格下・立大に大苦戦も勝利を収める/関東学生春季1部リーグ戦

2013.05.03



  まさかの大苦戦だった。リーグ戦もいよいよ後半戦に入り6試合目。この日の相手立大は、今季1部リーグに復帰したばかりの格下だけに大勝が予想された。しかし試合を通して明大がミスを連発。残り5分で1点差ともつれたが、安田祥樹主将(農4=藤代紫水)の連続得点などで28―24と何とか逃げ切った。しかし「10点差、20点差付けてもおかしくない相手」(池辺大貴・政経4=藤代紫水)だっただけに今後の試合に向けて大きな課題が残った。

 ミスで終始流れをつかめなかった。試合序盤からパスミス、キャッチミスなどが続き10分までにわずか2得点。その後も攻守でミスが多く最後まで立大を突き離せなかった。「リーグが始まってからずっとこういう試合が続いている」(安田主将)と課題に挙げている基本的な部分でのミスの多さがこの日も露呈した。さらに試合開始から、立大がエース池辺にマンツーマンでのマークを付ける。奇策とも言えるこの作戦に明大は対応することができず、セットでも速攻でも得点を伸ばせなかった。松本勇監督も「想定していなかったわけではないけど練習をしていなかった。今後もこういう場面はあると思う」とエースを抑えられた時の課題が新たに浮き彫りとなった。

 

 課題ばかりが目立った試合となったが、その中でルーキー・吉野樹(政経1=市川)が活躍を見せた。エース池辺が抑えられ得点が伸びないチームの中で、俊敏なフェイントなどで5得点。松本監督も「ルーキーだけどいい動きをしているので、相手が前に出てきた時などで使っている」と期待を寄せている。

 リーグ戦も残り3試合。上位進出のためにはもう1戦も負けられない。最大の山場は最終戦の筑波大戦だが残りの2試合も「関東1部リーグではミスをしていては上位のチームには勝てない。今後の試合でいかにミスをしないでやっていけるかが重要」(安田主将)と気を引き締めた。次戦の法大も格下と言えるだけにしっかりと勝って終盤戦勢いに乗っていきたい。

[真島一郎]

試合後のコメント
松本監督
「ミスが多かった試合。練習するしかないね。(試合全体を振り返ると)池辺に開始直後からマンツーマンでマークを付かれて、リズムが崩れてずるずるといってしまった。池辺にマークを付かれた時にどうするか、想定していなかったわけではないけど練習をしていなかった。今後もこういう場面はあると思うので、そこは一つの課題だね。(1年生も試合に出ているが)吉野についてはいい動きをしているので、相手が前に出た時などに使っている。期待のルーキーだね。池辺についてもマークが厚くなった時につまらないミスなどをした部分があったので、そこは相手の作戦のしょうがないと言い聞かせた。(今後の課題について)ディフェンスは良くはなってきているが、まだまだ今日の試合でも甘い部分がある。まだまだ受けになってる部分があるので、もっと前に出ていくディフェンスをしていかなくてはいけないと思う」

安田主将
「ミスが多くて、自分たちで首を締めてしまった。リーグが始まってからずっとこういう試合が続いている。ずっと言われてきた中で、できなかったのはやはり自分たちの実力が足りないところだと思う。大事なところで大貴(池辺)に頼っている部分があるので、今日のようなことになってしまう。やっぱりみんなが自分でやらなくてはいけないと思うぐらいでないと駄目。関東1部リーグではミスをしていては上位のチームには勝てないので、今後の試合でいかにミスをしないでやっていけるかが重要だと思うので、頑張りたいです」

池辺
「ハンドボールをやっていてこれほどつまらないと思った試合はない。試合を通して気にくわない部分はたくさんあったが(自分がマンツーマンマークを付かれて)5人でハンドボールをやっている感じになっていた。ちゃんとやれば今日の相手は10点、20点差を付けてもおかしくないような格下の相手なのに、ミス連発で修正できないままで終わってしまった。昨年ほどではないが、練習からの意識がまだ足りないと思う。(得点王について)周りから言われて意識しなくもないですし、期待に応えたい気持ちはありますけどまずはチーム第一ですね。(残り3試合に向けて)自分たちでできることをやるしかない。ミスを減らすだとか、逆速攻でちゃんと戻るとかそういう部分ですね。練習から厳しくやっていきたいです。春はもう厳しいけど、秋に優勝を狙うチームになるためにはまだまだ課題はあると思います」

堤由貴(営3=洛北)
「今日は試合開始直後から池辺さんにマンツーマンでつかれていて、それは初めてで5対5で広く攻めろと監督に言われたのですが、全体的に上手くいかず点差を離すことができませんでした。(池辺さんにマークがついても)やるしかないです。いつまでも大貴さんのチームでは駄目なので。これからの試合は負けられません。今日みたいな試合をしていると勝てる試合も負けてしまうので練習で1からやり直して残りの試合は全勝して、あとは得失点差とかもありますが3位になれればと思います。今度は明治でやるのでいろんな方が見に来られるので、今年も明治は強いことを知ってもらえたらと思います」