大接戦も筑波大に惜敗 春リーグを5位で終える/関東学生春季1部リーグ戦

2013.05.19



 勝利にはあと1歩届かなかった。リーグ戦最終戦となった筑波大戦。序盤から両者譲らない好ゲームとなり、緊迫したムードで試合が進む。しかし同点で迎えた残り2秒、相手が放ったステップシュートが突き刺さり27-28で試合終了。松本勇監督が「前半の出だしの悪さが結果的に最後に響いた」と振り返るように、何度離されても追い付く粘りを見せたが、1点差に泣く結果となった。

 この日もスタートで躓いた。「立ち上がりで先手を取られる悪い流れがこの試合でも出てしまった」(安田祥樹主将・農4=藤代紫水)と話すように、ディフェンスでのチェンジミスやシュートミスなどが目立つ展開に。エース池辺大貴(政経4=藤代紫水)や堤由貴(営3=洛北)との個人技などで食らい付くもなかなか点差を縮められない。何とか同点にする場面もあったが、終盤に退場者を出した影響もあり14-17で前半を折り返した。

  後半は明治らしいハンドボールで巻き返した。「ディフェンスの足も良く動いていたしすごく良かった」(荻原良太・営4=駿台甲府)と話すように、固いディフェンスで筑波大を抑え込む。するとそれに応えるようにキーパー荻原が4連続セーブを見せる。流れをつかんだ明大は得意の速攻で徐々に点差を詰め、13分についに同点に。その後は一進一退の時間帯が続くも退場などが絡み、追う展開を脱せなかった。残り30秒で2点を返し同点に追い付くも、ここでタイムアウトを取り1点を者にした筑波大に最後は軍配が上がった。

 この結果により春リーグを5勝4敗の5位で終えた明大。選手たちは「自分たちは優勝を目標にしているチーム。この結果は全然駄目」(荻原)と言うように満足していない。それでもエース池辺の2季ぶり得点王やルーキー吉野の活躍など明るいニュースも多い。「今年のリーグは頭一つ抜けているチームがいないので、うちにも優勝するチャンスは十分あると思う。秋に優勝することをしっかりと見据えてチーム全体と強化していきたい」(池辺)と秋に向けて手応えをも得た。チームの目標は「2年前の順位の3位を越して優勝すること」(荻原)だ。しっかりと春で出た課題を克服し、秋リーグ・インカレでは頂点を狙うチームに成長を遂げたい。

★エース池辺と堤がU22日本代表に選出!★
 春季リーグで82得点を挙げ2季ぶり4度目の得点王に輝いたエース池辺と、1年次からレギュラーとして活躍し現在はチームの中心選手として活躍する堤。明大の中核を担う2人が、今月5月30日から韓国天安市で開催される第1回U22東アジア選手権のU22日本代表に選出された。池辺は「僕自身、国際大会に出場するのは5回目ぐらいだけどやはり韓国はその部分を取っても日本に比べて強い。今回の大会では改めて何が違うかしっかりと肌で感じて自分自身のレベルアップにつなげたい」と意気込んだ。

[真島一郎]

試合後のコメント
松本監督
「ディフェンスが良くない。前半で退場などが多くて点を取られすぎた。後半はボールに対して厚く守れたし良く守れた。最後に決められて負けたわけだけど、試合自体は終了間際の堤が退場した場面で勝負あったと思う。あそこであのような余計な退場は絶対にしてはいけないし、上に行くためにはやってはいけないプレーだった。(リーグ戦全体としては)もう少し速攻での得点がほしい。やっぱりどの試合でも30点は取りたいし、セットで得点がどんどん取れるチームではないので。この春リーグで、ディフェンスを1-2-3から一線にしてだいぶ守れるようにはなったけど引いている分速攻での飛び出しがまだ遅い部分がある。ディフェンスの面でも一線にしたことで相手のボール回しはしやすくなるわけだから、もっとしっかりと全員で気持ちを一つにして足を動かさないと。オフェンス面では、吉野を入れるとボールも良く回せるしある程度はいいと思う。後はポストとフローターの連携の部分。もう少し小島がうまく機能してくれれば、池辺や堤のシュートも入るようになると思う。(秋に向けては)春は3位には入りたかったけど、取りこぼしなどもあって5位に終わった。それでも3位の筑波にこれだけの試合ができた。リーグを見ても今年はどのチームが特別いいとかはないので、しっかりと課題を克服していけば勝てる要素は十分にあると思う。課題はまだまだ山積みだが、秋に優勝を狙えるチームに仕上げていきたい」

