやパターが駄目だった」と2打目以降の精度を課題に挙げ、さらなる成長を誓った。

 2年生世代がチームを引っ張った。日本学生3位の実績を持つ加藤龍太郎(営2=作陽)は10戦7勝とチームトップの成績を残し、エースとしての役割を果たした。さらに、須崎友貴(商2=佐野日大)、正野有道(法2=杉並学院)、森坂塁(政経2=明大中野)の3人が全10戦に出場。中でも正野は安定したゴルフで、加藤に次ぐ6勝を挙げた。今大会のレギュラー12人中5人が2年生。成長著しいこの世代がチームの核となっている。

 昨春はBブロックに所属していたチームがわずか2季でAブロック上位に入った。「前に比べればここまで来れたことは夢のよう」と伊山は振り返った。年々部内のレベルは上がっている。だが2強の東北福祉大、日大のレベルは高く、乗り越えなければならない壁は高い。それでも「次は頂点を目指したい」(伊山)と目標は明確。目指すは2度目のリーグ優勝だ。

[桑原幹久]

順位 東北福祉大 日大 明大 中央学大 専大 中大 勝ち点 ポイント
◆関東大学春季Aブロックリーグ戦順位表◆
東北福祉大 ○8-4 ○8.5-3.5 ○10-2 ○10.5-1.5 ○12-0 5 49
日大 ●4-8 ○9.5-2.5 ○8.5-3.5 ○9-3 ○9-3 4 40
明大 ●3.5-8.5 ●2.5-9.5 ●5.5-6.5 ○8.5-3.5 ○8.5-3.5 2 28.5
中央学大 ●2-10 ●3.5-8.5 ○6.5-5.5 ○9.5-2.5 ●5.5-6.5 2 27
専大 ●10.5-1.5 ●3-9 ●3.5-8.5 ●2.5-9.5 ○7.5-4.5 1 18
中大 ●0-12 ●3-9 ●3.5-8.5 ○6.5-5.5 ●4.5-7.5 1 17.5

試合後のコメント
伊山

「3位は久しぶりなので、とてもうれしいです。1年生のときはBブロックで、Aブロックは夢だったので、ここまでやってきて良かったです。今回はいいメンバーがそろいました。みんな努力型なので、元々の力が無くてもしっかり練習を積んで、本番で力を発揮してくれました。個人としてはあまり活躍することができなくて、他の部員に助けられました。自分がゴルフがうまければ、もっとチームをまとめられたらと思うこともありましたが、結果が出て良かったです。勝亦は1年ですが、よくやってくれました。エースとして十分な活躍です。他にもみんなが良かったので、それぞれをカバーし合いながら戦えました。3位ということで、東北福祉、日大の次という自覚を持って、秋は頂点を目指していきたいです」

加藤
「3位はすごいと思います。団体としてはベストの結果が出せたと思います。個人としてはうまくいかないこともありましたが、チームのためにやれることはやれたと思います。グリーンが重かったので対応に苦しみました。最後の方は良かったので、もっと早く対応できるようにしたいです。今回10ラウンド回るということで、毎日走り込みをしてきました。だいぶ疲れが出にくくなったので、効果はあったと思います」

須崎
「Aブロックの選手はみんなうまかったです。自分では5日間を合宿だと思って、うまくなれるように楽しくやっていこうと思っていました。マイナス思考になっても仕方ないので、プラス思考でやろうとした結果がうまくいったと思います」

正野
「初日中央学院に負けて、降格まであるかなと思ったんですが、3位になれて良かったです。去年よりマッチプレーの戦い方が分かったような気がします。大会前まで調子が悪かったのですが、直前でショットの調子を戻すことができました。感覚が戻ってきて良かったです。課題はショートゲームですね。いつも言っているのですが、もっと練習しないといけないです。東北福祉、日大と一緒に回って、見て収穫になりました。これからは日本学生でいい結果が出せるように頑張りたいです」

森坂
「3位という結果にはうれしいです。個人では10ラウンド出させてもらって3勝しかできませんでしたが、フルで出られたのでチームに必要とされてるんだなと感じました。その分結果が情けないことになったのが悔しいです。課題はバーディー数です。しんどいゴルフが続いたので、もっと攻めていきたいです。Aブロックでは周りの飛距離が違うので、ショートゲームではしっかりとパターを決めていかなきゃと思いました。これからは個人戦なので、個人の能力を上げていけば団体戦にもつながってくると思うので、これからも頑張りたいです」

勝亦
「初めての大学での団体戦で、最初3敗してしまってスタートダッシュに失敗してしまったので、その点でチームに貢献できなかったことは心残りです。引き分けが多く、勝ちきれない試合が多かったです。それでも東北福祉大戦ではダブルスで引き分け、シングルスで勝てて良かったです。10ラウンド、フルで出ましたが今までにやったことが無いですし、アップダウンもあるコースなので、体力的にも精神的にも疲れました。ストロークとマッチプレーは戦い方が違うので、今回でマッチプレーの戦い方をつかめた気がします。技術面ではもっと飛距離が欲しいと思いました。あと、アプローチやパターといった2打目以降の精度ももっと上げていかないといけないと思います。逆に、ドライバーは絶対の自信がありました。フェアウェイには9割くらいの確率で乗ったと思います。やっぱり、アイアンの精度が高まればもっと勝ちも増えてくると思います。これから関東アマの決勝があるので、そこを勝って日本アマに出場したいです」