深澤が4位! リーグ戦に望み託す/全日本学生室内個人選手権
深澤は予選を8位で通過。準々決勝では逆転勝ちを決め、結果発表時には笑顔でピースサインを見せた。試合を楽しんでいるような様子に順調に決勝まで勝ち抜くかと思われた。しかし、準決勝では何かが違う、というように応援する中村和、前田らに話すような場面も見受けられた。結果は準決勝敗退、連覇とはならなかった。3位決定戦では中盤から調子を崩し、惜しくも4位の結果に終わったが、試合終了時には相手選手と和やかにあいさつを交わし笑顔を見せた。深澤は「準決勝と3位決定戦は緊張もあってメンタルが弱くなっていて、絶対勝てると思えなかったのでそこが点数に出たのかなと思う」と語り、メンタル強化という課題を見出したようだ。アーチェリーはメンタル面での強さが求められる競技。気持ちのコントロールが勝敗の分かれ道となることも多い。春のリーグ戦に向け、深澤自身のメンタル強化とメンバーの底上げは必須要件となる。
中村和は1回戦敗退。今回も苦手とするトーナメントでは苦戦を強いられた。「決勝で射った感覚と点数が一致しないこと、気持ちのコントロールがうまくいかないことが克服すべき課題」と語り、リーグ戦については「関東制覇する」と意気込んだ。
初出場の前田は予選敗退。ここまで順調に結果を残してきたが、悔しい結果となった。前田は「今大会は自分にとって初めての全国大会で、緊張はそこまでしなかったが、自分が経験した大会の中で一番ビビってしまった。汚い射をしてしまった」と、全国の厳しさを痛感。しかし「自分は今回予選敗退に終わったが、うまい人の射を見ることで、一緒に立つイメージができたり、これから自分がどうするかを考えることができた」と、得るものは大きかったようだ。第22回全日本室内選手権大会への出場が確定している前田。この経験を確実にこれからの大会につなげていくだろう。
それぞれに悔しい経験をした3人。しかし彼らはリーグ戦ではこの経験を活かしてチームをけん引してくだろう。3人が口をそろえて言うのは、個人戦よりもチーム戦で勝ち上がっていきたいということだ。チームの目標は関東制覇。明大アーチェリー部の底上げを成功させ、実りある春を迎えたい。
試合後のコメント
中村和
「今回は1回戦敗退。16位通過だったけど、17位通過の相手に負けてしまった。トーナメントは以前から苦手で全部1回戦負け。今回はそれを断ち切ろうと思ったが、最終エンドでミスして、そのまま終わってしまった。今回負けた時の射は乱れていて、自分としては大胆かつ正確な射がしたいと思っているけど、まだよく分かっていない。あと、射っている感覚と点数が一致しないことが決勝で多いのも課題。今回は気持ちのコントロールができていなくて、それで射も乱れてしまった。深澤を応援しているときは、悔しい、自分もあそこに立ちたかったという気持ちもあったし、同期があそこに立っているのを見て自分も行けるんじゃないかという気持ちもあった。けど緊張していると言いながらも、点数を決めることができるのはやっぱりすごいと思う。勝ってほしいという気持ちで応援していた。前田のことは自分は、こいつ世界に行くぞ、と思っていて、自分のすべてを捧げてでも応援したい気持ち。努力家だし、練習量がすごい。それに勝負強いし、気持ちの切り替えがうまい。今回予選で敗退した後は、これからは毎日400射射つと言っていた。応援しているけど負けたくない。今年の明大の目標は関東制覇。4年間の集大成だし、このために今まで頑張ってきた。できれば東日本まで行きたい。前田からエースを奪還したい。ターゲットとインドアとの違いはあまり感じない。18mでも90mでも同じ。今回見つかった課題をこなしていく。4年生として今年は最後だし、全日本に出場したい。国体代表にもなりたい。まずはトーナメントで勝ち上がれるようにして、アーチェリー人生で最高の年にしたい」
深澤
「復活戦にしたかったので、特に目標は決めてなかったけどいいところまでいけたらいいなと思ってたので良かった。復活戦にはできたし、賞状とかは持って帰れないが、片手で数えられる順位に入ったのでよかった。でもやっぱり3位と4位の差はある。勝ちたかった。メダルとか持って帰れるし、“ベスト4”よりも銅メダルのほうが欲しかった。なので悔しさもある。決勝も目の前で見て、去年自分はあそこにいたのかとかいろいろと思うところがあった。悔しさというか、次は自分がまたそこに立とうと思った。準決勝と3位決定戦は緊張もあってメンタルが弱くなっていて、絶対勝てると思えなかったのでそこが点数に出たのかなと思う。それまで1、2回戦は、なんとかなる!負けるわけがない!と思って勝ち上がってきた。なので、ここからはメンタルを強化しないといけないのかなと思う。今まで調子の悪い時期が多かったので、本当に勝てるのかなと弱気になってしまう部分が多かったのかなと思う。調子悪かった時期には、弱気なことを言うたびに、絶対出口見えるから大丈夫、そこでやめたらもうお終いだよ!とか周りの人には色んな言葉を掛けてもらった。そういう調子の悪い時期にアーチェリーを続けさせてくれたのは周りのみんなだったので、本当に感謝している。ここで得た自信は、春につなげる。やっと結果がある程度残せたので、あとは春に自信持って射つだけかなと。春に向けて個人的にはメンタルを強化したい。チームだと、安定性。安定してる選手は安定してるが、たまたま点数が出た選手に助けられることが多いので、いかに安定させて、できれば8人全体をそろえていきたい。下級生はちょっと波がある人もいるが、よく支えてくれてるので期待している。インドアはこれで終わりにして、3月いっぱいはリーグ戦で射つ距離の50メートル30メートルに集中したい」
前田
「今大会は自分にとって初めての全国大会で、緊張はそこまでしなかったが、自分が経験した大会の中で一番ビビってしまった。汚い射をしてしまった。1度だけ的から外して0点を射ってしまった。その0点以後は持ち直したが、持ち直すのが遅かったかなという感じ。全国大会は今まで出場してきた関東の大会とは雰囲気が違う。見渡せばうまい人ばかりだった。自分は今回予選敗退に終わったが、うまい人の射を見ることで、一緒に立つイメージができたり、これから自分がどうするかを考えることができた。なので、この大会に出場できて良かったと思う。深澤先輩は全国4位という好成績を残したが、一番に思うことは深澤先輩が明大の先輩でいてくれて良かったということ。結果はもちろんのこと、練習に取り組む姿勢も手本としている。身近に目標にできる選手がいて良かった。2月23日、24日の全日本室内アーチェリー選手権大会までは、まだ自分を鍛える期間があるので、このインカレインドアで学んだことを生かしたい。自分の力を出したい。良い点数を出したいが、点数だけを求めて射つのではなく、ちゃんとした過程をつくれたから良い結果も出せたと言えるようにしたい 。4月からリーグ戦が始まるが、自分の中では個人戦よりもリーグ戦が一番重要と考えている。明大というチームを一番にしたい。それに向けて練習量を増やして頑張っていきたい」
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