早大に敗れ、最終戦飾れず。インカレを4位で終える/日本学生氷上競技選手権

 最後の試合を勝利で飾ることはできなかった。開始早々に先制点を奪ったが、第1ピリオド中盤の連続失点で主導権を握られた。試合終盤に追い上げるも、届かず。2年連続の4位でインカレを終えた。

 開始2分、楠本剛浩(法4=苫小牧東)が放ったシュートのリバウンドを、ゴール前に詰めていた高橋佑輔(政経2=武修館)が決めて先制。しかし、キルプレーの流れから同点ゴールを許すと、その後もペナルティーが相次ぎ、落ち着く間も無くリードを広げられた。
 最後まで気持ちはゴールへ向かっていた。第3ピリオド10分過ぎには相手陣内でのフェースオフから上野滉太(政経3=北海)がロングシュート。さらに終了間際にパワープレーのチャンスから大津晃介(法1=日光明峰)がゴールを決めた。今後もチームの柱になる2人の活躍で、来季へ光明も見えた。

 スキルの高い選手がそろい、近年で最も3冠に近いと言われた今年のチーム。しかし、奪ったタイトルは春の関東大学選手権のみ。インカレでは、中大の組織プレーの前になすすべなく、準決勝で姿を消した。「中央とか関西だとかシステムを徹底して、3ピリ通して落ちないで走るチームに対しては完敗に終わった」(牛来拓都部門主将・営4=北海)。最後まで個々の能力を生かすことにこだわったが、その前提となるシステム、体力の面でライバルたちに差を付けられた。「今のままじゃ絶対に駄目。意識もそうだし、戦術をガラッと変えないと駄目だと思う」(山田亮太・政経4=武修館)。来シーズンに向け、大きな転換を迫られている。

☆大津、大会得点王に輝く☆ 地元・日光出身の大津が6ゴールで得点王に輝いた。「お世話になった方の期待に応えたい」と話し、ほぼ毎試合で得点を挙げる大活躍だった。

[都築千弓]

役職 氏名 ふりがな 背番号/ポジション 学部学年 出身校
平成25年度スケート部(アイスホッケー部門)新体制
主将 佐藤光 さとうひかる 14/DF 文3 白樺学園
副将 上野滉太 うえのこうた 40/FW 政経3 北海
副将 本間貴大 ほんまたかひろ 76/DF 法3 釧路江南
主務 佐々木創 ささきそう 20/FW 法2 釧路江南

試合後のコメント
藤井匡智監督

「モチベーションを保つのが難しかったです。最後のゲームとなりましたが、やろうとしていることができませんでした。残念です。インカレにピークを持ってこられるようコンディションをつくってきましたが、ピークになりませんでした。(1ピリから多く失点したが)ペナルティーが多くなると試合になりません。ジャッジや審判を気にして、プレーに集中できなかったです。悪い部分が出ました。(インカレ全体を通しては)準備はいい準備ができました。5試合戦う体力が有りませんでした。ダブルヘッダーをやって、もう1試合戦う力が無かったです。(今年の代の印象は)スキルの高い選手は多かったですが、チームのまとまりというか、1シーズン通して一つになる部分が出てこなかったですし、できなかったです。スキルだけあっても勝てないことが分かりました。逆に力が無くても、まとまれば勝てるということでもあると思います。それが無いと勝てません。もうロッカールームを出たら次のスタートを切らないといけません。反省というか悪い部分を、次の代は無くしていかないといけません。(来季のチーム構想は)チームの決まり事をしっかりさせて、まとまらせないといけません。その辺を選手に任せていた部分があります。考えながらやるのと好き勝手にやるのはぜんぜん違います。好き勝手になってしまってはいけないので、その辺はきっちりとしていきたいと思います。3年生もきちんとやらないといけないと思っています。基本的な部分ですが、基本をやっていきたいと思います。(戦力ダウンが予想されるが)全く問題無いと思います。そういうところではなくて、チーム力を上げて、しっかりとみんなが同じ方向を見てやっていけば、優勝を狙えると思います。(目標は)もちろん明治である限りは優勝を目指しています。優勝を目指しているチームらしい戦い方、普段の練習をしていければいいと思います」

牛来
「いい準備ができていたし勝てると思って臨んだけれど、中央とか関西だとかシステムを徹底して、最後まで3ピリ通して落ちないで走るチームに対しては実力が劣っているというか完敗に終わりました。(敗因は)明治は1人で最後までやろうとしてパックを取られたり、確かに4年生はいい選手がそろっていたけれど、最後はそれも発揮できませんでした。個々の能力があっても勝てません。4年生が抜けてもいい選手はそろっていますが、それもシステムありきの中で個々の能力を発揮すればいいけれど、自分1人でやろうって考えたらまた同じことになると思います。(最後の試合は)切り替えるのは難しくて、最後の試合だから頑張ろうと思って臨んだけど、力を出せず、インカレ通して自分本来の力を出せなくて情けないなと思ったし、本当に後悔して終わってしまいました」

小原卓朗(政経4=白樺学園)
「(インカレを振り返って)4年間あっという間でした。もっと練習していれば優勝できたかなと思います。(足りなかった部分)走り負けていました。トレーニング不足だと思います。(最後の試合を終えて)これで本気でやるホッケーは終わったなと思って寂しくなりました。(4年生は)仲が良くて一人一人個性があっていいチームでした。でも、自分たちがもっと頑張っていればもっと違う結果になったのかなと思います。
(4年間で一番の思い出は)2年生の時のインカレ優勝とか4年生の春の大会の優勝。やっぱり優勝した時が一番の思い出ですね。(新4年生には)もっとチームをまとめて来年こそは3冠を取ってほしいなと思います」

山田
「(インカレを振り返って)後輩に優勝というものを残せなくて残念でした。(敗因は)中央と関大を見て思ったんですが、システムですね。明治は個の力が強いけれど、それに対して中央と関大は監督のシステムがガチガチに徹底されていたからつらかったです。(明大も)今のままじゃ絶対に駄目。意識もそうだし、戦術をガラッと変えないと駄目だと思います。(後輩に対して)来年に向けてチームをつくり直して、リンクの上でもガンガン前に出て自分のいいところ出していってほしいと言いました(4年間を振り返って)2年の時はインカレで優勝できたけれど、それ以外はふがいない試合も多かったので、もっといろいろできたかなと思います。(4年生は)個々がすごく強いからホッケーの上では頼りになりますし、寮生活も楽しい人たちなのですごく恵まれたなと思います。(学んだことは)自分たちが1年生の時の4年生を見習ってやってきたので、普段の生活の中では優しい時もあるけど、厳しくするところは厳しくしてくれて、ONとOFFを学べて、今自分たちが後輩に教えられてるのかなと思います」