(2)主将・女子リーダー対談

2013.03.20
 2012年は明大アーチェリー部にとって記念すべき年だった。女子が王座決定戦に史上初めての出場を果たし、ベスト8の好成績を残した。今年の部の目標は男女共に「関東制覇・王座出場」。リーグ戦を制し今度は男女一緒にあの大舞台での躍動を目指す。
 今回は主将の井村祐太(政経3=町田)と女子リーダーの深澤菜見(文3=高崎商科大附)から話を聞いた。井村は大人数のアーチェリー部を主将としてまとめてきた。また8月の関東学生個人選手権に本選出場を果たすなど選手としても活躍。深澤は昨年の全日本学生室内個人選手権で優勝した女子のエース。その後スランプで苦しんだが、今年2月の全日本学生室内個人選手権で4位となり復活を遂げた。

――主将・リーダーに選ばれたときに感じたことは。
井村 大変ということは分かっていましたが、ここまで大変だとは思っていませんでした。1つ上で元主将の金田(理・政経4=明大明治)先輩が主将の仕事を簡単にこなしているように見えたので、自分もできるかなと思っていたが実際は思ったよりも大変でした。男子は人数が多いのでそれをまとめるのがまず大変でした。みんないろいろなところを向いているが、リーグ戦のときには同じ目標に向かって戦える選手にしなくてはならない。それが大変でした。
深澤 最高のチームにしてやろうと思いました。もともといいチームでしたが、もっと雰囲気とか仲の良さとかよくできると思っていましたし、かなり伸び幅があるチームでもっと可能性を引き出したいと思いました。

――次期主将に丸子(博孝・営2=広島大附)選手が、次期女子リーダーに中村彩(商2=越ヶ谷)選手が就きますが、現主将・現女子リーダーとして伝えたいことは。
井村 丸子にはまず「甘くないよ」と伝えたいです(笑)。丸子に関して心配することは一つもありませんが、実際に主将をやってみないとわからないこともたくさんありますし丸子も抱え込んでしまうことが多いので、そういうときは頼れることは仲間に頼ってもいいと伝えたいです。
深澤 一番は「仲間を愛せよ」ということを伝えたいです。もう十分チームのことを思ってくれている子ですけど、それでもリーダーはチームのことを好きにならないと何もできないという部分があるので、一人一人のことをしっかり見て大切に思って、かつ自分のできることをしっかりやってくれれば何よりだと思います。

――明大アーチェリー部員の好きなところは。
深澤 難しい質問しますね(笑)。馬鹿だけど一生懸命なところかな(笑)。好きなところがありすぎてわかりませんが、みんなやること馬鹿でしょうもないが、すごくアーチェリーには一生懸命で努力を惜しまない。応援の人も含めてみんなとにかく一生懸命で前を向いているので、一人一人が尊敬できます。
井村 全部好きなんですけどね(笑)。まずはみんながこの明大アーチェリー部を好きなことが好きです。みんな何だかんだでちゃんと練習にも来るし、調子が悪い人も練習に来て元気をもらって帰ってくれることもあるし。とりあえず一番大事だよね。やっていることが好きであることは。それとみんな個性があること。同じような人がいないです。みんなの良さを引き出しているいいチームだと思います。

――では、アーチェリーの好きなところは。
井村 自分の狙ったところに矢が飛んで刺さったときはすごく気持ちいい!特に10点!10点を射つと、前の射が8点とか7点でもそれを忘れてしまう。10点を射ったときはサッカーでゴールを決めたときよりも気持ちいいんじゃないかな。
深澤 アーチェリーの厳しいところでもありますが、自分の動きがそのまま点数に出るところですね。あと練習が点数に出るところです。

――4月からリーグ戦が始まります。
井村 男子は初戦の東海大戦がすごく重要です。初戦に勝つか負けるかでは大違いなので、今は初戦に標準を合わせて練習をしています。初戦に勝てれば後の試合もすごく気持ちが楽になります。リーグ戦というものは仮にこちらが明大新記録の点数を出しても、点数が1点でも少なかったら負けです。勝ちにこだわって全員で楽しんでいきます。
深澤 女子は王座に行けると思います。リーグ2位に入れば王座に行けるのですが、関東の女子は他の大学のレベルが高くないので行けると思います。でも私としては「明治が強いから王座に行けた」と言いたいので、圧勝して王座に行ければ良いと思います。しかし日体大と同じブロックなので、そこは厳しいと思います。ブロック優勝はぜひ果たしたいですが、日体大にどこまで食い下がれるかが重要です。

――昨年と今年のチームの違いは。
井村 一番大きいのは今年の男子チームは4年生が多いということ。昨年は男子の4年生は少なかったが今年は18人もいます。そのことはプラスにもマイナスにもなりますが、プラスの点で言うとアーチェリー部に3年間所属していて部のことを知り尽くしているので部の良さを後輩にたくさん伝えられます。
深澤 みんなが当事者意識を持っていることです。昨年は4年生の方がたくさんいたので、一人一人が依存しているところがあり「自分が点を出さなくても勝てる」という意識がありました。今は「私が点数を出さないとチームが勝てない」という意識が一人一人にすごくあります。それが昨年と今年の違いです。

――昨年女子は初めて王座出場を果たしたのに対して男子は出場できませんでしたが、井村選手はそのことへの悔しさはありましたか。
井村 もちろん悔しさはありました。あの舞台に立てることは幸せなことだし女子の選手もみんな笑顔で楽しそうだったので、男子もあの舞台に立ちたかったという悔しい気持ちは素直にありました。

――今年の目標は男女ともに関東制覇・王座出場ですが、懸ける意気込みを教えてください。
井村 昨年初めて王座という舞台を見て、すごく楽しそうだなという印象を持ちました。やはり高いレベルのチームは自分たちとは違うところがあったから王座に行けたわけで、実際に肌で感じることができたのはすごく良かったです。ぜひ今年は王座に出場して、全員で体感できたら良いと思います。
深澤 王座は私が何よりも出たい大会です。団体で出られる唯一の全国大会で、昨年初出場を果たしました。今年に2年連続出場という伝説を作って部を去りたいと思っているので、とにかく出場することは絶対だと思います。

――ありがとうございました。

◆井村祐太 いむらゆうた 政経3 町田高出 170cm・67kg
◆深澤菜見 ふかさわなみ 文3 高崎商科大附高出 160cm

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