早大撃破! 開幕戦白星スタートを切る/春季関東大学男子1部リーグ戦

2013.04.16
早大撃破! 開幕戦白星スタートを切る/春季関東大学男子1部リーグ戦
 新生明治の戦いがついに幕を開けた。不完全燃焼に終わった昨シーズン。「戦う準備ができていなかった。負けてもしょうがなかった」(大塚陸主将・政経4=日本航空)。V・プレミアリーグ所属のJTサンダース撃破の快挙から始まった1年だったが春季リーグ5位、東日本インカレベスト8と快進撃は続かなかった。秋季リーグを7位で終えると悪い流れは止められず。昨年ベスト4と健闘した全日本インカレでもまさかの3回戦敗退。納得のいく1年からは程遠かった。

 


得点を決め喜ぶ選手たちと悔しさをにじませる七里(早大)

 昨シーズンの雪辱を果たす時は来た。昨年はレギュラーとしてコートに立った4年生が主将のみだったが、今年は5人と戦力が充実。「去年腐りかけていたやつが必死に頑張っている。チームは生き生きしている」(佐藤拓真・政経4=山形南)と、気持ちを一つに再起を誓う。向かうべき場所はただ一つ「日本一」。戦いの火蓋は切られた。

 第1セット序盤は最大4ポイント差をつけ、最高の立ち上がりを見せた明大。だが、試合中盤になると早大相手にサーブだけで6本の失点を喫し、相手を勢いづかせてしまった。「1セット目は硬いところがあった。練習見てたときの悪い予感が的中してしまった」と英大監督。ブロックに捕まり、相手のコンビに付いて行けないまま、早大のペースでセットは進み16ー25で第1セットを落としてしまう。


杉本のスパイクで得点を重ねた

 
 だが、第2セットになると状況は一転。「1セット目は緊張してた」(新貴裕・営4=石川県工)と、このセットから明大本来のバレーにエンジンがかかってきた。一時はリードを許すも、粘りのバレーで早大に食らい付き、終盤には逆転に成功。要所要所でブロックが決まり、4連続ポイントを奪った。早大も意地を見せデュースへと持ち込まれるが、最後は鎌田将人(法4=城山)のクイックでこのセットを27ー25でものにした。
 
 勢いそのままに第3セットも25ー21で奪い、リードして迎えた第4セット。幸先良く先制すると、このセットも終始明大のペースで試合は進む。結局、1度も早大にリードを許すことなく25ー22で試合終了。今後の流れを左右する大事な初戦を確実にものにしてみせた。


早大の攻撃を前にブロックがさえ渡った

[長堀笙乃]

試合後のコメント
英監督

「1セット目は硬いところがあった。練習を見ている段階から悪い予感があって、それが的中してしまった。受け身のバレーをしてしまっていた。サーブだけで6本もらっているからね。1試合目を取ったのは大きい。今年はムードがいいし、精神的に強いやつが多い。ブロックとレシーブのかみ合いも良かったし、サーブにはそれぞれ持ち味もある。当然優勝を狙っているけど、他のチームも大きく体制が変わったわけじゃない。うちにもチャンスはあるけど他にもある。(明日の)順大は背が高いけどいつも通りやるだけ」

大塚
「今日の試合は1つの山だとは思っていたがここからが大事。出だしは良くなく勝てる感じがあまりしなかった。1セット目は足も動いていなかった。出だしは課題。(チームは)試合に出ている4年生が多いのが一番。かけ出しが利く。また新入生がベースカバーに回ってくれたりといい感じで戦えていると思う。(背番号1のユニフォームを着て)今までにたくさんのキャプテンを見てきた。自分が消極的ではいけない。どんな時でも自分は前を向いていなければならないと思う。今日の1勝は大きいがしっかり切り替えて。春は長いし勝負は始まったばかり。まだまだこれから」

新貴裕(営4=石川県工)
「最初だから緊張していた。4年目になっても初戦は緊張する。2セット目以降はしっかりできたんじゃないかな。順天に対しては、あまり時間使うと止められると思う。サイドに回してやりたいと思う。チームは一つにまとまっている感じがする。昨年まではうまく行かなくてもいいや、みたいな感じがあったけど、今は誰かがミスしたら助けようって気持ちになる。深い絆でつながっているからね」

飯塚渉太(政経4=相馬)
「エンジンがかかるのが遅かったけれど、試合が始まるに連れてモチベーションも上がってきた。緊張もしていたし、全体的に硬かった。今年は楽しくやるのが目標。チームの雰囲気はいいし、今日はそれができたと思う。順天に対しては普段通りやるだけ」

鎌田
「1セット目は駄目だった。何が駄目だったのか良く分からないが、あまりそこを突き詰めても良くないと思う。チームの雰囲気はいいし、試合の間助ける時もあれば、助けられる時もある。今日は助けられたけどね。明日の順天は普段通りやる。やれば絶対勝てるから」

佐藤
「初戦を勝てたことは大きいと思う。うれしいです。リーグ戦を戦うにあたっては特段の準備が必要。明治は決して力的には100%ではないから、1点を取るために動いて動いて地道に戦っていくことが必要だと思う。今日は気持ちを強く戦えた。今年はこれまでになくサポートがしっかりしている。後輩が朝の4時半まで応援グッズを作ってくれて本当にうれしかった。チームとして一体感を持って戦えている。向こう(順大)は身長は高いが自分たちは粘りで戦う」

杉本匠(政経3=聖隷クリストファー)
「勝ったが内容的には課題が残った。4セット目の最後で、スパイクがいまいちでなかなか切り抜けられなかった。バックアタックや攻撃の幅を利かせた戦い方が必要。(チームは)春を迎えるにあたって不安の方が大きかったが陸さん(大塚)がいつも空気を引き締めてくれた。練習の中でもくだらないミスや余裕を持つことには厳しい。けれど時に厳しく時に優しくしてくれることが高いモチベーションにもつながっていると思う。本当に陸さんの存在は大きい。明日は明日。このまま波に乗って気持ちよく勝ちたい」

瀧野頼太(政経2=創造学園)
「まずは1勝できて良かった。初戦で硬さもあったが大きい1勝。けれども目標はあくまで優勝。リベロは存在感があってこそだと思うので、ぐいぐい自分が引っ張ってできることをしたい。1セット目も自分たちのミスで落としてしまったが自分たちのバレーができれば勝てない相手はいないと思う。競った場面でも勝つ気持ちが大切。とりあえず明日に向けて切り替えという感じ。明日取っていい形で来週につなげたい」


喜びを爆発させた(左から)佐藤と大塚