法大に勝利し、王座出場に望み/関東学生春季1部リーグ戦
この試合でも課題であるPCの精度が浮き彫りに。前半だけで5回のPCを獲得するも無得点。大嶋雄飛(文2=今市)が「あれだけPCを取っても点にできていないのでは意味がない」というように、選手の中でも重く受け止めていた。前半15分にタッチシュートを防がれた場面も含め、法大のGKの好セーブに苦しめられた。前半は法大との激しい球の打ち合いの中で、PCの好機を生かせず互いに無得点のまま終える。
後半開始直後に先制点を与えてしまった。立ち上がりの安易なプレーから相手のカウンターに対応できず0―1。安定したディフェンスを見せた今試合であったが、この失点に宮田知監督は「後半のスタートでズルズルと後退して点を取られてしまったので、あれはちょっと残念」と声を漏らした。一方でマイボールをキープし始めると、後半15分には相手のディフェンスミスを誘った。オウンゴールで1―1の同点に追い付き、フィールドプレーからチームを盛り上げる。その後何度かPCを獲得し、またも流れの停滞する時間が続いたが、試合終了間際に福田大輔(理工2=横田)がようやくPCを決め、2―1で勝利。決勝点にも福田は「得点のシーンは先輩がいいボールを出してくれたので、自分は当てるだけのような形でした」と謙虚な姿勢を見せた。
今季初白星にもチームの表情は明るくなかった。毛利康平主将(法4=飯能南)は「課題としてはPCといったセットプレーの成功率。また、試合の中で走り勝てない、競り勝てない部分がある」と先週からの課題が克服できていないことを指摘した。次の相手は東農大だ。全員が「絶対勝つ」と口をそろえるように、全日本大学王座決定戦出場に向けチームは山場を迎える。
[和田孟]
試合後のコメント
宮田監督
「前半にPCで点を取らなければいけなかった。相手のGKはU―21ジュニア日本代表で、今日は良く球に当たってた。それでも前半にPCを5本も取ったのだから、1点くらいは決めておかないと。後半の初得点がオウンゴールとはいえ、相手のディフェンスミスでそうなったわけだから、気にはしていない。チームの完成度はまだまだ。ギリギリのプレッシャーを相手にかけられた上で味方へのパスができていない。下半身の強化というか、粘り腰がないと。まあ東農大戦まで1カ月あるから、そこをきっちり直せと選手には言っておいた。前回のディフェンスで足がそろっていると注意をしておいたので、今回は堅く堅く抑えられた。でも、後半のスタートでズルズルと後退して点を取られてしまったので、あれはちょっと残念。慶大と東農大が引き分けたので、得失点差の関係で次の東農大戦は点差をつけて勝たなければ上位進出が厳しい。東農大戦まで時間があるので、対戦経験のないチームや社会人とも練習をする。意気込みとしてはもう勝つしかない」
小池文彦コーチ
「きつい戦いだった。PCを取って精度が低いので、改めて課題として見つかった。今日は立ち上がりから比較的良くできていた。ただ、安易な失点があった。先制はされたけど、学生がそれをしっかり受け止めて、オウンゴールながらも追いついて、最後にPCを決めてくれた。いずれにしろPCを決めてくれれば、楽なゲーム展開ができたはず。後半に市橋(大輝・営4=岐阜各務野)がイエローカードで10分間の退場で数的に不利になった。それでも良く守ってくれた。FWも敵陣に上がって攻めていた。相手のオフェンスが怖いとは思わなかったけど、1本だけゴールポストに助けられた部分もある。チームの内容としては慶大戦の時と一緒だが、三島(理・法1=岐阜総合学園)が良くなってきている。大分戦力になりつつある。あと、DF陣で全体的に腰が高い。タックルをもうちょっと下から低くいかないと、相手とすれ違う。安易なタックルになってしまって、交わされてしまうケースがあるので、ディフェンスではそれが課題かな。次の相手東農大に絶対勝たなければいけない。前にも言ったけど、関東は実力が拮抗しているので、どこが勝ってもおかしくない。東農大もうちのホッケーができれば勝てるチームなので、1カ月後の試合までに週末練習ゲームを組みながら、腰高のタックルでったり、オフェンス面でPCの精度を上げていくしかない。あとは下級生の中でどれだけレギュラーに上がってこれる選手がいるか。下級生からチームを押し上げてくれれば、どんなチームとも競れると思う。次の東農大戦には絶対勝って、1~4位決定戦にいって、王座の出場権も取りたいと思う」
毛利
「先週の試合はうちが勝たなければいけなかった試合だと思うんですけど、ああいった結果で終わってしまった。それで今週、士気的には高い状態で試合に臨めました。結果的に反省点もありますけど、勝てたのでひとまずは良かったかなと思います。課題としてはPCといったセットプレーの成功率。また、試合の中で走り勝てない、競り勝てない部分がある。次の東農大戦まで時間があるのでそういった面を強化、調整をしていきたいです。先週の慶大戦後に話し合ったことは、フォーメーションの部分が多いです。セットプレーの合図に関してあやふやになっていた部分を確認して、分かりやすくやろうと。今日の試合を主将として見て良かったことはDF陣。1点は取られましたけど、安定はしていたかなと思います。やはりディフェンスが安定しているとマイボールの時間が長くなるので、そうやって前半はうちのペースで試合が作れたと思います。PCの精度に関しては監督から『もっと集中するように』とお言葉をいただきました。セットプレーで点が取れないとなると、個人でボールを動かす場面が増えてしまうので、その分選手に負担をかけてしまう。主将として公式戦を2回経験して、初戦はすごく緊張しました。その一方で今日は後がなかったので、いい緊張感というか、リラックスした気持ちで臨めました。次の東農大戦、うちは勝つしかないですし、東農大もここは落とせないという気持ちでくると思うので、相手の圧力に負けないようにこちらもしっかりと準備をして試合に望みたいと思います」
大嶋
「今日良かったところは勝ったことだけ。先週の試合からこれだけカムバックしてこれたのはいいかなと思いますけど、課題が残る試合でした。あれだけPCを取っても点にできていないのでは意味がない。先週は攻めててもサークルインできなかったんですけど、今週はサークルインを確実にしようとみんなで話し合っていた。FWが点を取らなきゃいけない中で土壇場にPCで得点できたのは良かったです。自分にも後輩ができて、FWとして三島と一緒にプレーしているんですけど、得点したりプレー面でFWそのものを引っ張っていくことが後輩への手本になると考えています。次の東農大戦は絶対に勝つしかないので、自分たちのホッケーで頑張りたいと思います」
福田
「跡がない試合だったので、得点に絡むことができて良かったです。後輩ができて、上の人間が引っ張っていかないと、チームが厳しくなってくると思う。PCの精度がまだ上がっていないので、次の試合までにその辺を修正していかないと勝ち上がっていく際に厳しくなってくるのではないかと。得点のシーンは先輩がいいボールを出してくれたので、自分は当てるだけのような形でした。点を決めれて良かったです。東農大に勝たないと次がないので、全員で基本から取り組むことを心掛けたいです」
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