安田主将
「春リーグの間ずっとそうだったんですけど、立ち上がりで先手を取られる悪い流れがこの試合でも出てしまった。他にもシュートを決めるべきところで決められないとかで自分たちで自分たちの首を絞めてしまった。後半はいい動きができたけど、もっと早く悪いところで気付いて前半のうちに修正しなくてはいけない。(春リーグは下級生も多く出場しましたが)若い選手がこれだけ頑張っているのだから、4年生特に自分は主将なのでもっとしっかりとチームの手本になるような存在になって引っ張っていかないといけない。(秋に向けて)やはり自分たちのチームはディフェンスから速攻というのがあるのでそこを磨いていきたい。いろいろと課題はあるけど、秋リーグ・インカレで結果を出せるようにチーム一体となっていきたい」

池辺
「リーグ戦を通していろいろな良いところ、悪いところがあったけど今日はまさに春リーグを象徴したような試合だった。結果的には負けたけど、チームとして目指しているところで、できている部分もあったので次につながる試合ではあったと思う。(具体的には)良かったところは、ディフェンスではしっかり当たってサイドまで相手を持っていくことはある程度できた。オフェンスでもしっかりとボールを回して攻撃をできるようにはなってきたと思う。悪かったところはやはりミスが多い。後は今日も最後に守りきれなかったわけだけど、勝負所での集中力が足りないと思う。(春は1年生も試合で活躍を見せたが)相手もチームによって特徴は全然違う。優勝するためにはどんな相手にも対応する力が必要なのでチームとしてはすごくいい流れだと思う。(得点王について)狙ってたわけではないですけど結果として取れたのは一つの成果。どの相手に対しても全然攻められないことはなかったけど、それにおごらずしっかりとまた基礎から自分自身も努力していきたい。今年は頭一つ抜けているチームがないので、うちにも優勝するチャンスは十分あると思う。秋に優勝することをしっかりと見据えてチーム全体と強化していきたい」

荻原
「(今日の試合は)悔しい。前半のスタートがうまくいかず、リズムに乗れなかった。シュートが枠にいかなかったり、雑にプレーしてしまったりという悪いところを、前半のうちに修正出来ないといけない。(チームとしては)後半の中盤以降はディフェンスの足も良く動いていたしすごく良かった。(5位という結果は)全然駄目。 自分達は優勝を狙うチームなので。ただその中でも秋につなげられる部分はあったので、そのあたりは生かしていきたい。ミスが多いのが自分達の課題。秋には修正したい。(秋への目標は)2年前の順位の3位を越して優勝すること。そのためには今のままだと、チームワークが足りない。このチームでやって良かったと思うよう なチームにしたい。期待されている中で結果を残せるようにしたい」

小島敏哉(法3=富岡)
「今日の試合は勝てる試合だった。(シュートを)決めていればという悔しさはある。春季リーグを通して、新チームとしてやってきたことができなかった。秋に向けての課題はシュートミスとパスミス。そこを改善して秋には上を目指したい。上の3人に任せきりにならないように、自分から動いていきたい。4人になった時でもボールにうまく絡んで、シュートも狙えるようにしていきたい。(秋に向けて)内容も大事だがそれ以上に結果が重要になってくる。個人の能力も高いけど、それだけではなくチームとして共通の意識を持ってやっていきたい」


秋は総合力を上げて優勝を狙う